外国人移民によって破壊されるドイツ国民の社会。

ドイツ人にとって公営プールはオアシスだった
 ドイツでは6月から7月の初めにかけて、素晴らしい夏日と例年にない高温が続いた。そのため政治家やメディアは、「猛暑だ、気候温暖化だ、このままでは地球が沸騰する、CO2を削減しなければならない、すでに高温による死者が出ている」と怖いメッセージを発信し続けていたが、ドイツ人は元々、猛暑の中で働くのが嫌なだけで、猛暑自体は大好きだ。戸外のレストランでも、好んで日向に座る人は多い。
 だから、夏は公営プールも大人気。ドイツのプールは、たいてい広々とした緑地に作られていて、周りは芝生で、木がたくさん茂っている。そこに家族連れやカップルが、浮き輪やパラソル、クールボックスに飲み物や食べ物を詰めて訪れては何時間も過ごす。ドイツの夏の夜は9時過ぎまで明るいので、勤めを終えた後、ひと泳ぎしてリフレッシュする人もいる。料金は格安だし、まさにオアシスである。いや、オアシスであった。
 私も、子供たちが小さかった頃、夏休みによくプールに行き、木陰に陣取った。子供たちは、お腹が空いたり、くたびれたりすると戻ってきては、しばらく休憩するとまた水遊びに行った。私はその間、木陰で何時間も本を読んで過ごした。かつての子育ての日々の楽しい思い出の一つだ。

数年前から性犯罪の温床に
 ところが数年前から、公営プールに狼藉者が出没しているという話が聞こえ始めた。最初は、難民として入った中東の若者のグループがプールで衝突し、乱闘騒ぎになったなどという話。しかし、そのうち、その若者たちが水着の女の子たちにイタズラをしているというとんでもない話までが伝わってきた。
 すでに一昨年、乱闘騒ぎのせいでプールが一時的に閉鎖され、客が退場させられたとか、ベルリンのどこかのプールでは、入場時に身分証明書の提示が必要になったなどという話もあった。しかし、難民や外国人を非難するような話はタブーというのがドイツの風潮だ。したがって、それらは特殊な例外であるかのような扱いとなり、主要メディアが大きく取り上げることもなかった。ただ、実際には、プールには警官が常駐するようになっていた。スリや喧嘩を防ぐためではなく、痴漢や性的犯罪を防ぐために。

逮捕された犯人は全員がシリア難民
 6月22日、ヘッセン州のゲルンハウゼンという町の公営プールで、4人の若い男性(18〜28歳)が、プールで遊んでいた女の子たちを囲んで、水中で全身を触るという事件があった。その子たちがすぐにプールの警備員に知らせたため、警官が容疑者4人を捕まえたら、4人ともシリア難民だった。
 現在、ドイツには130万人のシリア人がいる。そのうちの71.2万人は難民、および難民申請者。つまり、2015年以降、元メルケル首相の「難民ようこそ政策」で入国したドイツが保護しているシリア人だ。ちなみに2024年のStatistaの統計では、外国人の犯罪容疑者で一番多かったのがシリア人で、11万4900人弱。ただ、そのような数字も主要メディアで公表されることはほとんどない。
 ところが、この時のプール事件は、1週間も経ってからだが、公共テレビが報道した。しかも、普段とは違い、容疑者の国籍もはっきりとシリアと言った。
 その後、国民の反応は大きかった。今、ドイツでは、ナイフを使った傷害事件が、警察が把握しているだけでも1日に80件も起こっている。その容疑者の6割以上が、やはり外国籍の若い男だ。そのため、子供、特に女の子を持つ親は、毎晩、子供が帰って来るまで心配しなければならない。プールも、これまで通り子供だけで行っても大丈夫だろうかと不安を感じていたに違いない。

難民批判はタブーだったメディアにもようやく変化が
 これまで当たり前だった自由と安全が、見る見るうちに崩れていく。ただ、皆、それを感じながら、それを口にしても、政治はどのみち取り上げてはくれないと諦めていた。それどころかメディアからは、神経質だ、被害妄想だ、あるいは、人種差別者だと非難されるのが関の山だった。
 ところが今回は、ようやく主要メディアが問題点をはっきりと指摘してくれた。国民にしてみれば、まさに朗報だった。しかも、これまでは、この程度の犯罪なら、容疑者は聴取の後、すぐに釈放され、その後も何もなかったが、ゲルンハウゼンのプールでの一件は、今も捜査が続いているらしかった。被害者の数は、9歳から16歳の8人の女子ということだった。

市長がトンデモ発言で炎上中
 ただ、この件は思わぬ展開を見せる。7月3日になって、ゲルンハウゼンの市長クリスチアン・リッツィンガー氏(CDU)がDieWelt紙のインタビューで、「この暑さでは気分が尋常ではなくなることもある」と、犯人を庇っていると聞こえる発言をしたのだ。氏はさらに、「これからはもっと警備を強化して、このようなことが繰り返されないようにしたい」と言っていた。
 この発言にドイツ人は再び怒った。ドイツよりはるかに暑い国からきた人たちが起こした犯罪を、暑さのせいとして相対化する理由は何もない。また、これがプールの警備の不足のせいであるはずもない。公営のプールに警官が常駐しなければ、女の子たちが安心して遊ぶこともできなくなってしまったことが問題なのだ。
 そもそも悪いのは、「難民」でも「シリア人」でもなく、ドイツの法律にも、文化や伝統にも敬意を払わず、犯罪を犯罪とも思わない「男たち」だった。それなのに、ドイツの政治家もメディアもそんな「男たち」を放置し、それどころかポリコレをかざしては、問題を指摘した人たちの方を押さえつけてきた。その結果、この10年間、ドイツは、犯罪エネルギーを秘めたそんな「男たち」が巣くって、大きな顔をする国となった。彼らはたとえ殺人を起こしても、追放になることさえない。緑の党の政治家は、たとえ犯罪者でも、死刑のあるような国に送り返すなど人権侵害であると主張していた。

