国民に厄災をもたらすだけのイスラエルとイランの報復合戦。
<イスラエルは26日未明、イラン各地の軍事標的に対して空爆を実施した。イスラエルのネタニヤフ首相は3週間前のイランのミサイル攻撃に対する報復を誓っており、それを今回実行する形となった。長年敵対関係にある両国のあからさまな対立に懸念が強まっている。
イスラエル国防軍は「軍事標的に対する精密で的を絞った攻撃を完了した」と発表。ここ1年にイスラエルに対して使用されたミサイルの製造施設や地対空ミサイルを空爆したと説明した。
イランの首都テヘラン各地で多数の爆発が報告されたほか、シーラーズ市でさらに空爆があったとイスラエルのチャンネル12が伝えた。現時点で死傷者の報告はない。
今回選ばれた標的は、ネタニヤフ氏がバイデン米大統領の要請通り、イランの核施設やエネルギーインフラへの攻撃を控えたことを示している。米国は「相応」の対応を考案するためにイスラエルと協力したほか、イランに再び報復しないよう求めたと、米当局者が匿名を条件に記者団に明らかにした。
イスラエル国防軍は今回の空爆中、「何カ月も続いたイラン政府の対イスラエル攻撃」を受けたもので、イスラエルには対応する「権利と義務がある」と主張した。
イランは今月1日、イスラエルに向けて約200発のミサイルを発射。この攻撃についてイランは、イスラエルの軍事・情報収集作戦でレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラのメンバーが殺害されたことへの報復だと主張していた。
報復攻撃の連鎖を受け、イスラエルとイランの直接対立に懸念が強まっている。米国と同盟国は数週間にわたり、イスラエルには自衛の権利があるとの考えを示しながらも、同国が戦争拡大につながる攻撃を仕掛けないよう水面下で動いていた。
イランの国営テレビは、今回のイスラエルによる攻撃はテヘランの軍事施設などを標的としており、「限定的な被害」をもたらしたと、防空当局の声明を引用して伝えた。
防空当局は声明で、今回の攻撃を「挑発行為」と批判し、イランの防衛システムが迎撃に成功したと指摘した。
米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は、「中東地域の外交を加速させ、緊張を緩和させることがわれわれの目的だ。この戦闘のサイクルがこれ以上エスカレートせずに終結できるよう、イランにイスラエルへの攻撃を停止するよう求める」とコメントした。
バイデン大統領は今回の空爆について説明を受けており、状況を見守っている。イスラエル政府は米国に事前に計画を伝えていたと、事情に詳しい関係者1人が明らかにした。ただ、別の当局者は米軍は関与していなかったと指摘した。
「イスラエル、イランの軍事標的を空爆-報復攻撃の連鎖で対立拡大」とBloombergが報じている。イスラエルが過日のイランによるミサイル攻撃に「報復」したようだ。しかし報復合戦はいつ果てるともない「連鎖地獄」に陥る危険性がある。
イスラエル国防軍は「軍事標的に対する精密で的を絞った攻撃を完了した」と発表。ここ1年にイスラエルに対して使用されたミサイルの製造施設や地対空ミサイルを空爆したと説明した。
イランの首都テヘラン各地で多数の爆発が報告されたほか、シーラーズ市でさらに空爆があったとイスラエルのチャンネル12が伝えた。現時点で死傷者の報告はない。
今回選ばれた標的は、ネタニヤフ氏がバイデン米大統領の要請通り、イランの核施設やエネルギーインフラへの攻撃を控えたことを示している。米国は「相応」の対応を考案するためにイスラエルと協力したほか、イランに再び報復しないよう求めたと、米当局者が匿名を条件に記者団に明らかにした。
イスラエル国防軍は今回の空爆中、「何カ月も続いたイラン政府の対イスラエル攻撃」を受けたもので、イスラエルには対応する「権利と義務がある」と主張した。
イランは今月1日、イスラエルに向けて約200発のミサイルを発射。この攻撃についてイランは、イスラエルの軍事・情報収集作戦でレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラのメンバーが殺害されたことへの報復だと主張していた。
報復攻撃の連鎖を受け、イスラエルとイランの直接対立に懸念が強まっている。米国と同盟国は数週間にわたり、イスラエルには自衛の権利があるとの考えを示しながらも、同国が戦争拡大につながる攻撃を仕掛けないよう水面下で動いていた。
イランの国営テレビは、今回のイスラエルによる攻撃はテヘランの軍事施設などを標的としており、「限定的な被害」をもたらしたと、防空当局の声明を引用して伝えた。
防空当局は声明で、今回の攻撃を「挑発行為」と批判し、イランの防衛システムが迎撃に成功したと指摘した。
米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は、「中東地域の外交を加速させ、緊張を緩和させることがわれわれの目的だ。この戦闘のサイクルがこれ以上エスカレートせずに終結できるよう、イランにイスラエルへの攻撃を停止するよう求める」とコメントした。
バイデン大統領は今回の空爆について説明を受けており、状況を見守っている。イスラエル政府は米国に事前に計画を伝えていたと、事情に詳しい関係者1人が明らかにした。ただ、別の当局者は米軍は関与していなかったと指摘した。
「イスラエル、イランの軍事標的を空爆-報復攻撃の連鎖で対立拡大」とBloombergが報じている。イスラエルが過日のイランによるミサイル攻撃に「報復」したようだ。しかし報復合戦はいつ果てるともない「連鎖地獄」に陥る危険性がある。
イランは独裁者ハメネイ師が再び報復を国民に誓うだろう。そうしない限り、独裁者としての彼の「面子」が立たない。宗教指導者を自称しているが、何のことはないハメネイ師は街のヤクザと少しも変わらない。
どうやらイランはミサイル迎撃システムを破壊されているようだ。本来なら軍事基地こそ堅牢な防空システムが何重にも配備されているはずだが、イランが被害を受けたことは防空システムが機能しなかった証だ。
記事によると「今回選ばれた標的は、ネタニヤフ氏がバイデン米大統領の要請通り、イランの核施設やエネルギーインフラへの攻撃を控えたことを示している」という。それにより「イランに再び報復しないよう求めた」ようだが、果たして米国の思惑通りに、これで終息するだろうか。
イスラエルはヒズボラの攻撃に対して報復して最高司令官を爆殺した。それに対してイランがイスラエルに対してミサイル攻撃を行って、ヒズボラの代理報復を果たした。ついにラスボスが出てきたわけだが、イスラエルはイランが直接出て来るのを待っていたフシがある。そのためイランの首都テヘランにいたハマスの最高幹部を爆殺して、ハメネイ師の面子を潰した。
イランはミサイル攻撃でイスラエルのネタニヤフ氏の私邸にミサイルを撃ち込んだが、生憎夫婦そろって留守だったためネタニヤフ氏は難を逃れている。まさに「殺るか、殺られるか」というヤクザの出入りを彷彿とさせる。しかし「報復攻撃の連鎖を受け、イスラエルとイランの直接対立に懸念」が強まり、ミサイルの無差別攻撃に発展すれば収拾が付かなくなる。早い機会に沈静化を図らなければならないが、軍産共同体を後ろ盾にしている米国バイデン政権に戦争を完全に終息させる気はない。ほどほどの消耗戦を彼らは望んでいる。
しかもバイデン政権は11月5日の米大統領選を前に、レームダックに陥っている。おそらくバイデン氏本人もレームダック状態なのだろう。トランプ氏が再登場する来年1月まで、中東の戦闘の終息は望めないのではないか。