「トランプ氏暗殺未遂事件」が2024米国大統領選挙の趨勢決定づけたようだ。

会場の絶叫を「USA」の熱狂に変えた
 天高く拳を突き上げるドナルド・トランプ前大統領。バックには雲ひとつない青空が広がり、星条旗が静かにはためく——。
 まるでアメリカを救った“英雄”のような写真がアメリカで撮影されたのは、7月13日(日本時間14日午前)のことだった。
 ペンシルベニア州で開催された集会で、演説中のトランプ前大統領が狙撃されたのだ。しかし幸運にも銃弾はわずかにそれ、右耳上部を貫通。致命傷を逃れたトランプ前大統領はまもなく立ち上がり、顔に血をしたたらせたまま、ペンシルベニアの空に向かって拳を突き上げた。
「Fight、Fight!(戦え、戦え)」
凶弾に打ち勝った次期大統領候補が高らかに叫ぶと、聴衆の絶叫は熱狂に変わった。
「U・S・A!U・S・A!」
勇敢さへの賛辞と自国愛に満ちた大合唱に見送られつつ、トランプ前大統領は会場を後にした。
 現地報道によれば、この銃撃事件で1人が死亡、2人が重症を負ったとされている。容疑者であるペンシルバニア州在住の20歳の男は、シークレットサービスの手により射殺。11月のアメリカ大統領選を前に起きた、恐ろしい出来事だった。
「今回の一件でトランプ前大統領の再選の可能性はかなり高まった」と語るのは、国際ジャーナリストの山田敏弘氏だ(以下、「」内は同氏)。

健康に不安を抱えるバイデン大統領
「トランプ前大統領は銃撃にもひるまず、むしろこのピンチをチャンスに変えました。逆境に立ち向かう力強いリーダー像を広く示すことに成功したのです。
 すでに支持者の多くは彼を英雄のように扱っていて、X上には『神がかっている』『大統領選挙の勝敗はついた』『トランプの勝ちだ』といった投稿も多く見られます。これまで共和党員の中でもトランプへの評価は分かれていましたが、今回の事件を受けてかなりの結束が進むはずです。大統領選が始まった後も、銃撃から生還したという『鉄板話』を必ず使い、そのたび会場を盛り上げるでしょう」
 トランプ前大統領にはもうひとつ僥倖があった。記事冒頭で触れた、銃撃直後の写真だ。撮影者はAP通信カメラマンのエヴァン・ブッチ氏で、自身のXに投稿すると瞬く間に拡散された。
「2016年と2020年の大統領選では民主党がSNSを効果的に使い、多くの共和党票が食われたとの分析がされています。今年11月の大統領選では、こうした過去の失敗をふまえて共和党はSNS戦略をより強化するでしょう。強いリーダー像を象徴する、今回の写真を使わないわけがない。
 すでにこの写真は、『教科書に載るべき写真だ』『アメリカの歴史に残る1枚』といった好意的な声とともに、SNS上でかなり拡散されています。トランプ陣営は間違いなく支持者を増やす強力な武器を手に入れました」
 対して、迎え打つ現職のジョー・バイデン大統領は現在81歳で、健康状態を不安視する声が日に日に大きくなっている。
 7月11日に米ワシントン州で開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会談ではウクライナのゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と言い間違える大失態を犯し、6月28日でのトランプ前大統領とのテレビ討論会でも防戦一方で苦戦する姿を全米に晒してしまった。

