言論界よ「立ち上がれ」ではなく「総懺悔し責任をとれ」だろう。

  この国のここ2年有余の間に起きた政治的謀略の主役は検察東京地検特捜部であり共犯として大手マスコミが扇動役をつとめたことを忘却したかのような論評だ。


 言論界が立ち上がるべきとの論は少なくとも「首相をコロコロ替えるのは良くない」と民主党代表選で菅氏再選を強力にアシストした責任はあるが、それ以上に小沢氏を標的とした元秘書への西松の不正献金疑惑から始まった一連の捏造疑惑報道合戦でどれほど国民世論を誤った方向へ扇動したか、真摯な反省なくしていかなる文言も空虚に響くだろう。


 


 東京地裁が検察証拠とした取調べ調書の大幅証拠不採用・却下があったにもかかわらず、この期に及んでも小沢氏への謝罪も報道機関としての反省の弁も聞かれないのはなぜだろうか。言論人として彼らは何と闘い、何を守るべきかを戦前・戦中の1億総懺悔の気持ちを失念してしまったかのようだ。


 野党党首だった小沢氏に対して献金疑惑を報じるのからして的外れだった。小沢氏に献金してどれほどの効果が期待できるというのだろうか。野党へ下野した自民党国会議員が軒並み政治献金を減らしていることからも明らかだろう。贈収賄を企業が実行するには相手の政治家に相当な職務権限がなければ実効性のある効果が期待できないのはいうまでもない。


 


 少しでもまともな判断力のある言論人なら「野党党首の小沢氏」に献金疑惑が持ち上がった時に眉に唾しなければならなかった。水谷建設の元社長から不正献金をしたと証言が飛び出したときにも、事実関係を詳細に取材しなければならなかった。元社長が証言した時の状況と検察との力関係を少しでも怪しめば、愚かな煽り記事を書いたり献金受け渡しの「再現ビデオ」を制作して放送したりしなかったはずだ。しかし、大手マスコミはそうした検証もなく検察情報の垂れ流しに輪をかけて広報した。まさしく大手マスコミは検察の広報機関に成り下がり、小沢氏追い落としのプロパガンダを一幕物の再現ビデオに収めて放映までしでかした。何という愚かしさだろうか。


 


 言論人はこの国に存在しているのかと疑う。少なくとも大手マスコミで禄を食んでいる言論人はフィクション作家であっても断じてジャーナリストではない。細々とネットの中でのみ健全な論評は存在し続けてきたが、それでも「為にする愚かな」小沢氏に対する誹謗中傷の嵐に曝されてきた。


 大手マスコミは真剣に反省すべきだ。まだまだ大手マスコミのこの国の言論界に占める影響力は大きい。特にテレビは瞬時にして数千万人もの視聴者に「具体的な映像」とともに情報を刷り込む。それが誤った方向に使われたならこの国の国民は浮かばれないだろう。


 言論人の決起を促すよりも、まずは真摯な反省と自戒の念の表明から始めなければならない。大手マスコミの大好きな「説明責任」を大手マスコミも果たさなければならないだろう。



このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。