横浜イベント会場で熱中症による搬送20名を超える、とは。
横浜湾大桟橋の先端にあるイベント会場で日中の炎天下開催されたイベントに集まった若い女性をはじめとして20名を超える人たちが熱中症で倒れ、救急車で搬送されたという。
東電が火をつけた「節電」運動により汗ばむショッピングセンターや公的機関や電車などにはうんざりしているが、日陰のない日中の炎天下に人を集めてイベントを開催するとは非常識だ。
この国はあたかも戦時統制下にあるようだ。東電が「節電」だといえば大手マスコミがテレビなどを通じて「節電」を呼びかけ、首相をはじめ閣僚までもノーネクタイで国会審議を行っている。議員規則には「品位ある服装」をすべきと定めてあるが、節電のために冷房温度を上げるから国会議員もノーネクタイで審議をするのがクールビズだという。どこかおかしくはないだろうか。
震えるほどの冷房を利かせろ、というのではない。必要以上に冷やす必要はないが、ネクタイを外さなければならないほど「冷房温度」を上げるのが節電なのだろうか。そして連日電気の供給量と需要量とをテレビに掲げて電力に余力はないかのように煽っていたが、ここ暫くは涼しくて東電は余力があって電力不足になりそうな東北電力に「融通」しているという。
炎天下の屋外を歩いてオアシスのつもりで入ったデパートで余計に汗をかく苛立たしさは誰のせいだろうか。涼を求めて乗り込んだ電車でムッとする熱気に汗がタラタラと流れて気が滅入るのは誰のせいだろうか。
いい加減にして欲しい。地域独占に胡坐をかいた電力各社の既得権益を国民は守って差し上げなければならないのだろうか。電力会社が最低にして最大の「電気を安定的に供給する」という電力事業者としての責務を放擲した事態を受けて、「節電」だとお先棒を担ぐ大手マスコミはまさしく『御用』だと断じ非難しなければならない。
地域独占・高電気料金とやりたい放題に好き勝手をしてきた電力会社の体たらくを許し続けるのはなぜだろうか。なぜ政府は発・送電分離と電気事業の自由化を提唱しないのだろうか。政治家までもが電力会社の利権構造に取り込まれているからなのだろうか。それなら国民は支持してきた政治家に「なぜか」と直接問い掛けるべきだ。そして地域独占体制を守る、と答えたら次の選挙では是非とも落選させよう。そうしなければ国民のための政治は永遠に実現できないだろう。