政治ごっこは沢山だ。

  橋下氏が昨日(9/9)国政を目指す「日本維新の会」に合流する現職国会議員や地方自治体の首長やかつての地方自治体首長たちを集めて公開討論会を開いた。議論は5時間に及び政策面ではおおむね合意したとする談話を「日本維新の会」幹事長の松井大阪府知事が記者会見で述べた。


 


 議論された内容は多義に渡ったようで、公開討論会は今後も二度ばかり準備されているようだ。しかし公開討論会を何度か開いた程度で、いったい何が分かるというのだろうか。たとえば学生のサッカー運動部にしても、部員として集まってきた学生の技量にも様々なばらつきがあり、攻撃や守備に関しても様々に戦術があるだろう。チームとして戦い勝利を得るには練習を重ね紅白戦や対外試合などを経験して「適材適所」が自ずと分かり、部員たちも「彼がキャプテンなら」と了解するのだ。


 


 それが「チーム維新」のキャプテンとマネージャーだけは決まっているが部員がいない。しかし下世話なマスメディアの下馬評では「チーム維新」が優勝するといわれている。それなら「チーム維新」に入りたいとワンサカ政治家希望者が集まって来た。その中から適任者を選別するようだが、その前に「チーム登録」するために5人以上の現役選手が必要だというので、現役選手から自薦者が各チームから抜けて集まって来る、というのだ。


 


 しかし各チームにはそれぞれの戦略戦術があり、その戦略戦術で戦って来た現役選手が「チーム維新」に5人以上入れば、直ちに「チーム維新」が登録されて全国優勝を狙える、というのは眉唾ものだ。考えてみると良い、テレビで雛段芸人と十羽一絡げにされている芸人たちでさえ10年以上の下積み生活を経験している。それでも名が売れれば大したもので、テレビ画面に映らない芸人が何倍もいることを忘れてはならない。


 しかも「チーム維新」は全国の小選挙区300すべてと比例区に50人ばかりと、合計350人もの選手候補を揃えるという。俄か作りの促成栽培というにも程がある、と思う方が正常な感覚ではないだろうか。


 


 パナソニック創設者の始めた松下政経塾が4年程度の研修期間を経て政治家の卵が出来あがるとされているが、それがいかにお粗末であったかは野田首相を見れば一目瞭然だ。彼の認識では民主主義は当選するまで有権者に虚言を語ろうと一切問題はなく、当選しさえすれば政治家としての権利を百%発揮すれば良い、という程度の認識のようだ。


 


 橋下氏の「日本維新の会」に我も我もと参集する政治家や政治家の卵や政治家の種たちの面々の力量を橋下氏と松井氏たちがどのように見抜き選別するというのだろうか。人は自分の観念で相手を見る。自分よりも下の技量は見抜けるが、自分の技量を越える才能は凡人には測れない。橋下氏は文字通り「日本維新の会」の代表として政治家と政治家志望の有象無象を率いて国政に参加できると本気で考えているとしたら松下政経塾創設者の足元にも及ばない大バカ者だ。彼のちっぽけな人生経験と大海の一滴ほどの法律知識で、何を思い上がっているのかと思わざるを得ない。橋下氏こそ小沢氏のような稀代の政治家の下で雑巾掛けから学ぶべきだ。人生の艱難辛苦を学ぶべきだ。本気で維新を目指すなら、そうした下積みの数年を経験してこそ人物が出来あがって来るし、その方が近道だと、橋下氏よりも人生の先輩として忠告しておく。


 


 人が人を選別するのは容易でない。むしろ選挙で勝ち残って来た人たちと対等な関係で「維新の会」の理念に共鳴する人たちを糾合する方が常識的ではないだろうか。そうすれば彼が選挙で何をどのように語ったかが分かるというものだ。しかし、それですら、この国の魑魅魍魎が跋扈する永田町では、ドジョウのように選挙の時に国民・有権者に語ったことの真逆を平気でやる大嘘つきが首相にのし上がる怪奇現象が起こりうることを、念頭に置いておかなければならない。



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