誇り高いギリシャ国民はIMFによる内政干渉に怒ったという。
IMFの幹部要人が「ギリシャ国民は納税意識が低い。もっと税を税法通りに納めろ」と発言したことに、ギリシヤ国民が怒っているようだ。なんだか緊縮路線でユーロ残留を指向していた潮目が変わるのではないかと予感する。
これまでギリシヤ国民の8割もユーロ離脱はしない、と考えていたがIMFによる金融支援の条件が次第に「緊縮財政」をギリシャ政府に強く求めてきたため、ついに限界点に達したというところのようだ。
それならIMFはギリシヤ国民の協力が得られないなら金融支援を打ち切って、ギリシヤを破綻させるのか、というと欧州危機の引き金をIMFが引いた誹りを受けたくないため、奉加帳を回して世界各国から拠出してもらった基金を注ぎ込むしかないだろう。
さらに傷を大きくして更に同じ目に張り続ける下手な博奕うちの真似を続けるしかない。そうするとどうなるのか。
罰ゲームの膨らみ続ける風船を次々と渡して誰が破裂させのか、という最終的な破綻へ向かって突き進むしかないだろう。なぜならギリシャ政府も国民もギリシャ政府の財政危機を根本的に回避するつもりはないからだ。4人に1人が公務員で碌に働きもしないで恵まれた給与と年金をもらっている。国家破綻するのは当たり前だ。だから国家破綻させなければギリシャ病は治らないとこのブログで何度も書いて来た。
同じことは日本にも言える。対前年比増の当初予算を組み続けている財務省はマトモだといえるだろうか。国家財政が破綻するだとか、すべての公的負債が1000兆円を超えただのとか、国民を脅して「消費増税」しかこの国を救う方途はないかのように大手マスコミと与野党政治家をして語らしめている。しかし、その胡散臭さは半端ではない。
野田首相や安住財務相は国際会議へ出掛けては大盤振る舞いだ。中国や米国がシブチンなのと比べて異常といえるほどだ。
こうなったら国民はあらゆる増税に反対して財務省をトコトン困らせ、国家財政破綻へのチキンレースを官僚たちと競うしかない。このまま歳出削減努力をしないのなら、財政破綻させるべきだ。
日本の場合は日本国債の海外引き受けが少ないため、海外投資と差し引きすれば、それほど国際金融に迷惑をかけなくて済むだろう。国内的には1000万円ベイオフになっているから、銀行に取り付け騒動が起こっても知れたものでしかない。日銀は新円を発行して交換上限を決めればタンス預金を凍結することも出来て、総背番号導入時に国民個々人の総資産までも把握できることになる。千載一遇のチャンスだと、実は秘かに狙っているかも知れない。
ギリシヤもスペインもイタリアもポルトガルも、破綻の先延ばしをするのは良くない。さっさと破綻して、国家破綻はしょっちゅうあるものだ、と人類が思う方が良いかも知れない。特定のヘッジファンドやオイルマネーが国際金融を支配する構造を必死に維持している既得利権体制にとっては悪夢かもしれないが、悪夢にうなされるのは一握りの人たちだけだ。その他大勢は国家破綻しようがどうなろうが、戦争と比べれば大したことではない。財務省という名の「狼少年」の「国家財政が破綻するゾ」という脅しにビクビクしないことだ。国家財政が破綻して最も困るのは官僚たちだから。