道交法の改定は慎重に。

 またしても広島県でテンカンの持病を持つ38才の運転する軽乗用車が児童の登校の列に突っ込んで4人の児童に重軽傷を負わせた。運転していた男性は事故当時の「記憶がない」と言っているようだ。


 


 2002年の道交法の改定でテンカンの持病を持つ者にも医師の診断書の提出を条件に運転免許の取得が認められるようになった。しかし医師の診断書の提出に強制力はなく、テンカンの持病を持つのか否かは本人の自己申告に依っているのが現実だ。


 


 世の中には適正に治療薬を服用して事故もなく日常的に運転しているテンカンの持病を持つ者もいるだろう。しかし立て続けにテンカンの持病を持つ者が児童の登校の列に突っ込んで「事故当時の記憶がない」という似通った交通事故が起こっている現実を見ると、何らかの対応策を取らなければならないと思わざるを得ない。


 


 テンカンの持病を持つ者と同じように、今後激増するだろう高齢者ドライバーに対しても警察はどのように対処すべきか対応を真剣に考えなければならないだろう。


 田舎では公共交通機関の不備のため、暮らしの必要から車を手放せない人たちがいる。現行でも高齢者の免許更新には簡単な技能試験を課しているが、車は走る凶器でもある。ひとたび事故を起こせば加害者も被害者も辛い思いをしなければならない。ある程度厳格な技能試験を課すのも必要ではないだろうか。


 


 さて、テンカンの持病を持つ者が免許を取得する際には「自己申告」に頼らざるを得ない現行制度には限界がある。しかしそのためにテンカンの持病を持つ者による事故が軽微な罰則で済まされるのも被害者とその親族の心痛を思うと釈然としない。


 車社会になって、国家として個人の医療情報を把握していなければならないのではないかと思う。車の運転に適さないのは何もテンカンだけではない。すべてを自己申告と自己責任だけに任せておけば良い、というのでは歩行者の安全は蔑にされかねない。


 


 カルテの電子化と道路交通法との連携をそろそろ真剣に考えなければならない時代になっているのではないだろうか。



このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。