強制起訴として事実認定に誤認があった件に関して。
テレビでコメントを披瀝しているヤメ検が「そんな異議申し立ては聞いたことがない」と小沢氏の弁護人が一回目の起訴相当とした事実に逸脱した二回目の判定事項に対して異議申し立ては「無駄なこと」だろうとの見解を示した。しかし、法律闘争とは一面手続き規定の闘争でもある。事細かに規定された手続きを逸脱した場合には無効とされるのが法的手続きでは常識だ。小沢氏の弁護人がそのことを裁判所に申し立てれば全体が手続き無効とされる可能性はある。
自民党の石原議員(都知事の倅)は「そんなことは聞いたことがない」と演技者さながらに大袈裟に呆れ返っていたが、政治家が検審会により強制起訴されたのが最初の事例だ。聞いたことがないのは当然で、そんなに大袈裟な大根役者さながらに演技することはないだろう。
それにしてもテレビのコメントには検察べったりのヤメ検を出すばかりで検察批判の弁護士を登場させないのはなぜだろうか。一方的な情報ばかり視聴者に与えるのがテレビの目的なのかと疑いを持つ。
事実認定にさいして事実の範囲に相違があれば無効になるのは司法試験の短答問題の訓練をつんだ者なら常識だろう。法律解釈とは実に厳密な作業なのだ。
もはや繰り返しになるから止めるが、検察による起訴と検審会による起訴とは根本的に異なることを認識して対応すべきだろう。