サッカーの試合は負けたが、

  なんという国だろうか。たかが国際競技予選の結果が出たサッカーの消化試合に過ぎなかったのだが、北朝鮮の大人げない対応は彼の国の未成熟さを見せつけただけだ。


 


 自国の国歌演奏には歓喜してみせ、日本国歌演奏には敬意を払うどころかブーイングで掻き消すほどだった。そうした幼稚さは日本代表の一行が平壌空港に到着した時点でいかんなく発揮され、空港内に四時間も足留する始末だった。


 


 国と国が付き合うとはどういうことなのか、北朝鮮には分かっていないようだ。国民もだが、指導者たちには決定的に品格が欠けている。たかがサッカー試合にしろ相手国を思いやり尊重する気骨すらないようだ。


 


 日本国民にとっては、しかし良い薬になっただろう。兵力を持たなければ戦争にならない、などと能天気なことを言う「9条の会」などといった連中は、兵力がなければいつ何時、北朝鮮は攻め寄せてこの国を蹂躙するか分からないと思わせるに十分だっただろう。


 


 前世紀の遺物と思われた戦前日本の好戦的な軍部とその広報機関となった大マスコミの構図は見事に北朝鮮に残っている。いや、未だにこの国にも独善的な官僚組織とその広報機関に堕した大マスコミとして脈々と生き残っている。この国は戦前の遺物を引きずったまま民主主義の意匠を模した衣を着ているだけだ。普天間基地移設でも、今度はTPP参加交渉でも、官僚たちは勝手に国際交渉のハンドリングを行っているようだ。それに対して大マスコミは批判せず、政治家の争いに矮小化して無意味な国会論戦を報じているだけだ。


 


 TPP協議に関して「言った、言わない」で国会は無駄な論戦で一日潰したようだ。なぜ議論の本丸に攻め込まないのだろうか。


 米国が前日の米国政府広報の発表を否定しないと重ねて言ったからには、言っているのだろう。しかし米国に伝えた相手は野田首相でもないのだろう。だから野田氏は「言っていない」と必死で弁明した。しかし米国は「言った」と重ねて表明した。この矛盾を解くカギは日本の外務・経産官僚たちだ。


 おそらく彼らが事前の実務者会議で早々と結論を勝手に伝えたのだろう。そして一旦日本が言ったと既成事実を作ってしまえば、日本のヘナチョコ与野党政治家たちは官僚たちの掌で何とでもなるし、早晩米国の軍門に下ると腹を括っているのだろう。鳩山氏が「最低でも県外」と意気込んだ普天間基地移設が辺野古沖で落着した経緯と同じように。


 


 巨悪は闇の中でこの国の国民の税と負担金を貪り食って肥え太り、さらに欧州や米国に貢ごうとしている。北朝鮮の金一族と全く変わらない。財政破綻が見えてきた共済年金を厚生年金と一元化する手法はかつての国鉄を民営化したのと全く同じ手法だ。破綻していた国鉄の共済年金を民営化に伴ってという名目で厚生年金へ統合してしまった。共済年金のお荷物を厄介払いしたわけだ。


 彼らは一度手にした利権や権益は決して手放さない。それゆえ、ついに彼らの平均年収は国民勤労者平均年収より遥かに多くなってしまった。


 


 国会議員たちよ、北朝鮮の忌まわしい現実を昨日のサッカー試合で見ただろう。その胸に湧き上がった怒りでこの国の官僚たちと大マスコミの在り方をじっと凝視しようではないか。そして党派間の争いに矮小化するのではなく、この国を実際にハンドリングしている官僚たちの正体とその幇間報道機関たちのヌエのような正体を白日の下に曝そうではないか。小沢氏は彼らと正面から堂々と戦おうとして、彼らの企てた陥穽に突き落とされた。他の多くの政治家たちは小沢氏を救おうともしないで、国会でちまちまとした議論をして得々としている。何とも呆れ果てた小物たちだ。


 


 多くの国会議員たちにはこの国の北朝鮮的なものを排除しない限り、この国が真の民主主義国家にならないのがわからないのだろうか。それとも小沢氏と同じ運命になるのが怖いのだろうか。



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