理念なき野合政治は「国民の生活が第一」の政治を蹴飛ばすものだ。

 全くバカバカしい野合政治だ。これが決められる政治だというのなら国民にとってこれほど不幸なことはない。国民不在で「消費増税」が国会議員だけで決められようとしている。


 


 シロアリ退治に野合するのなら何も反対しない。官僚政治の弊害は一般会計にも如実に表れている。その改革もなく、特別会計に切り込むことも殆どなく、社会保障改革は先送りして「消費増税」だけを決めることの何処が「決められる政治」だというのだろうか。


 


 財務官僚が目指す「消費増税」だけが決められ、社会保障改革は先送りとされ、シロアリ退治は有耶無耶のうちに幕引きとなった。こんな三党合意は国民が怒りを以て反故にすべきだ。与野党野合という翼賛政治は戦前・戦中だけで沢山だ。マスメディアが財務省の広報機関となって増税だけを「決められる政治」だと持ち上げるのは大本営発表とどれほど違うというのだろうか。


 


 日本がなすべきことは対外的には異常な円高是正であり、国内的にはデフレからの脱却であり経済成長路線への大胆な政策転換ではないだろうか。「消費増税」にうつつを抜かして財務官僚の機嫌を取って、対外的には欧州金融危機対応としてIMF拠出金を大盤振る舞いしている。根本的な解決策を提起するのではなく、現在存在する病理の先送り策に過ぎない。何も解決されないままに、膨らみ続ける風船をほんの少し先の世代へ送っているだけだ。


 


 ギリシヤ国債がデフォルトするかも知れないから大変だ、と騒いでいる連中はギリシヤ国債を有利な投資先と解釈して買い続けた連中でもあるわけだ。事実驚異的な金利に釣られて投棄したファンドもたくさんあるだろう。しかし有利な投機先は「怪しい」投機先でもあるわけだ。当然ギリシヤ国債がデフォルトして紙屑同然となる危険性を承知した上でのことだろう。


 


 だからギリシヤ国債や投機家たちは放置して、国際金融の秩序が崩れるのだけ防ぐ手立てにIMFは廻るべきだと繰り返しこのブログで書いて来た。しかし、どうやら投機家たちとIMF当局はリンクしているようだ。基本的なギリシヤ財政構造の改革もないまま、資金だけをジャブジャブと注ぎ込んで永らえさせている。


 


 その様は日本国内と全く同じだ。財務官僚たちは歳出削減努力するでもなく、税収が落ち込んでもバブル期と何も変わらない対前年比増の予算をフシダラにも組み続けている。それをマスメディアは批判するでもなく、予算の半分以上が借金経営国家だ、と危機感を煽る道具立てにしている。バカもここに極まった。なぜ税収の範囲内で予算を組むのが本筋だと、愚直にも原理原則論を述べ続けるマスメディアが一つとして存在しないのだろうか。それこそが社会の木鐸として国民を覚醒させる論壇を形成するはずだった。


 


 しかし、この国は「赤信号、みんなで渡れば怖くない」国家のようだ。つまり赤信号は止まらなければならないことも、それを無視して渡ることは危険だとも承知しているが、みんなが渡るから「怖くない」と思考と判断を停止しているに過ぎない。まさしく「消費増税」もそうした状態にある。しかも、それは子供のやっていることではなく、ましてや無責任な風潮を笑いものにする漫才師の仕業でもなく、マトモを装う国民の代表たる政治家がやっているから救いようがない。


 


 つまり彼らの所業の責任はすべて国民の責任になるのだ。それが民主主義の巧妙な仕組みで、官僚たちが何を仕出かそうと政治家の議決権を通して行えば一切責任を問われない。


 年金保険会社が年金契約の約款に反して60歳支給開始を65歳に延期すれば犯罪として経営者は逮捕され罰を受ける。しかし官僚たちがいかに失敗しようと政治家をしてすべて国会で議決すれば彼らの責任は回避される。誰も罪に問われず、国民はさらに5年間老体に鞭打って働き続けなければならなくなった。


 


 2009総選挙ではドジョウ総理の口癖ではないが、国民は投票行動で「乾坤一擲」の政権交代を果たした。本格的な「国民の生活が第一」の政権が誕生したはずだった。しかし政権交代選挙の立役者が検察官僚の捏造犯罪疑惑によって政治の表舞台から追放され、あっという間に「消費税10%」を叫ぶ狂気の沙汰政権が出来上がり、参議院選挙で国民が怒って民主党を敗北させた。しかしドジョウ内閣は国民の判断を無視して「消費増税」へ邁進し続けている。これほど国民不在の政治はないだろう。それをマスメディアは正しく報道しないで財務官僚の機関紙に堕している。国民不在のマスメディアだ。戦争へ国民を煽りたてた報道機関と何処が違うというのだろうか。


 


 小沢氏とその仲間が愚直に国民との約束を忘れず、2009マニフェストの旗を下ろさず、筋を通し続けることを願う。そして速やかに解散総選挙すべきだ。小沢氏の仲間の一年生議員たちは選挙を恐れないことだ。国民はしっかりと見ている、余り国民をバカにしてはならない。



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