議員報酬を異常と感じない異常さ。
大阪市議は報酬年俸が2000万円を超えるという。名古屋市議が報酬年額1600万円を半額の800万円に河村市長が提案して議会と揉めていた。それが名古屋・愛知県・名古屋市議会解散を問う住民投票のトリプル選挙だった。
住民の知らない間に、地方議会の議員報酬はお手盛りに次ぐお手盛りで高額報酬になっている。とても住民目線の類のものではない。そして知事や市長などの地方の首長の一期ごとに支払われる「退職金」も常識を遥かに超える高額なのにも驚かされる。
これでは公務員のお手盛り手当や退職時の二階級特進を議会で批判できないだろう。自分たちもシロアリと化してコッソリと税を貪っていたのでは同じ穴の貉だ。
勤労者の平均年収が大きく落ち込んでいる時代を反映して議員報酬を5ないし10%程度削減している議会や首長も多く見られるが、それでは焼け石に水だ。
公会計の歳出を事業別ではなく、要素別支出を見ると最も大きなものが「人件費」だ。さらに需用費や食糧費や作業委託費などを点検すれば、隠れ「人件費」がいかに膨大かに驚くだろう。
その全体を民主党は2割削減すると2009マニフェストで謳って政権を獲った。四の五の言わずに、さっさと約束を実行することだ。
地方議会の高額な報酬や、摩訶不思議な「政務調査費」や「旅費」なども、一般民間企業並みの常識に合わせるべきだ。それは首長も同じことでこの四月に実施される統一地方選挙前に、住民の側から「要求マニフェスト」を候補予定者に突きつける絶好の機会ではないだろうか。