県職員の天下り利権や港湾利権にメスを入れようとし、家族の居場所を知事秘書にも教えなかった斎藤氏の慎重姿勢は何を意味しているのか。私たちには知る権利がある。
<兵庫県知事選挙(2024年10月31日告示、11月17日投開票)で、7人の候補が熱戦を繰り広げている。前知事の斎藤元彦氏の失職に伴う選挙戦だが、斎藤氏自身も「出直し」で出馬している。
パワハラ疑惑により兵庫県議会の百条委員会で尋問を受け、9月19日には議会が全会一致で不信任案を可決し、26日に失職した斎藤氏。この間は大きな批判を浴びていたが、選挙戦では同氏の街頭演説に耳を傾ける人が増えるなど、風向きが変わっている気配だ。
「応援アカウント」柔らかな表情多く
斎藤氏は9月20日以降、自身のXの更新が活発だ。パワハラ問題に対する批判が増えた8月以降は、台風の接近への注意喚起のほか、投稿はなかった。
9月26日に失職を報告すると、30日には「今日から新たなスタートです」として、JR須磨駅にたたずむ自身の姿を写した写真を公開。以後、県内の鉄道駅前で街頭活動する様子を頻繁に投稿するようになる。
Xには、斎藤氏自身のアカウントに加えて、10月7日に開設された斎藤元彦後援会による「さいとう元彦応援アカウント」がある。本人のアカウントは、真剣な表情で1人写っている写真が多いが、「応援アカウント」のほうは県民と握手を交わしたり、赤ちゃんに微笑みかけたりと柔らかな表情のショットが多くみられる。
このカウントを見ていると、最近では街頭でスピーチしている斎藤氏を大勢の人が取り囲んで聞いている写真をしばしば公開している。同氏を取り上げたメディアの記事をピーアールしたり、知事時代の業績をまとめたという人の投稿をリポストしたりと、戦略的にアカウントを運営しているようだ。
斎藤氏は、10月12日にはYouTubeチャンネルを立ち上げた。インターネットを駆使しながら自身の主張を届けようとしている。
兵庫県知事選が注目を集めている。しかし主要マスメディアが取り上げることは殆どなく、辛うじてJ-castが「兵庫県知事選挙「斎藤元彦フィーバー」演説に大観衆 不信任可決から失職、出直しで風向き変わった?」との見出しで報じているほどだ。
パワハラ疑惑により兵庫県議会の百条委員会で尋問を受け、9月19日には議会が全会一致で不信任案を可決し、26日に失職した斎藤氏。この間は大きな批判を浴びていたが、選挙戦では同氏の街頭演説に耳を傾ける人が増えるなど、風向きが変わっている気配だ。
「応援アカウント」柔らかな表情多く
斎藤氏は9月20日以降、自身のXの更新が活発だ。パワハラ問題に対する批判が増えた8月以降は、台風の接近への注意喚起のほか、投稿はなかった。
9月26日に失職を報告すると、30日には「今日から新たなスタートです」として、JR須磨駅にたたずむ自身の姿を写した写真を公開。以後、県内の鉄道駅前で街頭活動する様子を頻繁に投稿するようになる。
Xには、斎藤氏自身のアカウントに加えて、10月7日に開設された斎藤元彦後援会による「さいとう元彦応援アカウント」がある。本人のアカウントは、真剣な表情で1人写っている写真が多いが、「応援アカウント」のほうは県民と握手を交わしたり、赤ちゃんに微笑みかけたりと柔らかな表情のショットが多くみられる。
このカウントを見ていると、最近では街頭でスピーチしている斎藤氏を大勢の人が取り囲んで聞いている写真をしばしば公開している。同氏を取り上げたメディアの記事をピーアールしたり、知事時代の業績をまとめたという人の投稿をリポストしたりと、戦略的にアカウントを運営しているようだ。
斎藤氏は、10月12日にはYouTubeチャンネルを立ち上げた。インターネットを駆使しながら自身の主張を届けようとしている。
最初は1人、今は商業施設2階から見物するほど大勢に
告示後最初の週末は、3連休となった。斎藤氏は積極的に県内各地の駅前で街頭演説を行っている。Xに投稿された写真や動画を見ると、見物人は相当多く、商業施設の2階から遠巻きに斎藤氏の話を聞いている人も多い。
