投稿

11月, 2025の投稿を表示しています

決して「アーバン熊」を放置してはならない。

<各地の里山や農村地帯から、連日のようにクマによる被害の報告が相次いでいる。田畑や果樹園が荒らされるだけでなく、人的被害も多い。  今日、クマ問題の次元は一ランク上がったと言っていいだろう。 なぜこれほどまでにクマはヒトを襲うようになったのか。 クマ騒動の元凶 「クマが人間を襲うのはドングリが不足しているからだ」  かつてそう信じて問題解決のために動いたNPO(民間非営利団体)があった。2004年、“ドングリを集めてほしい”と全国に募集したところ、たちまち4トンのドングリが集まった。しかし全国のドングリが交雑し、生態系に悪影響を及ぼす懸念が指摘された。2010年にはクリの実を真っ赤なナイロンネットに入れて、奥山の木の枝に置いた人がいた。親切のつもりで置いたのだろうが、「人里にクマを引き寄せるきっかけ」になり逆効果*1だとされた。里クマ(アーバン・ベア)を増やす手助けや、餌になる食材(残渣)の放置はできれば止めたい。  今年のブナは東北では大凶作で、豊凶指数は0.06(5県平均:東北森林管理局)。凶作年といわれた2010年の0.48、2014年の0.44、2016年の0.14、2019年の0.24より低く、過去最悪の数値になっている。人身被害もこれまでで最もひどく、環境省によると18道府県で180人(10月末現在)に増えた。死者は5人となった。  ブナ、ナラ、コナラなどの出来ぐあいがクマ出没・人身被害の一因だが、原因はこれだけではない。大きくは列島社会全体の、もうどうしようもない3つの趨勢による。 (1)ヒトの減少・中山間地域の過疎化 (2)境界域(耕作放棄地・里山等の緩衝帯)の「再自然化」 (3)クマ(野生獣)の増加  いずれもこのままでは止められない流れで、ヒトの居住域の縮小と撤退がこれからも続くため、クマなど野生獣の生息域の拡大は続く。日本列島におけるヒトとクマの相対的な力関係の変化は、クマなど野生獣の個体調整(駆除)を行わない限り、押し戻せない。  境界域近くに暮らす人たちは割を食う。安寧な暮らしが脅かされながら、それでもそこで生きていかなければならない。 いきなりクマと遭うと…?  林道を横切るクマや遠くの山腹を歩くクマは、仕事柄、何度か見たが、鉢合わせたこともある。40年前の青森県S村での話だが、山中で大きなタラの芽を車窓から見つけた私は、車道から2メート...

この時期に対中強硬派のトランプ氏が大統領であり、日本では高市氏が総理大臣になったことは何よりの僥倖だ。

<アメリカのドナルド・トランプ大統領は30日午前、アジア歴訪の最終地である韓国で、中国の習近平国家主席と会談した。トランプ氏は会談後、対中追加関税の引き下げを発表し、レアアース(希土類)をめぐる「障壁」が解消されたと述べた。習氏も中国国営メディアに対し、「主要な貿易問題」の解決に向けて合意したと語った。  両首脳の直接会談は、2019年6月の大阪での20カ国・地域首脳会議(G20サミット)以来、約6年ぶり。会談は、韓国・釜山の金海空軍基地で行われた。中国国営の中国中央電視台(CCTV)は、2人が予定より長い1時間40分にわたり協議したと伝えた。  会談後、トランプ氏は大統領専用機エアフォース・ワンに乗り込み、帰国の途に就いた。習氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催地・慶州へ車で向かった。  トランプ氏は韓国を離れる際、習氏との会談についてコメントしなかったが、エアフォース・ワンの機内で同行記者の取材に応じた。  トランプ氏は「素晴らしい会談」だったと評価し、習氏を「偉大な指導者」と呼んだ。そして、「我々は多くの重要な点で結論に至った」、会談は「大成功」だったと述べた。また、来年4月に中国を訪問するつもりだとしたうえで、習氏も「その後に」アメリカに来るだろうと述べた。訪問先はワシントンか、トランプ氏の私邸があるフロリダ州パームビーチになる可能性があるとした。 関税引き下げ、レアアースめぐる「障壁」解消と  トランプ氏はかねてから中国について、合成オピオイド(麻薬性鎮痛剤)の一種、フェンタニルのアメリカ流入について対策が不十分だとし、中国からの輸入品に追加関税を課している。  この関税措置について、トランプ氏はこの日、直ちに税率を引き下げると表明した。トランプ氏は、中国が米国産大豆を大量に購入することになっており、「そのことに感謝している」と述べた。  中国商務省は30日夕、会談の合意内容について詳細を発表。アメリカのフェンタニル対策としての対中追加関税を引き下げることで合意したことを認めた。また、中国製品に対するそのほかの報復関税を1年間停止することでも合意したとした。  中国が長年、支配的な立場を保っているレアアースの取引をめぐっては、トランプ氏は問題が解決したと述べたが、詳細は明かさなかった。 レアアースの供給は、米中間の主要な懸案となってきた。...