政治は「怨念」を晴らす場ではない。

 あらゆる選挙で勝てる候補なら誰でも良いということはない。支援する人たちも候補者の理念と人となりを熟知していなければ、有権者に支持を訴えることは出来ないだろう。


 中川昭一氏は無念にもローマでの「酩酊会見」が命取りとなって落選し、失意のうちに「自殺」した。しかし普通に自殺するとは思えない状況だったことが様々な憶測を呼んでいる。


 


 中川昭一氏は安倍晋三氏と盟友関係にあり、財務大臣として安倍氏の目指す「独立国家日本」の実現を目指していた。その安倍政権は参議院選挙大敗後も続投に意欲を見せたが、官僚のサボタージュにより退陣へ追い込まれた。


 この国では首相が米国と距離を置こうとすると必ず官僚がサボタージュするようだ。閣僚も官僚の術中に嵌って辞任に追い込まれるケースが多々ある。


 


 中川昭一氏の父親中川一郎氏も実は自殺している。前年の11月24日の総裁選で田中角栄氏の支援を受ける中曽根康弘氏と戦い破れ、党内で孤立状態にあった。ただ中川一郎氏はソ連との関係改善に強い意欲を持ち、その理念と行動は後に鈴木宗男氏に引き継がれることになる。中川昭一氏は父親の後継で鈴木氏と激しく戦い議席を得ていた。


 


 国会議員に限らず、各種選挙で死去した夫や父親の「敵討ち」候補として身内が立候補するケースが多く見られる。これは日本独特のものなのだろうか。そして不思議にも政治理念ではなくお涙頂戴で当選する場合が多い。これは一体なんだろうか。民主主義とは選挙までも一幕物の観劇に仕立てあげるのだろうか。


 


 日本はそうした意味で理念なき国家なのだろうか。理念や論理よりも情や義理が優先する社会なのだろうか。こうしたケースが続く限り、本当の民主主義はこの国に根付かないのではないかと危惧する。



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