外交交渉にスタンドプレーや焦りは禁物。

 菅氏はバカげたことを目論んだものだ。首相の意向を受けた民主党の中井洽元拉致問題担当相が21、22の両日、中国・長春で北朝鮮の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使と極秘に接触したという。結果として北朝鮮は拉致問題は解決済みとの基本姿勢を崩さずうまくいかなかったようだが、日本が交渉を北朝鮮に持ちかけた際にどのような「お土産」を用意していたのかが気になる。


 


 外交交渉を外務省と首相とが二元で展開するのは最も避けなければならないことだ。菅氏の脳裏には北朝鮮を電撃訪問して北から数人の拉致被害者と家族を帰還させた小泉元首相の鮮やかな手際を真似ようとしたのだろうが、その手柄ですら薄汚れた裏取引があったのではないかと指摘されている。


 


 実際、小泉元首相が数人の拉致被害者とその家族を取り戻したものの、それで拉致問題は解決したとして北はそれ以後の話し合いを拒否している。その時に締結された「平壌宣言」は反故にされている。


 退陣時期が取り沙汰されている首相が「電撃的な手柄」を立てようとしたのなら間違いだ。コソコソと極秘会談などやらないで、堂々と正門から会談を要求すべきだ。それで拒否するのなら世界に向かって北朝鮮の非を鳴らすしかない。


 


 北朝鮮と対等以上の武力をもつ韓国ですら数百人もの拉致被害者を抱えたまま、問題解決の糸口すら掴んでいない。まともに北朝鮮と対峙できるほどの軍事力も持たない日本が軍部主導の北朝鮮と話し合いなどできるはずがない。世界はいまだに暗黒の中世並みの軍事力至上主義の真っただ中にある。


 法治国家を標榜する日本国内でさえ、どのような犯罪があったのか理解に苦しむデッチ上げの事件で大政党の元代表だった政治家が検察により強制調査を受ける戦前の治安維持法の時代さながらの状況にある。まずは国内に正義を取り戻してから、北朝鮮とは新首相の下でじっくりと外交交渉を行うべきだ。



このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。