野田首相の一日も早い退陣と、財務省ご都合政権の終息を望む。
インドへ行っている野田首相は記者会見で10人を超える離党者が出いることを聞かれ、それでも年内に消費増税の道筋をつける、と回答したという。何たる愚かな代表だろうか。彼は政党政治の国に於ける政権党の党首であるよりも、首相として官僚の下請けであり続けることを選んだ。それでも国民から負託を受けた政治家といえるのだろうか。
彼が第一に為すべきは増税でも負担増でもなかったはずだ。2009マニフェストにより政権を獲得した民主党党首ならば2009マニフェストの実現に向けて、まず全力で取り組むべきだ。少子化対策はこの国の将来構想の根幹にかかわる重要事項で、大手マスコミは子供手当の2割が子育て以外に使われたと批判しているが、公共事業が一般的な工事費の4割から5割増しなのと比べれば遥かに高効率の施策ではないだろうか。
高速道路を1000円乗り放題の政策実施時には国内の温泉地やレジャー施設が家族連れで賑わっていた。今もバカなテレビが年末年始の海外旅行を報じて燥いでいるが、国内の行楽地で消費するのと海外へ出掛けて消費するのと、日本の景気にどちらが寄与するか議論するまでもないだろう。海外旅行を煽る魂胆は何なのかテレビ当局者の真意を測りかねる。
官僚たちを殆ど叩かない大手マスコミの在り様にも驚きを隠せない。政治家が一切リストラしないといって定数削減を論って「早く削減しろ」と政権に迫るが、官僚の給与総額2割削減の2009マニフェストを早く実施しろ、と政治家に迫らないのはなぜだろうか。国家財政歳出削減にどちらが有効か、数字を挙げるまでもないだろう。しかも2割削減しても、それでも民間企業勤労者の平均年収よりも公務員平均年収の方が上回るのだ。タックスイーターの方がタックスペイヤーよりも恵まれているなどと、こんなバカな国が日本以外にもあるのだろうか。
野田首相は自分を支持した連中は党内に残って、支持しなかった連中が党を出て行くのだから問題ない、と思っているとしたら実に愚かなトップだというしかない。企業でそうした状況になったら銀行は勿論融資を断るだろうし、株価も下落するだろう。それでも野田氏は2009マニフェストにない増税路線に突っ走るというのはなぜだろうか。誰とそうした約束をいつしたのだろうか。現在の救いようのない民主党に愛想を尽かしているのは離党した国会議員だけではなく、大勢の2009マニフェストを支持した国民も思いを同じくしていることが野田氏の眼中にはないのだろう。政治家以前に人間として相手にしてはならない人物というしかない。