韓国は「北朝鮮に対する通常戦力による防衛を韓国が主導する」考えだろうか。

<米国のヘグセス国防長官と韓国の安圭伯(アンギュベク)国防相は4日、ソウルで米韓定例安保協議(SCM)を開いた。ヘグセス氏は協議後の共同記者会見で、台湾有事などを念頭に在韓米軍の活動範囲を朝鮮半島以外に広げる「戦略的柔軟性」を強化する必要性を強調した。

 米側はインド太平洋地域での中国の軍事力拡大に対応するため、主に朝鮮半島有事への対応を担う在韓米軍の役割拡大を検討しているが、韓国側はこれまで在韓米軍の削減につながるとの懸念から反対してきた。ヘグセス氏は「域内のいかなる非常事態にも対処できる柔軟性の向上が必要な状況だ」と述べた。
 韓国の李在明大統領は8月、在韓米軍の役割拡大について、「米側から要求があるのは事実だが、韓国の立場では簡単に同意しにくい」と述べていた。その後、10月27日に公開された米ブルームバーグ通信のインタビューでは「我々が在韓米軍の運命について決定を下すことはできないのが国際社会の現実だ」と表現を変えており、米側の方針受け入れに傾いている可能性もある。
 ヘグセス氏は「北朝鮮の脅威に対処するため、引き続き核抑止力を韓国に提供することになる」と述べた一方、「北朝鮮に対する通常戦力による防衛を韓国が主導する」との考えを示した。
 トランプ米大統領が10月末の訪韓で韓国の原子力潜水艦建造を承認したことも合わせ、米国は今後、通常戦力による北朝鮮への対応で韓国により多くの役割を担わせる方針とみられる。韓国国防省によると、原潜は2020年代後半から建造が始まり、30年代後半までに進水する見通しだ。
 また、韓国政府は2026年の国防予算を25年比8・2%増の約66兆3000億ウォン(約7兆円)とする方針だ。ヘグセス氏は国防費増額に関し、「非常に励まされた」と歓迎した。米韓両政府は、米海軍の艦船の修理を韓国国内で行うことでも合意した>(以上「読売新聞」より引用)




米国防長官、在韓米軍「活動範囲拡大を」強調…台湾有事念頭に朝鮮半島外にも」とは、極東に駐在している米軍が台湾有事に際しては「活動する」と明言したことになる。それは当然ながら日本に駐留する米軍にも適用される、と見るべきだろう。
 それに対して「韓国の李在明大統領は8月、在韓米軍の役割拡大について、「米側から要求があるのは事実だが、韓国の立場では簡単に同意しにくい」と述べていた。その後、10月27日に公開された米ブルームバーグ通信のインタビューでは「我々が在韓米軍の運命について決定を下すことはできないのが国際社会の現実だ」と表現を変えており、米側の方針受け入れに傾いている」と、引用記事ある。韓国とすれば在韓米軍は北朝鮮の脅威に対応するためのものであって、台湾有事のためではないとの思いが強いのだろう。

 しかし北朝鮮軍が38度線を越えて韓国へ南下するとしたら、その背後には必ず中国軍がいる。北朝鮮が単独で朝鮮半島統一に動くとは考えられない。もしかしたら台湾進攻の陽動作戦として北朝鮮軍の南下侵攻を行うことも考えられる。いずれにしても、北朝鮮の軍事行動の背後には中共政府の意図が働いていると見るべきだ。
 北朝鮮軍だけなら経済力からして一月を超えるような長期間の軍事行動は出来ない。いかに核兵器を持っていようと、朝鮮半島で使用すれば朝鮮半島が放射能で汚染され半島統一する意味がなくなる。そうすると通常兵器で侵攻することになり、それはウクライナ戦争に見るような消耗戦になる。

 金一族が独裁者の座を死守したいなら、戦争を起こすことはあり得ない。現在の南北が対峙している緊張状態こそが金正恩氏にとって最も望ましい。国民が飢えようが彼一人がブクブクと肥満し暖衣飽食の暮らしが送られれば大満足だろう。独裁者という権力者の「味」は至上の蜜の味だろう。それは国民の血と汗を搾り取った蜜の味だ。
 同じことが習近平氏にも云える。人民解放軍の実態として台湾進攻はあり得ないが、絶えず「台湾統一」を叫んで国内を緊張状態にしておかなければ独裁体制が弛緩して崩壊しかねない。だから日本を仮想敵国として「反日」政策を徹底する。いかに国民が飢餓の瀬戸際にいようと、中国共産党員が暖衣飽食の暮らしが送られれば良い。国民から搾り取った富を共産党幹部が分け合って、中南海で暖衣飽食の暮らしが送られれば至上の幸福だろう。

 だから実際に台湾に軍事侵攻することなどない。ウクライナに軍事侵攻して自ら命を縮めようとしているプーチンの愚を、彼らは決して犯さないだろう。しかも台湾海峡を渡海し米軍の第七艦隊と対峙するには中国海軍は余りにお粗末だ。中国海軍が誇る空母三隻は海に浮かぶハリボテでしかない。艦橋や滑走路や整備地域やエレベータなどの配置を見れば、とても実戦に耐え得る空母ではない。しかも動力がディーゼルエンジン8基とは余りにお粗末で話にならない。
 ただ韓国駐留米軍は有事の際の指揮権が欲しいのだろう。実戦経験の浅い韓国軍が指揮権を握ったまま有事に突入するのは余りに心許ないからだ。だが米国のヘグセス国防長官は「北朝鮮に対する通常戦力による防衛を韓国が主導する」との考えを示したという。「お手並み拝見」ということなのだろうが、国境からソウルまで僅か60kmしかない。全速力で北朝鮮の戦車が突入すれば一時間以内に到達する距離だ。それでも韓国政府は軍を指揮して防衛戦争を戦えるというのだろうか。それとも防衛戦争は首都を臨時にプサンへ移して戦うというのか。空には無数のドローンが展開し、北朝鮮内からも金正恩ご自慢のミサイルが降り注ぐだろう。

 名誉や誇りも大事だが、国民の命と財産を守ることが政府の至上命題だ。やはり韓国は米軍とガッチリと手を握り合うことが必要ではないだろうか。

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