オランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決を「ゴミ」と切り捨てる王毅外相。
<中国の王毅共産党政治局員兼外相は12日、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が2016年に中国の南シナ海を巡る領有権主張を退ける判決を下したことを巡り、「(判決は)歴史のゴミ捨て場に行くべきだ」と述べた。
中国外務省によると、訪問先のマレーシアで中国メディアの取材に答えた。
12日は判決から9年に当たる。中国と南シナ海で領有権を争うフィリピンのラザロ外相は11日のビデオ声明で中国側が判決を無視し続け、関連海域で威圧的行動を繰り返していることを非難していた>(以上「時事通信」より引用)
「南シナ海判決は「ゴミ」 中国外相」とは驚く。フィリピン訪問中の王毅共産党政治局員兼外相が中国メディアの取材に答えた際の言葉だという。国内向けに発言したものだろうが、それでもオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決を「ゴミ」だとは。
「南シナ海判決は「ゴミ」 中国外相」とは驚く。フィリピン訪問中の王毅共産党政治局員兼外相が中国メディアの取材に答えた際の言葉だという。国内向けに発言したものだろうが、それでもオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決を「ゴミ」だとは。
中国とは如何なる約束も条約も効果がない、ということを王毅外相は世界に向かって発言した。事は重大だ、という認識が王毅氏にあるのか、無いのか。そして日本政府も王毅氏の発言に対してコメントの一つも出していないが、それが石破政権の認識だと解されても構わないのだろうか。
国際仲裁裁判所の南シナ海判決に従わない中国が、日中が取り決めた「東シナ海中間線」を守らないのは当たり前ではないか。そして日本固有の領土「尖閣諸島」を突如として「中国領だ」と発言して、「中国の領有権」を主張し始めた。そんな国相手に外交を積み重ねても何の意味があるというのだろうか。
あるいは「南京大虐殺」という根拠も史実も何もない「虐殺事件」をデッチ上げて、記念館まで建設して反日の拠点にしている。そんな国に友好関係を求める方がどうかしている。そうした「外交カード」を捏造しては、日本を貶めて中国を優位に立たせようとする「イカサマ外交」を行う国と、協力関係など築けるわけがないではないか。
「改革開放」以後、日本は米国と並んで中国への投資と近代化への支援を惜しみなくしてきた。しかし中国は終始一貫して反日姿勢を捨てなかった。そして期待した民主化も全く進まなかった。
ただし、「改革開放」により獲得した経済力は軍拡に振り向けて膨張主義を進め、近隣諸国に軍事的脅威を強めてきた。もちろん日本に対しても5千トン級の海警船という軍艦を尖閣近海に常駐させている。日本の領海侵犯どころか主権を踏み躙りかねない行為を平気で行っている様は侵略国家と少しも違わない。
フィリピンのラザロ外相は「中国側が判決を無視し続け、関連海域で威圧的行動を繰り返していることを非難」したが、日本政府は声明の一つなりとも出したのだろうか。