国民に対する造反は野田政権の方だ。

 2009マニフェストを反故にして、勝手な政権運営しているのは野田氏の方だ。野田民主党政権は小沢氏たちが樹立した2009マニフェスト政権を野田氏や仙谷氏や前原氏や岡田氏や菅氏たちが簒奪したモノに過ぎない。


 


 国民は民主党政権に「消費増税」を決行しろ、とは求めた覚えはない。「社会保障」を自・公と話し合って現行制度の小手先変更で了とした覚えはない。「原発再稼働」に対して国民に問うことなくいい加減な「安全宣言」と「安全装置」の官庁すら何処に置くか決まらない段階で無責任にも再稼働の宣言をしろと求めた覚えもない。


 


 国民の願いとは別のところで政治が動いている状態を是正しようとする動きが民主党内であるのは極めて自然なことだ。それこそ民主主義で、政府と党執行部に従わなければ「造反だ」と決めつけるのはファッショに過ぎない。つまり「赤信号を全員で渡るから怖くない」はずだ、という全体主義の強制だ。


 


 すると2009年の3月3日に突如として検察官僚が小沢氏の元秘書・大久保氏を逮捕して「西松建設違法献金事件」が幕を開けたように、今度は幇間週刊誌が「妻の離縁状」なるモノを掲載して小沢氏を個人的なマターで攻撃した。昨日は全国紙の読売新聞まで大上段に取り上げて小沢氏を貶めることに腐心している。この国の言論界はいつから「大衆ワイドショー」と同じレベルになってしまったのだろうか。マトモなマスメディアはこの国に存在しなくなって既に久しいと思っていたが。


 


 国民は怒った方が良い。なまじ相手の気持ちを忖度して「国が困ってるンなら、税金が上がっても仕方ないか」と理解を示さないことだ。民主党政権になって多くの「所得控除」制度が廃止され、貧乏人にとってより厳しい増税がなされて来た。今度は貧乏人の懐から直接「税金」を奪う消費増税をやろうと画策している。


 


 日本の5%の消費税は欧米と比較して低い、というのは表面的な標準税率の比較に過ぎない。日本はすべての品目に等しく5%の税率を課しているが、欧州各国は食料品や医療費や教育費は非課税かあっても数%に軽減している。米国の消費税は州法であって、国家として課税していない。


 国家の税収に対する消費税収入の割合は日本が21%なのと同じく、欧州各国も20ないし22%とほとんど同じだ。つまり日本の消費税が低率というのは表面的な数字の比較に過ぎず、実質的には欧州各国と同じ程度の重課になっている。


 


 財務官僚とその広報機関に堕しているマスメディアに騙されてはならない。そして低俗なゴシップ紙に堕した全国紙の小沢氏に対する個人的な攻撃をマトモに相手しないことだ。本当かどうか判らない「妻からの離縁状」など小沢氏を貶める目的のためだけで掲載したものでしかない。そこまでして、民主党内の極めて健全な「国民と約束していない消費増税に反対」だという意見を封じようと画策するとは、何という浅慮であろうか。それは国民をバカにし見下した態度に他ならない。「どうだ、小沢氏は妻から離縁状を突きつけられた男だぜ、そんな男に従うのか」という教唆そのものだ。全く低俗を通り越して悪辣な底意地の悪さを感じる。この国の言論界はこれほどまでに腐っているのだ。当たり前の国民世論を導こうとする小沢氏を個人的な「家庭内の出来事」で、それも実際に検証したわけでもない事柄で貶めようと画策するとは、ジャーナリズムの自殺行為以外の何物でもない。恥を知れ。


 


 何度も書かなければならないが、国家財政を増税により立て直した国はない。かつての江戸時代の藩政改革を思い起こせば歴然としているだろう。財政再建のキーワードは「歳出削減努力」と「経済成長」だ。財務省は国民に税負担を求めるよりも身内の各省庁に歳出削減を督励する方が先だ。官僚利権や冗費をトコトン切り詰めることの方がどれほど大事か、幕末期の藩政改革に成功した諸藩の物語を紐解くことだ。村田清風は何をやったか、調所笑左衛門はどのようにして薩摩藩の財政を立て直したか。


 


 消費増税を敢行することが「かっこ良いこと」でも「決められる政治」でもない。それは国民不在の財務官僚政治に他ならない。どんな初歩的な経済学の本にも書いてあるデフレ経済下の政策理論にも反する愚政だ。民主党の国会議員よ、財務官僚のマインドコントロールから目覚めて、主権者国民のための政治へ回帰せよ。



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