言葉の羅列は無責任だ、具体的に説明せよ。

 冷え冷えとした今朝、テレビを見ていたら岸井某という論説委員だかなんだかが「菅政権の税制改革もパッチワークの限界で消費税に踏み込まなければ財政は持たないですね、この国は持たないですね」とシタリ顔で言っていた。そうしたことは言われなくても判っている、知りたいのは彼が何処まで踏み込んで消費税を語っているのかだ。


 


 厚労省が払底した各種「保険」の財布をさかさまにして「保険料」の改定を目論んでいる。弱者国民の命綱の「年金」と「健保」と「介護」を人質にして負担を強いられれば、大勢の国民はいやいやでも納得しなければならない立場にある。しかしそのイカサマぶりに国民は気付いているし、制度そのものの議論よりも各種制度に群がる「不労官僚」の食い物になっている天下りと無駄遣いにはうんざりしている。


 


 厚労省だけではない。電源特会や空港特会や各種輸入食品に設けられている農業特会など、財務省の関与しない特会でどれほどの無駄な饗宴が繰り広げられているか、国民は薄々気付いている。高速道路もしかりだ。本体の高速道路会社は大赤字にして国から助成を垂れ流しているが、その関連子会社・孫会社は天下りの別荘と化している。もう、こんな馬鹿げたことはやめようではないか。国民が平均年収420万円程度で苦しんでいる最中に、霞ヶ関の平均年収が1000万円を超えているというのは常軌を逸している。どのような説明も国民を納得させられるものではない。


 


 そうした話はすべてオフリミットして、岸井某のように「税制改革しないとこの国はお仕舞いですよ」と呑気に嘯いているのは無責任そのものだ。テレビで詳細に論じるには時間がないというのなら枠を取ってしっかりとした議論をしなければならない。


 ただし、確認しておかなければならないのは税制がパッチワークで予算が組めなくても行政が少しガタガタになるくらいでこの国はお仕舞いにはならない。公務員給与が遅配しても、国民生活が壊滅するわけではない。GDPに占める政府支出は20%程度しか影響をおよぼさないが、国民の個人支出は45%のウエイトを占めている。国策としてどちらを優先すべきかは一目瞭然だろう。


 


 税制改革に言及するのなら各種「保険」と銘打っている厚労省所管の会計もすべて消費税でまかなうことにする、というぐらいの大改革を行うべきだ。チマチマとした特会の財布を各省庁に残したまま、中身の見え難い単式簿記で官僚の土俵に乗って議論するのはやめよう。


 改革するのならすべて一元化すべきだ。徴収事務委託費や人件費や地方から国への振り込み作業やナンヤカヤ、簡単なはずの仕組みを複雑多義に錯綜させて、公務を高コスト体質化させている元凶を徹底して取り除くことだ。そうした作業はSEやプログラマーに任せれば簡単にやってのけるだろう。彼らは作業をする前にフローチャートを作って一つ一つの仕事をロジックに置き換えるのを仕事としている。


 


 根源的な改革を国民は求めている。今の各種制度の胡散臭さに国民は気付いている。国民の生命を守る制度が「保険」であるのなら税は何のために徴収しているのか。官僚の高額な給与支払目的のために徴収しているのではないだろう。政府の一義的な使命は国民の生命と財産を守ることだ。そのために徴税権が公に付与されている。基本を逸脱した各種制度をいかに継ぎ接ぎしても整合性を持たないのは当然のことだ。


 



このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。