「陸山会事件」の調書の半分が不採用に。

 今朝(7/1)の毎日新聞によると小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた元私設秘書で衆院議員、石川知裕被告(38)ら元秘書3人の公判で、東京地裁(登石郁朗裁判長)は30日、検察側が証拠請求していた3人の供述調書計約40通のうち約20通は証拠採用しないことを決定、残る調書の多くも部分的に却下した。


 証拠の審理は既に終えており、7月20日に検察側の論告求刑、8月22日に弁護側の最終弁論が行われるが、秋にも予定される判決内容に影響を与えそうだ。

 3人はいずれも捜査段階で虚偽記載を大筋で認めていたとされるが、弁護側は「検察官の作り話や誘導によるもの」と主張し、調書を証拠採用しないよう求めていた。今回、地裁が却下決定した調書には任意性が問題となったものが含まれている可能性がある。


ーー以上「毎日新聞」引用


 


 上記記事でも大手マスコミが報じる内容としては不備があると指摘せざるを得ない。なぜなら大手マスコミは小沢氏の政治資金団体「陸山会」に4億円の記載漏れがあり、それは西松建設や水谷建設から得た不正献金や贈収賄の不記載によるものだ、として大々的に連日のように1年半以上にわたって検察情報を垂れ流した。


 新聞だけではない。テレビまでも悪乗りしてMCが不確実な一方的情報をさも確定した『判決』ででもあるかのように「政治とカネ」なる呪文を連日唱え、思考停止のコメンテータが検察情報をなぞる発言を繰り返して小沢氏の名誉を著しく貶めた。その結果が実態不明な憲法違反の疑い濃厚な第五検審会「議決」を国民が受け容れて疑わない世論を形成し、『法治国家』の名をも貶めた。


 大手マスコミのその罪たるや到底許されるものではなく、既に冤罪の様相を呈している状況をどのように反省し、論評するつもりだろうか。


 


 よしんば小沢氏の秘書たちが罪に問われたとしても「期ズレ」は殆ど総務省の担当窓口で収支報告書の該当個所を修正し訂正印をついて済む程度の話で、仰々しく公判挺を開くほどのものでもない。そして小沢氏に関しては「期ズレ」を事前に承知していたのか、が問われているのであって、マトモな判断能力のある人なら当然「公訴棄却」が日本の司法当局の健全性を示す行動だろうと思わざるを得ないほどバカバカしいものだ。


 それを政権与党の執行部は愚かにも検察起訴と検審会起訴との鼎の軽重すら判断できないのか、小沢氏を「検審起訴」を以て「党員資格永久停止」という公党として所属政治家の活動を制限する想像を絶するバカげた所業に及んでいる。いかに政治的に敵対するにしても、政治家ともあろう者が政敵に取るべき態度として、情緒的にして大手マスコミ迎合的な「法と証拠」に依らない愚行と弾劾せざるを得ない。


 


 しかし、裁判所が検察の証拠として提出した取り調べ調書の半分以上を不採用としたことを毎日新聞や読売新聞が報じたのはマトモな報道姿勢だが、事件を針小棒大に連日大騒ぎした割には、今回の扱いは極めて小さいものだといわざるを得ない。しかもテレビニュースではどの局も全く伝えていないのは不適切にして公正を欠くものと言わざるを得ない。何処まで日本の大手マスコミは腐っているのだろうか。


 この2年間余に大手マスコミの根拠なき総攻撃により小沢氏が政治家として貶められたことにより、日本の政治がどれほど大きな影響を受けたか、日本のジャーナリズムの世界に身を置く者はすべて贖罪の気持ちで振り返り検証することだ。自分たちの仕出かした、もしくは作為的沈黙により健全なジャーナリズムが機能していなかった現実をじっくりと見詰めることだ。そこにはおぞましいほど暗く深い闇がぽっかりと口を開けているはずだ。日本の独立を阻む深い闇が見えるはずだ。それと闘わない言論人はジャーナリズムを名乗ってはならない。「原子力ムラ」とおなじく既得利権「記者クラブ」で禄を食む御用評論家だと自らを笑うことだ。



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