防衛に対して国民的な議論の喚起を。

 次期戦闘機F35導入を巡って米国の開発の遅れもあって、日本はどうすべきかの議論が堂々巡りしている。つまり国産機の開発を進めるのか、欧州の戦闘機開発に乗るのかの議論だ。しかし本当に議論すべきは日本が独自の防衛として何処までを想定するのかの基本的な防衛大綱を策定しなければならない。


 


 たとえば北朝鮮が日本にノドンなどのミサイル攻撃をした場合、現在の迎撃ミサイルではまだまだ精度が低くほとんど機能しないと思われる。その場合、北朝鮮への抑止力は報復攻撃力を確保していることだろう。しかし日本の保有する攻撃機は航続距離が短く設定されていて、北朝鮮の各軍事目標を攻撃して帰還するようにはなっていない。それでは日本海に空母を回航させて攻撃すれば良いが、日本は空母を持っていない。つまり反撃する手段を日本は持っていないのだ。


 


 それでは米国が日米安保条約に従って報復攻撃するかというと、それもほとんど期待できないようだ。米国は北朝鮮と事を構えると米国本土をミサイル攻撃される恐れがあるため、まずは話し合いで解決を図ろうとすると想定される。北朝鮮は自国が攻撃の危険に晒されることなく、日本を勝手やり放題に攻撃できることになる。こうした状態を放置することに対して日本政府は危機感を抱かないのだろうか。


 


 憲法第9条を掲げて、お題目に「平和国家」を唱えていれば他国の攻撃を受けないなどという平和ボケ国家日本の実態はそれほどに脆弱なのだ。そしてこうした防衛意識の希薄な世界にも稀な国家を作った責任は日本国民にある。日本を骨抜きにするために米国が押し付けた憲法を有難く戴いて、米国が守ってやるから用心棒代さえ支払っていれば安全だという「甘言」を半世紀以上も信じてきたツケが回っている。日本は本当に骨抜きの国家になってしまった。


 


 「国は国民が守る」という世界の常識すら実行せず、報復攻撃力の確保が他国からの攻撃を抑止する、との常識的な戦略すら保持しない先進国家は世界で日本だけだ。そして国境領土を隣国から蚕食されても眺めるしかなく、隣国諸国は反撃力を持たない日本を舐めきっている。


 その舐められた国家日本は世界に類例のない謝罪外交を展開している。攻撃力を保持しない国家日本は自国の先人たちを辱めて恥じない国家でもある。しかし、国民の多くは隣国諸国のプロパガンダや自国のマスコミが流す自虐的な報道の欺瞞性に気付いている。そろそろ本格的に国家のありかたについて国民的な議論をすべき時期に到っているのではないだろうか。


 現在の日本国民は将来の日本国民に対して、自虐的な政府談話を引き継がせ領土を蚕食されても反撃すらできない情けない状態のまま手渡すのだろうか。いや、今を生きる日本国民として戦後の清算はきちんとつけて、誇りある国家として日本を我々の次の世代に引き継がすべきだ、そのためにも真剣な防衛と戦力の保持について議論を始める時期に来ているのではないだろうか。



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