福島第一原発事故は限りなく東電の隠蔽による人災だ。

 読売新聞4/4号によると昨年十月に原子力基盤機構が福島第一原発の2,3号機と同型の原発原子炉は「電源喪失3時間半で圧力容器損傷」との報告書を取り纏めていたが、東電はその事実を知りながら電源喪失対策を検討していなかったという。なんという危機意識のなさだろうか。すでに運転開始から40年も経過し老朽化している原発に対してこれほどの意識の希薄さには驚きを隠せない。


 


 さらに東電は原発事故後に政府に提出した電力供給計画では福島原発第一発電所に7,8号機の増設を盛り込んでいるという。事ここに到ってはとてもKY程度の話ではなく、東電の経営体質と経営責任について問いたださなければならないだろう。


 原発が停止すると「計画停電になるゾ」と脅して原発存続も仕方ないかと世論誘導するとはどこまで腐っているのだろうか。それに批判すら加えず、東電と政府の広報機関に成り下がった大手マスコミは言論機関ではなく、スポンサーの単なる幇間にすぎない恥知らずの本質をあからさまにした。


 


 電気を安定的に供給するのが電力事業者の最低限にして最大の使命だ。それを放擲する「計画停電」を実施してまで、電気供給して欲しければ原発を容認しろ、と脅すとはタチの悪い会社だ。本当に電気が足りないのならまずは節電を訴えるべきだろう。「計画」停電を計画していなかった家庭や会社の損失に対して東電は損害賠償に応じる用意があるのだろうか。もしも「天災だから仕方ない」というのなら、原子力安全機構の報告書を無視した理由を説明しなければならない。


 


 大手マスコミも小沢氏に関してはあれほど馬鹿みたいに「説明責任」を求めた割には、東電に説明を求めないのはなぜだろうか。そして読売を含む大手マスコミも事後になって「こうこうこうした報告書が出ていました」と報じて、正義面するアリバイ工作に奔走するみっともなさは何だろうか。大手マスコミがきっちりと原発に関して安全確認の報道姿勢を示していれば原子力安全機構の報告書をスルーしていなかったはずだ。他にもスルーしている重大な事実があるのではないかと思わざるを得ない。


 それとも「記者クラブ」ではみんなで無視しようと磨り合わせていたのだろうか。疑えばきりがない。この程度の報道で「報道の自由」だと大見得を切る必要があるのだろうか。単に赤信号をみんなで渡っているの過ぎないのではないかと問われなければならないだろう。大手マスコミはかくも政府の広報機関に成り下がった実態をしっかりと反省すべきではないだろうか。



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