危ぶまれるアメリカの未来
「エネルギッシュなトランプ前大統領とは正反対の弱々しいイメージが広まっています。民主党内からも『バイデンでは大統領選を戦えない』という声が上がり始めている。初の女性大統領を狙ってカマラ・ハリス副大統領が出馬する説も浮上していますが、世論調査を見る限りでは支持率が低すぎておそらく相手になりません。
 ウルトラCで考えられるのは、オバマ元大統領の妻であるミシェル・オバマ氏でしょうか。世論調査を見ると、彼女に期待する民主党支持者は少なくありません。ただ、本人は出る気がないと言っているので可能性は未知数です」
 いずれにせよ、今回の大統領選で民主党が苦戦を強いられるのは既定路線のようだ。事実、数字にも表れている。トランプ前大統領の暗殺未遂の直前に行われたCBSニュースの世論調査では、トランプ支持が50%、バイデン支持が48%と非常に拮抗しているのだ。他の調査でもこの傾向は変わらない。
「とはいえ、暗殺を乗り越えたトランプ前大統領にはこれから追い風が吹く。再選を果たしても何ら不思議ではありません。
 ただ、彼が大統領に就任した場合、その人格や保守的なスタンスに民主党支持者たちは大きく反発するでしょう。保守層とリベラル層の分断がますます加速すると思われます。しかも、トランプ前大統領自身もそういった分断を煽る。アメリカは、ふとしたきっかけで大規模な暴動が起こりかねない危機的な状況に陥ってしまうかもしれません」>(以上「週刊現代」より引用)




 衝撃的な「トランプ氏暗殺未遂事件」が2024米国大統領選挙の趨勢決定づけたようだ。「
「大統領選は終わった、トランプの圧勝だ」銃撃から生還したトランプ氏を「英雄視」する人が急増中…!「1枚の血まみれ写真」が変えてしまうかもしれない「アメリカの未来」」と題する引用記事はあながち的外れではないようだ。
 まだ残る不確定要素としてはミシェル・オバマ元大統領夫人が8月の民主党大会で大統領候補として選出されることになれば、トランプ氏にとって実に危ういことになりかねない。しかしミシェル・オバマ氏本人が頑なに大統領選出馬を拒否しているようだから、可能性はかなり低いが完全にゼロのわけではない。

 しかし共和党には絶大な効果をもたらしたようだ。これまでトランプ氏を党内で批判して来た筆頭のニッキー・ヘイリー氏が党大会に登場して、トランプ氏支持を表明した。しかも特筆すべきはヘイリー氏を党大会に呼んだのはトランプ氏だった、ということだ。つまりトランプ氏は頑なな老いぼれではない、ということだ。
 トランプ氏は私たちが想像していたよりもタフ・ネゴシエーターのようだ。だから評論家たちはトランプ氏が大統領になればNATOから距離を取るだろうとか、ウクライナから手を引くだろうか、日本に防衛費負担増を求めて来るだろとか、前政権当時のステレオタイプでトランプ政権を予想しているが、そんなに単純ではなさそうだ。

 ただ習近平氏に弱腰だったバイデン政権とは異なり、対中デカップリング策をかなり強硬に推進するのは間違いないだろう。トランプ氏が掲げる「米国ファースト」にも「MAKE GREAT AMERICA AGAIN」にも、習近平氏は挑み続けているからだ。
 ことに副大統領に選んだJ・D・バンス上院議員(39)は白人労働者層が多い「ラストベルト(さびついた工業地帯)」と呼ばれるオハイオ州の選出だ。もちろん接戦州の一つで、民主党と激しく議席を争ってきた。だから民主党との対決姿勢はバンス氏に任せて、トランプ氏は共和党内の融和のみならず、彼が政権獲得を前提として全米国の融和を訴える姿勢に転じると思われる。そうした姿勢もまた、バイデン氏の民主党に一歩先んじることになる。

 時恰もUEも中国離れを明確にし、ロシア支援を続ける習近平氏を激しく批判した。アジアやアフリカでも「金の切れ目が縁の切れ目」になって、それらの地域で中国に靡いていた諸国も中国と距離を置き始めている。
 世界がトランプ氏の出場の舞台装置を整えつつあるようだ。そしてロシアも継戦能力を失い、国内は大混乱に陥ろうとしている。プーチンが独裁者の地位に拘り戦争遂行を頑張れば、彼は悲惨な運命を辿ることになる。バイデン氏では出来ないが、トランプ氏ならプーチン氏と平和のために会談する用意もあるだろう。かつてトランプ氏は中東和平を成し遂げた人物だ。そうした明るい未来を米国民もトランプ氏越しに見始めたのではないだろうか。

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