勝手に悩んだら、それより未だに簡易蛇腹ホースが構内をのたうっている現状は何なのか。
細野氏は担当大臣として福島に関しては本当に悩んできた、と言っているようだが、実際に民主党政権は放射能汚染地に対して何をやってきたのか。
福一原発構内を簡易送水管の蛇腹ホースがのた打ち回っている様子に驚きを禁じえない。なぜ放射能を遮蔽する鉛管を用いた恒久的な合理的配管を敷設していないのだろうか。それとも周囲のガイガーカウンターの針が振り切れるほどに放射能が漏れているから、放射能汚染水の放射能を遮蔽しても仕方ないと思っているのだろうか。
それともダダ漏れの汚染水の一部だけを申し訳程度に浄化しているのだから、蛇腹ホースからいくら汚染水が漏れようと気にしていないのかもしれない。
だが放射能を汚染水から浄化しているというのなら、しっかりとした浄化装置と現場とを結ぶ配管を敷設するのが常識ではないだろうか。
さて、細野氏は放射能汚染対策担当大臣に就任して一年ばかりの間、いったい何をしてきたのだろうか。おざなりの暫定基準で安全宣言をして町民に帰るように勧めた。大して効果があるとは思えない除染を実施して、あとはキレイになったから大丈夫、と子供たちに外で遊ぶように勧めたりした。しかし、今なお福一原発は核融合反応を繰り返し、原子炉からは日々新たな放射能が漏れている。完全に核反応を止めたわけでもなく、冷温停止させたわけでもない。
それでいて絆を謳い文句にして放射能で汚染された瓦礫を全国で広域的に処分しようとしている。なぜ金をかけて全国に運搬して焼却処分しなければならないのだろうか。焼却処分すれば粉塵によって放射能は濃縮され、安全基準を超えることは各地の償却場で実証済みではないだろうか。
細野氏の罪悪はまだ証明されていない。しかし証明は不幸ながんの発病率によって為されるわけで、証明されたときには遅いといわざるを得ない。細野氏は若いから自らの取り返しのつかない罪悪の悪夢に魘される晩年を送るだろう。本当に福島県民のことを考えるなら、疎開を意見具申すべきだった。