芬々たる腐敗終漂う日本の支配層。
<これこそ、石破がやめない原因
自民党の参院選の大敗。この原因としてメディア上で取り沙汰される言説が「裏金問題こそ、自民党大敗の原因である」という説です。
例えば、東京新聞は、「派閥裏金事件」についてケジメをつけていないから参院選も大敗したのだと主張していますし(東京新聞、8月9日「<社説>総裁選前倒し論 裏金事件の総括が先だ」)、野党(立憲民主党の斎藤参議院国会対策委員長)からも裏金問題こそが、自民大敗の直接的原因だとの声がでています(朝日新聞、7月28日「立憲・斎藤参院国対委員長『裏金当事者が首相の責任を問うのは滑稽』」)。
ネット界ではより直接的に「自民党の負け続けは、お前ら(著者注:裏金議員達の意)のせい」だと非難する声も上がっています。
同様の声は自民党内部からも漏れ聞こえており、時事通信では自民党内にも「参院選惨敗について裏金事件のけじめが付いていないためと指摘する向きは多い」と指摘する声があることが報道されています(東京新聞、7月25日「『降ろし』策す旧安倍、旧茂木派 石破首相と因縁、『裏金』批判も」)。
そして何より、石破茂本人が、「派閥の裏金問題など石破政権以前からの問題が自民の支持離れにつながった」との思いが強いようです(朝日新聞、7月31日「首相の責任?石破政権以前からの問題? 自民の敗因巡り党内に深い溝」)。
要するに石破茂本人にしてみれば、「僕が選挙に負けたのは僕が悪いんじゃ無い。悪いのは僕と関係のない裏金議員達のせいだ。僕は何も悪くない」と思っているのであり、それをサポートするような言説が、オールドメディア上からも野党からもSNSからも、さらには自民党内からも出ているという次第です。
したがってこれこそが石破氏が辞めない重大な原因となっていることは間違い有りません。
「裏金議員」の方が当選率が高い
しかし…こういう言説は全て単なる「事実誤認の主観的思い込み」「勘違い」であり、有り体にいって「ウソ」ないしは「フェイク」「デマ」と判断せざるを得ないものなのです。
以下、その理由を詳しく解説さし上げます。
まず、もしも裏金問題が、今回の自民の敗因なら、所謂「裏金議員」達はとりわけ激しい批判に曝され、激しく落選している筈です。
実際、下記報道では、裏金議員達15人のうち、5人も落選しており、裏金問題が今回の選挙結果に重く響いている、という印象を喧伝しています(時事通信、7月21日「『裏金候補』落選5人=当選10人、不信根強く【25参院選】」)。
しかし、よくよく調べてみると、自民党全体では(下記表に示す通り)79人が立候補し、39人しか当選していないのであってその当選率は49%に過ぎないのです。
「裏金議員」は、15人中10人当選しており、当選率は67%と、全体平均よりも高い確率で当選しているのです。
無論、裏金議員は基本「現職」の議員達でしたでしょうから、それが理由で当選率が高い…とお考えの向きもあるかもしれません。ついては、現職議員だけで調べて見ると、立候補者は43人で、その内の当選者は26人、その当選率は60%という結果となりました。
つまり、裏金議員の方が当選している割合が、全体平均よりも、さらには現職だけに絞った場合よりも高いのです。
これでは、今回の参議院選挙で、裏金問題に対する激しい反発が吹き荒れていたと考えるには、「相当無理がある」と言わざるを得ません。
もしも、そんな状況があるのなら、裏金議員の方が、当選率が下がるという選挙結果となっている筈なのに、そんな傾向は全く見られなかったからです(厳密に言うなら、「裏金問題が自民大敗の原因である仮説」は、統計学的に完璧に否定されているわけです)。
したがって上記の様に日本中を覆い尽くす「裏金問題こそ、自民敗北の重大原因だ」という言説は、ほぼほぼ「デマ」と断定して差し支えなき代物だと統計学的に推察されるのです(より厳密に言うなら、裏金問題こそ自民敗北の原因説は、以上のデータに基づくと統計学的に棄却される結果となったのです)。
公正中立な言論を望む
ちなみに…自民党は8月下旬から9月上旬にかけて参院選挙での敗北の原因を「総括」するそうです。
筆者は選挙直後から何度も指摘してきたように、今回の自民敗北の最大の原因は「緊縮財政」を石破政権が主張していたところにあります。そして第二の原因は、移民問題等の外国人問題を放置するような「リベラル」主義を採用していたからです。それはデータからして明らかです(スポニチアネックス、7月27日「藤井聡教授 比例得票率に表れた参院選の衝撃データ『一つの例外なく、増やしたところは…』」、TOKYO MX、7月27日「余所ではやれない参院選『ホンマもん』大総括!ゲスト:西田昌司・須田慎一郎【東京ホンマもん教室】」)。
それにも関わらず、もし自民党執行部の総括が「裏金問題が原因だ」というものとなったとするなら、それは「石破政権延命のためのご都合主義の欺瞞総括」だと言わざるを得ないものです。彼らのその主張をサポートするようなデータは、以上の分析からすれば極めて存在し難いと言えるでしょう。
