サギ官庁・厚労省

  年金支給開始時期を68歳ないし70歳に引き上げるという。現在の65歳もかつての60歳年金開始時期を引き上げたものだ。この場合、基礎年金だけに適用され、厚生年金や共済年金は選択により60歳から支給できるようになっていた。しかし今度の改正では基礎年金のみならず二階建て部分も65歳に引き上げるというのだ。なんという生活権と財産権への侵害だろうか。当然貰うべき「国と個人との契約」を年金原資の不足により改定するというのは到底納得できない。


 


 人口予測ほど外れない予測はない。一年後の60歳年齢の人口は間違いなく予測できるのみならず、59年後の60歳人口すらほとんど誤差なく予測できる。それが人口予測というものだが、年金会計の予測が出来ないというのは厚労省の怠慢以外の何物でもない。それを現役世代と年金受給世代の対立関係にして、受給世代の増大で年金会計がモタナイから年金支給開始時期の引き上げも仕方ないだろう、というのは不誠実そのものだ。断じて認めるわけにはいかない。


 


 7年ばかり前に小泉政権下で100年安心年金改革がなされた。政権は交替したが、厚労省官僚たちまで交替したわけではない。彼らは持続的に官庁に居残り、7年で100年安心年金を反故にしようとしている。当時の厚労大臣は公明党の議員だったが、公明党はどのように弁明するのだろうか。所詮政治家は官僚の作文を読み上げるだけの「自動発声機」程度の存在でしかなく、官僚はその場凌ぎの政策を場当たり的に出しているだけなのだろうか。


 


 この際、年金基金は一体いくら残っているのか明確にしてほしいものだ。150兆円あるとも、いや官僚が勝手に運用して損ばかり出して36兆円しかないといった声も聞こえてくる。そんなことで年金支給開始時期を引き上げるという、国民の生存権と財産権を脅かす改定を勝手にバカな政治家を使ってやってもらっては困る。民間保険会社が同様なことを行えば経営者は罪に問われ刑務所へ入る。かくも重大な犯罪行為だ。それを官僚がやれば誰も罰せられないのではモラルハザードを招きかねない。いや既に官僚たちのモラルは蚤の脳味噌ほども残っていないのだろう。共済年金の厚遇ぶり格差を温存したまま改定するというのだから、何をか況やだ。


 


 国民的な反対運動を起こさなければ既に官僚下請け広報機関に成り下がっている大マスコミは68歳までの定年延長が問題だ、と論点すり替えを行い、コメンテータもその論でコックリと頷いている。大マスコミとは飛んでもない連中だ。


 官僚の好き勝手にさせないぞ、と国民は声を上げなければならない。増税と負担増と年金集開始年齢引き上げで、国民はいくら国にブッタクリ・バーさながらに取られるのか、各人で試算してみることだ。怒りに秋冷も吹っ飛ぶだろう。



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