民主党の2009マニフェストは自民党的な政策より数倍良い。
素晴らしい「国民の生活が第一」の理念を掲げて政権交代した民主党政権を壊した張本人は参議院選挙直前に「消費税10%」を突如として叫び出した菅氏だ。それにより参議院は大敗して捻じれ国会となり、2009マニフェストは撤回に次ぐ撤回を迫られた。
歴史は不可逆的だから「タラ、レバ」は通用しないが、検察権力と大手マスコミが「小沢殺し」に狂奔して、小沢氏が首相に就くことをあらゆる捏造疑惑をばら撒いて阻止したため、最大の実力者という司令塔を欠いたお子様ランチのような民主党になってしまった。返す返すも残念でならない。
それなら谷垣自民党は一体何をしたというのだろうか。消費増税に賛成して欲しかったら「小沢氏を切れ」だとか「早期解散しろ」だとか、消費増税の議論はさて置いて政局のことばかり求めて来たではないか。まさしく国民不在の官僚下請け政党のままの旧自民党から一歩も出ていない。
与野党の立場の相違はあっても、国会議員が検察権力による捜査報告書偽造と摩訶不思議な「第五検審会」によって強制起訴された小沢氏に対して、国権の長たる国会の権力を使って官僚たちの暴走に一言でも異を唱えただろうか。疑義を呈して検察幹部の国会招致や検審会事務局の国会招致を求めただろうか。彼ら与野党国会議員たちの問題意識のなさこそ、現代日本政治の最大の問題点だ。
無罪判決を得た小沢氏に「道義的責任」や「政治的責任」を求める前に、検察の「法令順守」の説明や、裁判所の「検審会の情報開示」を求める方が、どんなに重要かが与野党国会議員たちには分からないのだろうか。どれだけ堕落すれば「自分たちは最低だ」と理解出来るのだろうか。
官僚による官僚政治がそんなに素晴らしいのなら、谷垣氏たちは野田氏たちと一緒になって「消費税率増」を行って税収減と国民経済破壊をすれば良いだろう。そうすれば国家財政破綻となって、やっと本物の行・財政改革が出来るだろう。