公正中立な報道、そして何より、自民執行部による公正中立な参院選総括を心から祈念したいと思います>(以上「現代ビジネス」より引用)
テレビ各局が異口同音に「石破内閣の支持が不支持を上回った」と大宣伝している。何か意図でもあるのか、と勘繰るのは私だけではないだろう。なぜなら石破氏は参院選前も参院選後も対して仕事は何もしていないからだ。そこで「これは野党とマスコミの「完璧なデマ」だ…自民党の参院選敗北「裏金議員のせい」説が「統計学的に誤り」である理由を示そう」と題する藤井 聡(京都大学大学院工学研究科教授)氏の論評を取り上げることにした。
自民党の参院選の大敗。この原因としてメディア上で取り沙汰される言説が「裏金問題こそ、自民党大敗の原因である」という説です。
例えば、東京新聞は、「派閥裏金事件」についてケジメをつけていないから参院選も大敗したのだと主張していますし(東京新聞、8月9日「<社説>総裁選前倒し論 裏金事件の総括が先だ」)、野党(立憲民主党の斎藤参議院国会対策委員長)からも裏金問題こそが、自民大敗の直接的原因だとの声がでています(朝日新聞、7月28日「立憲・斎藤参院国対委員長『裏金当事者が首相の責任を問うのは滑稽』」)。
ネット界ではより直接的に「自民党の負け続けは、お前ら(著者注:裏金議員達の意)のせい」だと非難する声も上がっています。
同様の声は自民党内部からも漏れ聞こえており、時事通信では自民党内にも「参院選惨敗について裏金事件のけじめが付いていないためと指摘する向きは多い」と指摘する声があることが報道されています(東京新聞、7月25日「『降ろし』策す旧安倍、旧茂木派 石破首相と因縁、『裏金』批判も」)。
そして何より、石破茂本人が、「派閥の裏金問題など石破政権以前からの問題が自民の支持離れにつながった」との思いが強いようです(朝日新聞、7月31日「首相の責任?石破政権以前からの問題? 自民の敗因巡り党内に深い溝」)。
要するに石破茂本人にしてみれば、「僕が選挙に負けたのは僕が悪いんじゃ無い。悪いのは僕と関係のない裏金議員達のせいだ。僕は何も悪くない」と思っているのであり、それをサポートするような言説が、オールドメディア上からも野党からもSNSからも、さらには自民党内からも出ているという次第です。
したがってこれこそが石破氏が辞めない重大な原因となっていることは間違い有りません。
「裏金議員」の方が当選率が高い
しかし…こういう言説は全て単なる「事実誤認の主観的思い込み」「勘違い」であり、有り体にいって「ウソ」ないしは「フェイク」「デマ」と判断せざるを得ないものなのです。
以下、その理由を詳しく解説さし上げます。
まず、もしも裏金問題が、今回の自民の敗因なら、所謂「裏金議員」達はとりわけ激しい批判に曝され、激しく落選している筈です。
実際、下記報道では、裏金議員達15人のうち、5人も落選しており、裏金問題が今回の選挙結果に重く響いている、という印象を喧伝しています(時事通信、7月21日「『裏金候補』落選5人=当選10人、不信根強く【25参院選】」)。
しかし、よくよく調べてみると、自民党全体では(下記表に示す通り)79人が立候補し、39人しか当選していないのであってその当選率は49%に過ぎないのです。
「裏金議員」は、15人中10人当選しており、当選率は67%と、全体平均よりも高い確率で当選しているのです。
無論、裏金議員は基本「現職」の議員達でしたでしょうから、それが理由で当選率が高い…とお考えの向きもあるかもしれません。ついては、現職議員だけで調べて見ると、立候補者は43人で、その内の当選者は26人、その当選率は60%という結果となりました。
つまり、裏金議員の方が当選している割合が、全体平均よりも、さらには現職だけに絞った場合よりも高いのです。
これでは、今回の参議院選挙で、裏金問題に対する激しい反発が吹き荒れていたと考えるには、「相当無理がある」と言わざるを得ません。
もしも、そんな状況があるのなら、裏金議員の方が、当選率が下がるという選挙結果となっている筈なのに、そんな傾向は全く見られなかったからです(厳密に言うなら、「裏金問題が自民大敗の原因である仮説」は、統計学的に完璧に否定されているわけです)。
したがって上記の様に日本中を覆い尽くす「裏金問題こそ、自民敗北の重大原因だ」という言説は、ほぼほぼ「デマ」と断定して差し支えなき代物だと統計学的に推察されるのです(より厳密に言うなら、裏金問題こそ自民敗北の原因説は、以上のデータに基づくと統計学的に棄却される結果となったのです)。
公正中立な言論を望む
ちなみに…自民党は8月下旬から9月上旬にかけて参院選挙での敗北の原因を「総括」するそうです。
