『十分な数の人々を殺せば、権力を維持できる』

<ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がスイス東部ダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、イラン反政府デモに対する致命的な弾圧は、当局が「十分な数の人々を殺せば権力を維持できる」と示すことになると発言したことを受け、イランのアッバス・アラグチ外相は23日、ゼレンスキー氏を激しく非難した。

 ゼレンスキー氏は22日、イラン指導部が権力を維持できれば、「あらゆる暴君への明確なシグナル」になると述べた。
 ウクライナに全面侵攻するロシアのウラジーミル・プーチン大統領率いる政権は、最高指導者アリ・ハメネイ師率いるイランのイスラム神権体制と戦略的パートナーシップ関係にある。プーチン氏は先週、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領と電話会談を行い、二国間関係の強化で合意した。
 アラグチ氏はゼレンスキー氏の発言に対し、X(旧ツイッター)への英語投稿で、ゼレンスキー氏は「腐敗した将軍たちの懐を肥やすために、欧米の納税者を利用している」と主張。
「世界はもう『混乱の道化師』ゼレンスキー氏にうんざりしている」と付け加えた。ゼレンスキー氏がかつて大成功を収めたコメディアン兼喜劇俳優だったことに言及したようだ。
 さらに「外国の支援を受け、傭兵(ようへい)だらけのウクライナ軍とは異なり、私たちイラン国民は自衛の方法を知っており、外国人に助けを乞う必要はない」とも述べた。
 確かにウクライナ軍には外国人傭兵も加わっているが、全体のごくわずかな割合を占めるにすぎない。

■「血の海でおぼれ死んだ」
 ウクライナと西側諸国は、イランがロシアに無人機と弾道ミサイルを提供していると非難しているが、イランはこれを繰り返し否定している。
 ゼレンスキー氏はダボス会議で、イラン反政府デモへの対応を、西側諸国が攻撃に直面したにもかかわらず行動を起こさなかった新たな例として挙げたようだ。
 ゼレンスキー氏は英語で、「イランでの反政府デモについては非常に多くの議論があったが、彼ら(イラン反政府デモの参加者)は血の海でおぼれ死んだ。世界はイラン国民を十分に支援せず、傍観している」と述べた。
 同氏は、反政府デモの始まりが欧州のクリスマス・年末年始休暇と重なった点を指摘。
「政治家たちが仕事に戻り、方針を固め始める頃には、ハメネイ師はすでに数千人を殺害していた」「この流血の後、イランはどうなるのか? もし政権が存続すれば、あらゆる暴君に明確なメッセージを送ることになる。『十分な数の人々を殺せば、権力を維持できる』」と述べた。
 イラン当局は、反政府デモで3000人以上が死亡したと発表したが、米国とイスラエルの支援を受けた「暴徒」による暴動だったと主張している。
 だが人権団体は、実際の死者数は当局発表よりもはるかに多く、最大で2万人に達する可能性もあると指摘。イランでは2週間前からインターネットが遮断されているため、正確な数字の確認は困難だと付け加えている。
 アムネスティ・インターナショナルを含むNGOは、治安部隊がデモ鎮圧のために意図的にデモ参加者に向けて発砲したと非難している。デモは現在、鎮静化している。>(以上「AFP」より引用)




イラン政権の存続許せば世界中の暴君にメッセージ「十分な数の人々を殺せば権力維持できる」 ゼレンスキー氏」という記事で、ゼレンスキー氏は「『十分な数の人々を殺せば、権力を維持できる』」と述べた。イランのハメネイ師が権力維持するために反政府デモをする国民を大量に殺害していることを批判した。
 それに対してイラン当局は「ゼレンスキー氏は「腐敗した将軍たちの懐を肥やすために、欧米の納税者を利用している」「世界はもう『混乱の道化師』ゼレンスキー氏にうんざりしている」と反論した。

 日本国民には解り難いことだが、独裁政権は異様なほど腐敗している。戦時下に於いては民主政権もすべての権力を一手に掌握する必要から殆ど独裁政権と違わない。だからぜれんすきー政権内にも腐敗が充満している。
 もちろんハメネイ師の率いるイラン当局にも腐敗が充満している。だから莫大なオイルマネーが国庫に入るイランで、多くの国民が貧困に喘いでいるのだ。

 ただイランとウクライナの「国民大虐殺」は性格が全く異なる。イランの場合は圧政を維持し富の独占を画策しているが、ウクライナの場合はロシアにより侵略戦争に対する「防衛戦争」だ。
 しかしプーチンと仲の良いイラン当局は独裁体制の傷を舐め合っているようだ。気色悪いこと、この上ない。自分たちが「暖衣飽食」するためなら、国民がどれほど艱難辛苦に喘ごうと気にしない、というのは世界中の独裁体制国家に共通している。まさに中国の現状も、この通りではないか。

 なぜ人権や自由に対して敏感な「国連」が独裁体制国家に対して「非難決議」しないのだろうか。大量の国民を虐殺するイラン政府を国連は「非難」しないのだろうか。いったい、国連の仕事は何なのだろうか。
 何の役にも立たない国連は、果たして必要だろうか。もはや、このようなバカげた殺戮を繰り返す国家体制の存在を許してはならない。国民の命と財産を守らない政府に存在意義があるだろうか。むしろ無い方が良いかも知れない。

 現在、イランで「デモは現在、鎮静化している」という。未確認情報ではイラン当局が発砲などで殺害した国民は2万人に達しているという。ゼレンスキー氏が指摘するように『十分な数の人々を殺せば、権力を維持できる』ようだ。そういえば中共政府は天安門で1万5千人もの中国人若者たちを銃撃し、戦車で轢き殺して「自由化要求デモ」を鎮圧した。
 だが、それで問題は解決したわけではない。ただ沈静化しただけで、国民の憤懣は燻り続けている。だからネットを遮断し情報を操作し、国民を監視しなければならなくなる。国家が国民を護る「家」ではなく、国民を閉じ込める「檻」になる。そうした独裁体制国家が地球上からすべて消え去るのはいつのことだろうか。

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