丹羽大使は日本の国益を代表しているのか。

 対中国ODAを駐中丹羽大使が日本政府に「増額」要請と取れる申し出をしていたという。なんという「KY」だろうと思うし、日本国民全般に国家戦略として物事を捉えて考える思考回路が決定的に欠如しているのではないかと危惧する。


 


 そもそも対中援助は戦後補償でも何でもない。そのことをしっかりと弁えておかなければならない。戦後補償は田中角栄氏と周恩来氏との間で結ばれた日中国交回復の条約により解決されている。日本の対中ODAは昭和54年12月、当時の大平正芳首相が訪中し「より豊かな中国の出現が、よりよき世界につながる」と表明したことで始まったのだ。そして日本の各種援助の後押しもあって中国はGDPで日本を抜くほど豊かになった。が、果たして大平首相が望んだような結果になっただろうか。


 


 第一、中国政府と中国国民は日本のODAに関して感謝しているのだろうか。むしろ「貢物」を差し出す属国としての扱いをしているのではないかと思われる。


 見識ある行動として、人にやたらと贈り物をしないことだ。往々にして勘違いを招く。良い結果になることの方が少ないと肝に銘じなければならない。


 


 飢えに苦しむ国々へ人道的に食糧援助することは良いことだ。しかしそれですら、その国の農業者の暮らしを圧迫していないか、その国の経済機構を破壊していないかと、絶えず検証しなければならない。余計なお節介によりその国の国民が自助努力をしなくなれば永遠に援助対象国に転落しかねない。まずは国民がその国をどうするのかが第一に優先して考えられなければならないのだ。


 共産党一党独裁政権が中国国民に良い結果を今後ももたらし続けるのか、日本政府は冷静にならなければならない。ましてや核開発をして核兵器を保持し、空母を五艦以上も建造している国にODAを実施するのが「変だ」と感じない大使とは何だろうか。


 


 基本的に核兵器保持国に対して日本はODAを実施する必要がないと決定することだ。国民生活や教育などの民生予算を蔑にして核開発へ優先的に予算を回したにせよ、国として余裕ある財政状態にあると見做さなければならない。国民が裸足で歩いていても国家政府として痛痒を感じないのなら、裸足の暮らしは足の傷から破傷風菌が入る可能性が高い、などという余計なお節介はしないことだ。その国の国民が「国民全員に靴を与えよ」と言いださない限り政府を動かすことにならないし、政府抜きの援助はその国の産業育成にならない。


 


 中国は豊かになって望ましい国になったのか。確かに一部の商売人にとって金儲けの機会を得たのは間違いない。しかし成育した中国産業は日本国内の一部産業を壊滅状態へ追いやり、失業の垂れ流しを世界規模でおこなっている。さらに商売抜きの日本国民として見た場合「厄介の種」が膨らんだだけではなかっただろうか。早ければ来年に一艦、数年後には五艦ほどの中国海軍の空母が日本に直接的な脅威を与えることになる。今後とも「貢物」を贈る外交政策を中国に取り続けるのか、日本国民はそれを是とするのか、菅氏は蛮勇を奮うことなく国民の声に耳を傾けるべきだ。


 


 日本の外務省はこれまで碌なことをして来なかった。反日教育が始まると直ちに毅然として抗議しなかったのか、ODAの産物として完成した地下鉄や橋梁になぜ「これは日本政府により造られた」とのプレートを入口に埋め込まなかったのか。大使をはじめ外交官たちがその国に取り込まれて、優雅な数年間を暮したいがためにのうのうと無策に過ごしてきたのではないかとさえ思える。今後は日本の国益を最優先にして振る舞うべきだ。



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