別の動画でも、もはや斎藤氏がかなり遠くにいて、近づけないほど聴衆が集まっている様子が映されていた。知事失職直後の9月30日朝、JR須磨駅前で1人立ち、「おはようございます。いってらっしゃいませ」と頭を下げる斎藤氏に、立ち止まって声をかける人はおらず、支援者の姿もなし――。こんな当時のニュース映像と比べると、注目度は雲泥の差と言える。
複数の報道によると、兵庫県議会最大会派の自民党と、公明党は自主投票としたという。読売新聞オンライン11月2日付の記事は、自民党兵庫県連が斎藤氏の支援を容認する決定をしたと報じた。
兵庫県知事選は斎藤氏の他、前参議院議員の清水貴之氏、前兵庫県尼崎市長の稲村和美氏、医師の大澤芳清氏、レコード会社社長の福本繁幸氏、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏、情報分析会社社長の木島洋嗣氏が立候補している>(以上「J-castニュース」より引用)
告示後最初の週末は、3連休となった。斎藤氏は積極的に県内各地の駅前で街頭演説を行っている。Xに投稿された写真や動画を見ると、見物人は相当多く、商業施設の2階から遠巻きに斎藤氏の話を聞いている人も多い。
別の動画でも、もはや斎藤氏がかなり遠くにいて、近づけないほど聴衆が集まっている様子が映されていた。知事失職直後の9月30日朝、JR須磨駅前で1人立ち、「おはようございます。いってらっしゃいませ」と頭を下げる斎藤氏に、立ち止まって声をかける人はおらず、支援者の姿もなし――。こんな当時のニュース映像と比べると、注目度は雲泥の差と言える。
複数の報道によると、兵庫県議会最大会派の自民党と、公明党は自主投票としたという。読売新聞オンライン11月2日付の記事は、自民党兵庫県連が斎藤氏の支援を容認する決定をしたと報じた。
兵庫県知事選は斎藤氏の他、前参議院議員の清水貴之氏、前兵庫県尼崎市長の稲村和美氏、医師の大澤芳清氏、レコード会社社長の福本繁幸氏、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏、情報分析会社社長の木島洋嗣氏が立候補している>(以上「J-castニュース」より引用)
兵庫県知事選が注目を集めている。しかし主要マスメディアが取り上げることは殆どなく、辛うじてJ-castが「兵庫県知事選挙「斎藤元彦フィーバー」演説に大観衆 不信任可決から失職、出直しで風向き変わった?」との見出しで報じているほどだ。
なぜなのか、それは主要マスメディアの「パワハラ県知事」報道により、斉藤氏包囲網が形成され、ついには県議会で全会一致の知事不信任が決議されたからだ。斉藤氏が辞職するに到った主因はマスメディア報道による印象操作だったと云わざるを得ない。
県民局長が自殺した件に関しても、マスメディアは前斉藤知事の「パワハラ」と「内部通報」を上げていたが、実際には10人に上るとされる不倫関係が露見することから自死したのではないかと思われている。
様々な隠蔽が斉藤知事不信任に到る過程でなされ、前斉藤知事に対するマイナスの印象操作が大々的になされたと考えるしかない。
百条委員会は最終的に告発すべきとされているが、兵庫県議会が設置した百条委員会は未だに前斉藤知事を告発していない。そもそも百条委員会の結論が出る前に現議会で知事不信任が議決されたことも疑念を抱かざるを得ない。
なぜ県議会議員諸氏は知事を詮議する百条委員会を設置していながら、その結論を出す前に不信任を議決したのか。百条委員会は斉藤知事に対する様々な「パワハラ」を解明することが目的ではなく、斉藤氏の名誉を棄損し県民に斎藤氏の知事失格を印象付けるのが目的だったのか、と思わざるを得ない。
前斉藤知事が再選され、県議会を巻き込んだ壮大な「疑惑」を徹底的な解明して欲しい。一体兵庫県で何が起きているのか、国民も知る権利がある。国民の知る権利のためにマスメディアは報道すべきだ。
県職員の天下り利権や港湾利権にメスを入れようとし、家族の居場所を知事秘書にも教えなかった斎藤氏の慎重姿勢は何を意味しているのか。私たちには知る権利がある。