これでも「陸山会」小沢氏に事件性があるというのか。

 大久保氏を起訴した事件は西松建設の献金がダミー団体を迂回した企業献金で、小沢氏の「天の声」により岩手県のダム建設に関して受託収賄が認定される、というものだったはずだ。それが検察は本件筋の供述調書の聴取に前田検事が担当していたとして、弁護側の「強引な調書作成があった」として全面否認していたものを争わずに供述調書を取り下げたというのだ。


 本来なら、これで「無罪」は確定し大久保氏は無罪判決を受けるばかりになっていた。それが去年の二月のことだ。


 


 それから延々と裁判は開かれず、判決の言い渡しが引き伸ばされ、その間に検察は「訴因変更」を裁判所に申し出て認められ、いつの間にか「陸山会」の04年05年の政治資金収支報告書の「虚偽記載」と「期ズレ」になっていた。これは検察と裁判所による「別件裁判」とでもいうべき異常事態で、被告人の権利を大きく侵害する司法当局による暴挙というべきだ。司法当局による国内の人権侵害を批判しない大手マスコミは中国の人権弾圧に対して大きな顔をして非を鳴らすことは出来ないだろう。小沢氏関連の事件なら検察と裁判所が何をしようと許す、という暗黙の了解でもあるのだろうか。


 


 石川氏の裁判もやっと来月(二月)に開廷されるようだが、これも事前整理手続きと称して一年近くも店晒しにしてきた。司法当局は小沢氏の「捏造された疑惑事件」が続くのが好ましく、そのためには「無罪」判決が想定される石川氏の件も延々と開廷を引き延ばしたとしか思えない。つまり大手マスコミに捜査情報をリークし確定していない事実どころか、小沢氏を起訴できなかった程度の根拠の薄い曖昧な情報を大手マスコミ司法記者にタレ流し、それを検察の機関紙よろしく大手マスコミは新聞・テレビ・週刊誌までも総動員して小沢氏の疑惑なるものを捏造して煽りに煽ったのだ。


 


 これを書く動機となった表の記事を精読されると良く分かるだろうか。「陸山会」政治資金収支報告書04年分に小沢氏からの借入金4億円の「記載がない」というのは官報に掲載されていることから記載があったことは明白だ。小沢氏に返済した4億円の記載が同じく05年分になかったというのも、明らかに記載されている。


 しかしその程度のことで秘書を逮捕し国会議員の関係個所を強制捜査するというのが、そもそも常軌を逸している。個人所得に関していかがわしい事実があれば検察情報と連動して国税当局が動き追徴課税するのを常としている。しかし小沢氏に関してそうした動きがあったと一切報じられていない。つまり国税当局という「専門家」が手を付けないほどのことで検察が大騒動して大手マスコミが煽りに煽ったのだ。


 


 「政治とカネ」なる呪文を唱えて小沢氏を非難したことのあるジャーナリストは「政治とカネ」なる呪文を具体的に説明する責任がある。一つ一つどのような事実が小沢氏と秘書たちにあり、それがどのような犯罪を構成するのか、国民に分かりやすく説明しなければならない。


 いやしくもジャーナリストを名乗り事件と論評を国民に伝えて飯を食っているのだから、情報収取と取捨選択に命を懸けているはずだ。それが単に大手マスコミの垂れ流しに乗ったというのなら最早ジャーナリストの看板を下ろさなければならない。拡声器を手にした馬鹿な野次馬の一人に過ぎないのだから。


 


 国会議員がまだ証人喚問だ、と騒いでいる。国権の最高機関を構成する人たちの何と愚かしいことだろうか。小沢氏を招致するよりも国会議員としての自覚と見識があれば国会に呼んで訊くべきは「検察当局」と「第五検審会事務局」と「大手マスコミ」のしかるべき責任者ではないだろうか。無罪判決が見えてきたこの一連の事件で、無罪判決が出る前に小沢氏を政治的に追い詰めようとする卑劣さに、少しは恥じてはどうだろうか。菅氏よ岡田氏よ仙谷氏よ枝野氏よ、あなた方は国会議員として少しは恥ずかしくないのか。



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