現在のPCはITの担い手になりうるのか。
現在のPCはとても完成品とは思えない。なぜならHDDの寿命が使用頻度の高いPCでは5年程度でしかないからだ。白物家電製品で5年程度で壊れるものは完成した製品とはいえないだろう。しかもPCは基本ソフトのシェア90%以上を占めるWINDOWSですら絶えず更新しなければサイバー攻撃に耐えられなくなる可能性が高い。
安定的に使用し続けるには決して5年程度でHDDが壊れてはならない。現行PCシステムではHDDが壊れると壊滅的だし、保存していた大切なデータがすべて消え去ることを意味する。
しかも厄介な基本ソフトWINDOWSの存在だ。ここで使っているノートPCはWIN7を基本ソフトに使っているが、何かのはずみにデスクトップの背景が単一色から元の写真に戻らなくなった。いかに操作しようと断じて戻らない。そのために昨日から週末の膨大な時間を浪費して、ついに単一色の背景で諦めることにした。
21世紀は情報の世紀になることは疑いないが、その「情報」の集積と保存が実に心許ない。HDDが五年程度で壊れるのもさることながら、かけがえのない故人となった親しい人たちのデジカメの写真をCDに焼こうがDVDに焼こうがデジタルデータ保存が永遠でないことだ。かつてのアナログ・フィルムを現像したデータならそれなりに劣化しつつも、例えば坂本竜馬の面影を現代人も見ることは出来る。しかしデジタル・データが焼かれたCDなどの表面が劣化したなら、再現不能の事態に陥る。
しかし既に動き出したIT社会で、国家の基本的なデータをデジタルデータとしてHDD等に記録するしかないのも事実として認識しなければならない。現在に於いて経済性と記憶容量でHDDに勝る記憶装置は見当たらない。そうであるならバックアップをしっかり取らなければならないことになる。つまり同時に2個のHDDを動かすシステムが出来なければ国家や企業の枢軸たるデータ記憶機器として使用できないといえるだろう。
まだまだIT機器たちは未完成品だ。私の単一色しか表現できなくなったデスクトップなどはOS操作性に於いての不完全さを露呈しているだろう。
この国のIT先端技術者たちはいつまでWINDOWSの後塵を拝すれば気が済むのだろうか。そろそろ日本発の安定的なOSが現れても良い時期ではないだろうか。