筆者は選挙直後から何度も指摘してきたように、今回の自民敗北の最大の原因は「緊縮財政」を石破政権が主張していたところにあります。そして第二の原因は、移民問題等の外国人問題を放置するような「リベラル」主義を採用していたからです。それはデータからして明らかです(スポニチアネックス、7月27日「藤井聡教授 比例得票率に表れた参院選の衝撃データ『一つの例外なく、増やしたところは…』」、TOKYO MX、7月27日「余所ではやれない参院選『ホンマもん』大総括!ゲスト:西田昌司・須田慎一郎【東京ホンマもん教室】」)。
それにも関わらず、もし自民党執行部の総括が「裏金問題が原因だ」というものとなったとするなら、それは「石破政権延命のためのご都合主義の欺瞞総括」だと言わざるを得ないものです。彼らのその主張をサポートするようなデータは、以上の分析からすれば極めて存在し難いと言えるでしょう。
公正中立な報道、そして何より、自民執行部による公正中立な参院選総括を心から祈念したいと思います>(以上「現代ビジネス」より引用)
テレビ各局が異口同音に「石破内閣の支持が不支持を上回った」と大宣伝している。何か意図でもあるのか、と勘繰るのは私だけではないだろう。なぜなら石破氏は参院選前も参院選後も対して仕事は何もしていないからだ。そこで「これは野党とマスコミの「完璧なデマ」だ…自民党の参院選敗北「裏金議員のせい」説が「統計学的に誤り」である理由を示そう」と題する藤井 聡(京都大学大学院工学研究科教授)氏の論評を取り上げることにした。
藤井氏は引用した裏金関係候補の当選率がそうでない候補の当選率より高かったことから、裏金問題が必ずしも自民党が参院選で大敗した原因ではない、と見ている。まさにその通りではないだろうか。石破自民が大敗した理由は他にあるが、しかし新聞・テレビなどのオールドメディアにとって報道したくない内容だから、敢えて裏金問題が石破自民が大敗した原因だとしているのだろう。
思い返して頂きたい。7月20日の参院選投開票前には毎週末のように財務省に「財務省解体デモ」が行われていた。それは東京だけでなく大阪でも福岡でも起きていた。オールドメディアは殆ど報道しなかったが、SNSでの呼びかけに呼応して東京では数千人もの人たちが財務省前に詰め掛けて「財務省解体」を叫んでいた。
「財務省解体」デモは「失われた35年」を演出したのは財務省の「緊縮・増税」政策が原因だとして、財務省こそが国民貧困化の元凶であり、解体すべきだとのデモに繋がっていた。しかしオールドメディアは何かと自公政権から特別扱いされているため、自公政権の政策のバックボーンになっている財務省に国民の批判が向かうのを逸らそうとしていた。だから僅か100人にも満たないLGBTQ推進デモは大々的に取り上げてテレビニュースで報道するが、財務省解体デモは殆ど無視を続けた。
一般国民の大多数は自公政権が末期的症状に陥っていると感じている。その一例が昨夏から起きている米価高騰だ。小泉農相は備蓄米を放出して米価を安定させようとしたが、税で購入した備蓄米を5kg2,000円で放出したことに、税金で購入したコメを有料で放出するのは国民から二重取りするものではないかと国民の不満が鬱積した。
そしてオールドメディアは農協が米価高騰の元凶だとしたり、転売ヤーが米価高騰を演出しているとしたり、コメの仲卸が流通止めをしているからだと米価高騰の原因を「農政の失敗」から目を逸らすのに懸命になっていた。しかし実際は農政によるコメ生産削減政策による「コメ不足」が原因だった。国民のオールドメディアに対する不信感は大きく募り、それが新聞各社の宅配契約数の激減になって表れている。
それでも懲りずに、オールドメディアは石破内閣が相次ぐ国政選挙や都議会選で自民党が大敗したは裏金議員が原因であって、決して自公政権の政策に対する批判ではない、と結論付けるためにオールドメディアが実施した全ての世論調査で石破内閣存続を求める支持割合が支持しない割合よりも多くしている。それこそ「多くしている」のであって、決して有権者の一人一人から聞き取り世論調査した結果ではない。
国民は気付き始めている。オールドメディアは決して真実や事実だけを報道しているのではない、と。捏造とまではいわないまでも、国民世論を誘導するために一部を拡大して報道することもある、と。そうした不信感は財務省を決して批判しないオールドメディアに疑惑となって向けられている。自公政権は「フェイク情報」の拡散防止のためにSNSを監視することにしたが、「フェイク情報」を拡散する、という意味ではオールドメディアも五十歩百歩だ。むしろオールドメディアは反日・左派と云っても良い報道姿勢に専念している社もあるくらいだ。国民の多くは戦後の日本を支配して来た政治や報道や官僚組織に対して、芬々たる腐敗臭を嗅ぎ取っている。だから愛国心を前面に押し出した参政党が躍進した。このことを日本の支配層を自認している面々は真摯に受け止めるべきではないか。あなた方の時代は静かに幕を閉じようとしている。