誰が「常識」を創るのか。
ほんの40年前まで、日本の自然科学学会では長期的な気候変動は「小氷期」へ向かっているとされていた。つまり天保の飢饉当時の寒冷化へ向かっていると予測されていたのだ。
それが米国元副大統領ゴア氏の提唱する「不都合な事実」の喧伝により、地球は人類のCO2排出による温暖化効果によって温暖化へ向かっていると180°異なる常識へと塗り替えられた。その主導的役割を果たしたのは大マスコミだった。
小氷期へ向かおうと温暖化へ向かおうと、地球規模で考えると大した問題ではない。テレビでは危機感全開で温暖化の弊害を煽っているが、人類史でいえば寒冷化よりも温暖化した時の方が文明は繁栄している。日本でも食糧生産からいえば温暖化の方が良いに決まっている。古来より「冷害」による飢饉にはたびたび見舞われたが、「温暖」による飢饉があったとは寡聞にして知らない。
地球規模でいうなら、現代よりも温暖な時期は度々あったし、現代よりも寒冷化した時期も度々あったことは化石分布などから証明されている。つまり「温暖化」だと騒いでいるのは、それが真実だとしても、人類のご都合主義に過ぎない。地峡規模では何ら問題は存在せず、北極海の氷がすべて解ければ北極熊が全滅するかのような自然科学番組は科学的な根拠のない感情劇に過ぎない。かつての温暖化した間氷期には北極どころか南極の氷もすべて解けていたことは証明されている。それでも生き残った動植物が現在も繁栄しているのだ。
断っておくが、現代は氷河期にある。温暖化したところで少しも問題ではない。ただ、ここまでが海岸線だと勝手に決めて堤防を構築した人類にとって不都合なだけだ。温暖化すれば日本本土でもマラリアが流行って大変だと喧伝するバカな大マスコミがあるが、マラリアが常時あるフィリピンや台湾で国民はバタバタとマラリアで死んでいるだろうか。
大マスコミのプロパガンダに乗せられないことだ。かつてのダイオキシン騒動はどうなっただろうか。大マスコミが火をつけて大騒ぎを演じたが、結果として何が残っただろうか。産廃処分場の拡張とゴミ焼却処分場の拡張・新設が全国規模で行われて国民の税がドンドン注ぎ込まれただけだ。根拠の乏しい大マスコミの大騒動は眉に唾して冷静に見詰めることだ。
その反対に福一原発事故の放射能汚染に関して大マスコミのパス・スルーぶりはどうしたことだろうか。60才以上の老人ならどうでも良いが、若い男女や妊産婦や乳幼児、並びに子供たちは年間5ミリシーベルトを超える地域から避難すべきだ。当該地域の子供たちは国家責任で集団疎開させるべきだと、なぜ大マスコミは騒がないのだろうか。彼らの沈黙は何だろうか。そして放射能被爆健康被害を知って知り抜いている行政機関の沈黙は何だろうか。そして放射能事故当事者たる東電の沈黙も一体なんだろうか。
大マスコミによって喧伝され拡散され定着したこの国の「常識」の誤りを正さなければならない。残念なことだが国家は必ずしも国民を守らないし、大マスコミは常に国民の味方とはいえない。彼らは彼らのご都合を国民の上位に置いて恥じない連中のようだ。ネットの存在が今後ますます重くなるのは火を見るよりも明らかだ。