生活保護と「フードスタンプ」制度の両立へ。

  生活保護は極端な受給資格制限を設けていて、誠実な健常者ならほとんど該当しないのではないかと思われる。それでも200万人を超えたというのは驚きだが、生活保護費の受給資格には「資産基準」があって、資産所有者には受給されないという欠陥がある。


 


 特に田舎では車は生活に必要な移動手段だが、中古の軽なら所有を大目に見られるようになったようだが、原則として車所有者は生活保護の受給対象者とは成れない。ましてや固定資産課税価格としてはほとんど評価額のない家に暮らしていても、生活保護を受給するにはまず「家・屋敷」の売却を求められる。


 


 地方で一次産業に従事していた人たちの多くは国民年金加入者だ。満額支給でも月額6万7千円でどうやって暮らせるというのだろうか。しかも年老いて一割負担とはいえども月に一度は薬をもらいに通院しなければならないような持病を抱え、雨漏りのする廃屋同然の屋敷を維持・管理することもままならない。そうした老人世帯や独居老人が中山間地には沢山暮らしておられる。だが生活保護の受給資格とはなれず、満足な食事すら摂れない状況下の人たちがいる現実を知らなければならない。スローライフだとかいって田舎暮らしを賛歌するのも結構だが、厳しい現実の暮らしにも言及しなければならないだろう。


 


 自然保護や野生動物の捕獲禁止などと相俟って、中山間地は猿や猪や鹿や熊などの食害に曝されている。何かというと「野生動物の縄張りを犯した人間が悪い」という論調で雑誌やテレビは取り上げるが飛んでもないことだ。人間の生存が脅かされても「自然賛歌」する一部の人たちの自己満足を田舎に押し付けられては堪ったものではない。中山間地の田畑や山が荒れても都会に影響がないとでも思っているのだろうか。


 


 フードスタンプにある制限は所得だけのようだ。それなら生活保護よりも受給資格は大幅に緩和されるだろう。自己所有の家はあっても貧しい人は全国にいくらでもいる。広い邸宅に暮らす老人世帯の栄養失調などは笑えない現実だ。僅かに作った野菜や果物は野生動物に根こそぎ荒らされて、耕作者の口に入らないことも珍しくはない。生活保護制度も抜本的に見直して、健常者に関してはフードスタンプへ移行するのも一案かと思う。



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