それほどの思いがあるのなら。

 菅首相が北朝鮮制裁に毅然たる態度を示したというのだが、本当かと思わず疑った。かつて辛光洙(シン・ガンス)もと死刑囚を含む北朝鮮の拉致実行犯の釈放を求める韓国大統領あての「要望書」に署名した実績が菅氏にあるからだ。


 


 その菅氏が首相になり突如として国益に目覚め、国家と国民に奉仕する義務感を身につけたのなら大慶の至りだ。しかしポピュリズムの一環として日本国民と国際世論に対してよりもオバマ大統領に対して気を使っての発言なら割り引いて評価しなければならない。


 


 それと符合するかのように、菅氏は持論としていた米海兵隊無用論を取り下げたようだ。何とも簡単に持論を店の看板でもやりかえるように架け替えられるものだと呆れるばかりだ。そうした場面場面で言葉を使い分けるのでは信用のおける人物だとは言い難い。


 


 仏教の教えに「嘘も方便」とある。菅氏が何か大業を為すために、ここはオバマ大統領に取り入っておこうと考えたのならそれはそれで理解できないでもない。政治とは所詮権謀術数の世界だ。謀ったり謀られたりするのが政治の世界の常だ。大義として国家と国民のためとの背骨が通っていればいつかは評価される。しかし、鵺のように自分だけが生き延びて一将功なって万骨枯る、では困るのだ。


 


 長い世界の歴史を見ても、他国の軍隊が独立国家に延々と駐留し続けることはありえない。いつかは撤退しなければならない事態に到のは当然の理だが、その切っ掛けとして誰がどのように米国に働きかけるのかが問題だ。もしかすると田中角栄氏のように米国発の疑惑事件をでっち上げられて、この国の検察がそれに加担し親米マスコミがキャンペーンを張って潰しに掛るかも知れない。


 


 国の将来を見据えた議論を始めなければならない時期に、この国の政治家はまだ寝とぼけたような発言を繰り返している。せめて今度の参議院選挙では何が国の骨格で、何が国の枝葉末節か、適切に判断のできるまともな政治家が一人でも増えることを切に願う。



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