現実と乖離した「痴漢防止ポスター」の衝撃
 ただ、この後、プール問題は、さらに発展した。ケルン市が、プールで痴漢の被害を受けた子供がすぐに係員に届け出るようにと作ったポスターが、とんでもない代物だったのだ。その一枚は、水中で、ドイツ人と思われる太った中年の女の人が、難民と思われる浅黒い肌の色の男の子のお尻を、後ろから掴んでいる図柄だった。おまけにその男の子は、片足が義足

提供:川口マーン惠美

 また、もう一枚は、金髪で白人の男の子がプールサイドで、嫌がる黒人の女の子を引っ張っているて、そこにやはり肌の浅黒い男の子が助けに入っている図柄。
 ケルン市は、プールの安全確保のアピールのために作ったのだろうが、どこまで現実乖離の図柄を作れば気が済むのだろうか? 彼らは問題の深刻さを何もわかっていないとしか思えない。

中東の男性にとってドイツの女性は淫らに見える?
 現実は、プールで起こっている性的犯罪の99%が男性によるもので、ドイツ人の中年の女性が若い難民の男の子のお尻を触った話など、聞いたこともない。痴漢の何割が中東難民の男たちであるかはわからないが、一つだけ確かなことは、彼らが大量に入ってくる前までは、公営プールの水中で痴漢される心配などなかったのだ。
 女の人が肌を見せないという習慣のある中東から来た男性にとって、ドイツというのは、裸に近い格好の女の子がたくさん歩いている淫らな国かもしれない。だから、彼らはそういう女性を軽蔑しながらも、せっせと見物にプールにやってきては、それが高じて犯罪に及ぶというけしからん事態が起こる。
 しかも、本来なら、その現実を把握しなければならない自治体が、白人女性が難民の男の子に痴漢をしているという、ポリコレとさえ言えないような見当はずれのストーリーのポスターを作って、何とも思わない。
 これを見た人が、「ドイツは終わっている」とひと言漏らしたが、私も心の中で、同じ気持ちを抑えることができなかった。
 ちなみに、7月に入ってまもなく、ドイツの猛暑は去った。30度近くまで上がる地方もあれば、せいぜい20度までしかいかないところもあって、いわば普段通りの夏だ。ただ、多くのドイツ人は、これからバカンスの季節が始まるというのに、このまま夏が終わってしまったらどうしようと、少し気を揉んでいる。ドイツ人は、やはり暑い夏が好きなのだ>(以上「現代ビジネス」より引用)




「ドイツの公営プールが性犯罪の温床に」…日本も他人事ではない外国人政策が「美しい国」を亡ぼしている“ヤバすぎる現状”」と題して川口 マーン 惠美(作家)氏が外国人移民に揺れるドイツの実情を報告している。
 引用文中の「ポリコレ」とは、ポリティカル・コレクトネス(Political Correctness)の略で、人種、性別、宗教、性的指向など、様々なバックグラウンドを持つ人々を尊重し、差別や偏見をなくそうとする考え方のことだ。日本でも外国人移民を少しでも批判するものなら、意識高い系の左派活動家や評論家たちが「ポリコレ」を声高に叫んでいる。

 ドイツで起きている外国人移民とドイツ国民との軋轢は、残念ながら日本国内でも一部地域で起きている。だが大量の「不法移民」が流入した米国では日本では想像できないほどの事態が起きているのではないだろうか。
 ドイツでは「緑の党」などの意識高い系の左派政党が外国移民を積極的に受け入れた。それによりドイツは人口の約3割が移民または移民ルーツを持つ人々になっている。特にトルコからの移民が多くその数は約300万人に上る。ドイツの移民は、戦後の労働力不足を補うために受け入れられたのが始まりで、その後、定住する人々が増加した。

 民主主義国では政治家は国民の支持がなければ選挙で落選する。だから「頑固だ」とか「時代遅れだ」と批判されないように世間の風潮に迎合する。だから政治が左派活動家によって大きな影響を受けることもやむを得ない。だから世論が外国人移民の受け入れから抑制へと変わるまで、政策転換が行われることはない。
 難民を偽装した外国人移民が大量流入し、それに対して受け入れ国の社会的許容量が限界に達して、初めて抑制世論が形成される。だから多くの場合は手遅れになっている。「かわいそうな難民」が「迷惑な隣人」になってから追い出すのは困難だ。

 迷惑な隣人になってしまった外国人移民にどのように対処すべきか、欧州諸国はこれから長い歳月頭を悩ますことだろう。国籍を与えれば当然ながら参政権も付与しなければならず、多くの外国人移民が流入した地方自治体では外国人移民が議員や首長にならないとも限らない。
 そして外国人移民の人々のアイデンティティーを保つための言語を含めた「外国人教育」をどうするのか、イスラム教徒に対する「給食」をどうするのか、キリスト教とイスラム教の信者が共存する社会で折り合いをどうつけるのか。様々な問題が表面化するのはこれからだろう。欧州諸国を移民政策の教師として、日本はしっかりと学習しなければならない。現在、自公政権下で進められている外国人労働者移民は手を出してはならない「悪手」だったのかも知れない。

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