瓦礫の広域処理は必要か。
瓦礫を一日も早く処理して、復興を急ぎたい。しかし広域処理が必要なのか、疑いを持たざるを得ない。
瓦礫は燃やして処理するモノとの固定観念が強過ぎはしないだろうか。瓦礫には様々なモノが混入しているため一括燃焼処理するにはそれなりの高温に耐える炉が必要だ。どこのごみ処理場でも燃やせるとは限らない。
しかも遠隔地へ運ぶ輸送費もバカにならない。それなら現地で処理する方法を考えるべきではないだろうか。
一時提言されていた「東北津波被害」のモニュメントとして海辺の丘を作り、表面に付近の山から土を運んで覆い樹木を植栽してはどうかと意見が出ていた。
集団移転する被災地にそうした「丘」を作っておけば。将来の津波に対する避難場所として使えるだろう。その周辺に街を作って地域を復興すれば地域住民の「丘」公園として普段は憩いの場として集うこともできるだろう。小学校などで大震災と津波被害の教育の場として活用することも出来るだろう。
遠隔地へ運んで焼却処理することだけが瓦礫処理の方法ではない。かつて歴史上の大都市の大規模災害でもその燃えた都市の上に土を盛って都市を再生した例は幾らでもある。ローマなどはそうした多層の都市瓦礫の上に現在の町がある。更地化するだけが復興の出発点でないことを頭に入れて、一日も早い復興がなされることを願う。