妙な「協会」は他にもたくさんある。

 交通安全協会なるものが運転免許更新に際して講習教本として配布する冊子を独占販売し、莫大な利益を上げ絵に描いたような天下り団体の実態が明らかになった。いや国民は以前から気づいているが、運転免許を引き続き手にしたいため「使いもしない教本はいらないし、教本対価に相当する更新費用は支払わない」と異議申し立てしないで唯々諾々と窓口の求めに応じているのだ。


 


 同じようなことは世間にたくさんある。免許制や許認可制の団体には必ずいかがわしい「協会」なるものがコバンザメのように存在する。認知症のお年寄りを預かる施設「グループホーム」を老人福祉に目覚めた一般の人が始めようとすると眩暈がするほどの許認可事項があり、ついには申請手続きの煩雑さのために断念することも珍しくない。


 数々のハードルを越えてグループホームを始めても税理士は何処の先生に頼んだかとか、社会保険労務士は誰に頼んだかとか、様々な専門家に仕事を依頼するように仕向けられる。果ては火災報知機の設置について何処そこの業者に頼んだらどうかとか、余計なお世話までしてくれる。


 


 他にもある。宅建取引主任の五年ごとの免許更新にも碌に使いもしない教本が配布されるし、同じことは建築士の免許更新でも行われている。それぞれ監督省庁の担当者が専門家として執筆しているようだが、その原稿代はどうなっているのだろうか。官僚のバイトは禁止されているはずだが。


 


 だが事業仕訳でなければこうした悪しき慣習が是正できないのかと疑問に思う。国会議員は政府のみならず官僚の執り行う行政のチェックを日常的に行ってこなければならなかったないはずだ。またぞろ底意地の悪いマスコミが民主党の点数稼ぎ目的の事業仕訳も支持率アップに繋がらない、なぞと批判しているが、そんな微視的な観点しか持たないようでは日本のマスコミも終焉を迎えたような気がする。民主党の支持率アップに繋がるか繋がらないか、そんなことはどうでもよい。国民の税や負担金がまっとうに使われているかどうかが問題なのだ。国家財政が破綻の危機に瀕しているにもかかわらず、一部の官僚がぬくぬくと我が世の春を謳歌しているのが気に食わないだけだ。



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