小沢氏は無罪ではなく、公訴棄却すべきだった。

 大善裁判官の頭脳は味噌も糞もごっちゃ混ぜにした思考構造だといわざるを得ない。裁判官は小沢氏を強制起訴した第五検審会の議決を有効とした。事実と違う捜査報告書を第五検察審査会に提出したことを批判しつつ、議決を有効とするとは何事だろうか。それでは「やった者勝ち」ということではないだろうか。「法と証拠」に基づく刑事訴訟の根底を揺るがす、検事による供述調査の虚偽記載があっても、それに基づく判断は有効だというのだ。


 


 しかし、もっと根本的な問いかけがなされなかったのは驚くべきだ。つまり「期ズレ」が小沢氏の個人資産4億円を隠蔽するため、と穿ち過ぎの検察ストーリー自体が破綻していることに目を瞑ったものでしかない。


 小沢氏の個人資産4億円は明確に記載されているし、そのことは官報で確認できる。しかも、収支報告書の記載要綱によると個人資産を「仮に貸した」4億円を、そもそも記載する必要はなかった。しかし石川氏は記載し、その後に定担で4億円借り入れて小沢氏の個人資産を返済した。そこにどのような隠蔽すべき「事実」があるというのだろうか。


 


 そもそも収支報告書の「期ズレ」は犯罪を構成しないと、会計学の権威が法廷で証言している。つまり犯罪と認定した検察のみならず、テレビ・ラジオや新聞で「期ズレ」の共同謀議、と何度もバカな解説者や評論家が喚いているが、たとえ共同謀議があったとしても「期ズレ」が犯罪でないゆえに小沢氏は罪に問われる謂われはないし、政治家本人の署名捺印を求められていない収支報告書を政治家が「知らない」と言えばそれまでなのだ。


 


 大善裁判官は判決言い渡しの後に、元秘書による「嘘の記載」が収支報告書にあったと繰り返し述べているが、石川氏たちが収支報告書の何処に「嘘の記載」をしたというのだろうか。たとえ「嘘の記載」があったとして、それが逮捕起訴されるほどの嘘だったのだろうか。全国で何百人も収支報告書の訂正を毎年のようにしているが、法の公正に照らすなら、彼を全員も逮捕起訴しなければならないだろう。


 


 バカな裁判もあったものだが、バカな判決もあったものだ。断じて小沢氏が起訴された事件は「公訴棄却」すべきものであって、第五検審会の闇を今後とも問わなければならない必要性が一段と増したと思わざるを得ない。果たして小沢氏の件を審査した第五検審会の委員は存在していたのか、そして第五検審会は小沢氏の件を適法に審査し議決をしたのか、検察から事件の説明に第五検審会へ出向いたのは9/14の議決以前として、いずれの日なのか「証拠」を示して説明して頂かなければならないだろう。


 


 国会で喚問されて説明すべきは検察であり第五検審会事務局であり、検察審査会委員選定プログラムを納入した業者であり、検察の捏造情報をダダ漏れに報道した大手マスコミ関係者すべてだ。みんなの党の江田憲司氏が「小沢氏が無罪になっても国会で説明すべきだ」と愚かな発言していたが、彼こそ自身の不明を詫びて過日の発言を取り消さなければならない。


 


 小沢氏が極めて政治的な日程の中で、極めて政治的な効果を狙った事件の捜査とその後の展開、さらには党首選挙投票日に検審会議決したことなどを子細に検討すればするほど、この「陸山会事件」は仕組まれた事件の様相を呈して来る。そうした疑問に大善裁判官の判断は無関係だというのだろうか。


 断じて「無罪」でこの事件を幕引きさせてはならない。さもなくば今後とも何かの折に官僚たちの気に入らない政治家は狙い撃ちに人格攻撃を受けかねない。そうした恐怖の中にある現実を国民は決して忘れてはならない。



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