マイナンバーは必要だが、無味乾燥な数字の羅列は止めよ。

 マイナンバーに対して早速一部勢力が「個人情報の国家管理だ」と拒否反応を示している。しかし日本国に暮らす限り、日本国の国民であろうとなかろうと、国家によって把握されなければならないし、すべての個人情報が余すところなく国家によって把握されていないと、いざという時に困ることになりかねない。


 


 その痛ましい例が孤独死だ。都会の人口密集したアパートの一室で孤独な死を迎える人が増えている。そして田舎でも独居老人が孤独な死を遂げて数日後に見つかることも珍しくない。田舎の場合は親戚縁者を見つけるのは容易だが、都会の雑踏の中の孤独死はなかなか遺体の引き取り手が見つからないことも珍しくない。


 


 そうした場合だけではない。東日本大震災で開業医のカルテがすべて失われて暮らしていた人たちの病歴や各種注意すべき事項が伝達できなくなって困った事態が各地で起こった。


 マイナンバーは税と社会保障の管理だけでなく、これまで発行した住基ネットなどの番号を統合し、さらにカルテの電子化も推進して統合し、出来れば犯罪歴や指紋やDNA情報などもすべて管理すべきだ。そしてそれらはICチップに書き込んで日本国民すべてにIDカードとして発行すべきだ。その場合、個々人を判別するIDナンバーは無味乾燥な番号の羅列ではなく、意味のある個人名や生年月日、さらに誕生した場所の地名など、個人を特定するに足る情報があって、しかも個々人が覚え易いキィワードを検索要素に採用すれば良い。そして4ケタの数字を個人が随時変更書き換えの出来る部分として、IDコードの機密保全に使えるようにしておけば良いだろう。ゆめゆめ決して覚えられない意味乾燥な12ケタの数字の羅列を以て個人のマイナンバーにしてはならない。


 


 こうした議論になるとすぐに人権擁護団体と称する似非人権活動家が騒ぎだす。しかし日本国民として恥ずべきことがないなら、誰に閲覧されようと大したことではない。むしろ日本に密入国した外人による日本人成り済まし犯罪人の摘発にこれほど有効なものはないだろう。そして金融機関やあらゆる公的・私的な場所で個人識別の道具として運転免許証の提示を求められるが、IDカードの代用にしては先進国でこれほど簡単に偽造できるお粗末な道具をIDカード代わりに使っている国はないだろう。


 


 個々人の尊厳を守って欲しいのなら、守るってくれるべき国家に対して個人情報の管理を委ねなければならないだろう。おざなりの個人情報を各省庁でバラバラにいい加減なシステムを作って「管理」と称している方がいかにも危なっかしい。


 住基ネットの構築で数千億円も使い、構築後のシステム運用に二百億円も毎年浪費しているか現実を知れば、ちょっとしたSEならその金額に驚いてひっくり返るだろう。


 この国の官僚たちはバカバカしいほど巨額なカネがシステム構築に必要なのだと思い込んでいる。彼らは未だにメインフレームがビルの奥の院に鎮座していた頃のコンピュータのイメージそのままに思っているのだ。時代遅れの官僚たちはIT企業大手にとってボッタくりの格好の餌食だ。


 システム設計とその費用のコンペを行うことだ。それも大企業だけでなく、大学の情報処理科の学生たちにも門戸を開くことだ。そうすれば、この国の官公庁が支払っているIT費用のケタが一つだけでなく、二つも違っている現実に驚くだろう。



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