UNRWAは本当にガザ地区住民を支援して来たのか。
<イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ北部にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)本部の地下につながる長さ約700メートルのトンネル網を発見したと発表した。イスラム組織ハマスが同機関を悪用した新たな証拠だとしている。
UNRWAを巡っては、昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃に職員が関与したとの疑惑が浮上し、内部調査を進めている。疑惑を受けて米国など十数カ国が資金拠出を一時停止した。
イスラエル軍は、外国メディアの記者をこのトンネルに案内した。UNRWA本部近くの学校の隣に地下へ続く垂直の坑道があり、そこからトンネルに入った。コンクリートで壁を固めた内部は息苦しい暑さで、狭い通路をところどころ曲がりながら20分ほど歩くと、UNRWA本部の下に到達したと案内役の同軍中佐は説明した。
トンネルの長さは約700メートルで深さは18メートル。数か所で分岐し、小部屋も設けられていた。事務作業をするスペースもあり、中には鋼鉄製の金庫も設置されていたが、扉が開けられ空の状態だった。タイル張りのトイレのほか、コンピューターのサーバーや工業用バッテリーが積まれた部屋もあった。
案内役の中佐は、「全てがここから指揮された。あなた方が歩いてきたトンネルの電源は、ここから供給された。ここは情報の中央指揮部隊であり、ハマスの情報部隊が戦闘のほとんどをここで指揮した」と述べた。この中佐は、イドという名しか明かさなかった。
同中佐によると、ハマスはイスラエル軍の侵攻を前にこの場所から撤退し、通信ケーブルを切断したとみられる。地上部分を案内した際、同中佐はUNRWA本部の床を走る同ケーブルを記者らに示した。
UNRWAは声明で、紛争開始から5日後の10月12日に同本部を撤退しており、イスラエル軍の発表について「確認やコメントはできない」とした。
また、「UNRWAには、使用している施設の地下に何があるのかを軍事的に検査する専門性や能力がない。過去にUNRWAの地下に疑わしい空洞が見つかった際には、ガザの事実上の支配勢力(ハマス)とイスラエル当局を含む紛争の当事者に、速やかに抗議の書簡を送っている」としている。UNRWAは、ガザ地区で1万3000人を雇用し、長年に渡って援助を頼りとする人々のライフラインとなってきた。学校や診療所などの社会サービスを運営したり、支援物資等の配布を行っており、純粋に人道的な活動を行っていると説明している。イスラエルは、同機関には「ハマスが浸透」していると主張。ハマス側は、民間施設での活動を否定している>(以上「REUTERS」より引用)
UNRWAがハマスと関係していた、いや無関係だという議論が飛び交っている。だがイギリスのシンクタンク、国際戦略研究所が発行する「ミリタリー・バランス」によると、ハマスの軍事部門のカッサム旅団には1万5000人から2万人の戦闘員がいるという。断っておくが、前述の数字は戦闘員の数だ。ハマス全体の構成員数はその倍近いと思わなければならないだろう。それだけの戦闘員等を養うにはそれ相当の資金パイプがないと無理だ。
UNRWAを巡っては、昨年10月7日のハマスによるイスラエル奇襲攻撃に職員が関与したとの疑惑が浮上し、内部調査を進めている。疑惑を受けて米国など十数カ国が資金拠出を一時停止した。
イスラエル軍は、外国メディアの記者をこのトンネルに案内した。UNRWA本部近くの学校の隣に地下へ続く垂直の坑道があり、そこからトンネルに入った。コンクリートで壁を固めた内部は息苦しい暑さで、狭い通路をところどころ曲がりながら20分ほど歩くと、UNRWA本部の下に到達したと案内役の同軍中佐は説明した。
トンネルの長さは約700メートルで深さは18メートル。数か所で分岐し、小部屋も設けられていた。事務作業をするスペースもあり、中には鋼鉄製の金庫も設置されていたが、扉が開けられ空の状態だった。タイル張りのトイレのほか、コンピューターのサーバーや工業用バッテリーが積まれた部屋もあった。
案内役の中佐は、「全てがここから指揮された。あなた方が歩いてきたトンネルの電源は、ここから供給された。ここは情報の中央指揮部隊であり、ハマスの情報部隊が戦闘のほとんどをここで指揮した」と述べた。この中佐は、イドという名しか明かさなかった。
同中佐によると、ハマスはイスラエル軍の侵攻を前にこの場所から撤退し、通信ケーブルを切断したとみられる。地上部分を案内した際、同中佐はUNRWA本部の床を走る同ケーブルを記者らに示した。
UNRWAは声明で、紛争開始から5日後の10月12日に同本部を撤退しており、イスラエル軍の発表について「確認やコメントはできない」とした。
また、「UNRWAには、使用している施設の地下に何があるのかを軍事的に検査する専門性や能力がない。過去にUNRWAの地下に疑わしい空洞が見つかった際には、ガザの事実上の支配勢力(ハマス)とイスラエル当局を含む紛争の当事者に、速やかに抗議の書簡を送っている」としている。UNRWAは、ガザ地区で1万3000人を雇用し、長年に渡って援助を頼りとする人々のライフラインとなってきた。学校や診療所などの社会サービスを運営したり、支援物資等の配布を行っており、純粋に人道的な活動を行っていると説明している。イスラエルは、同機関には「ハマスが浸透」していると主張。ハマス側は、民間施設での活動を否定している>(以上「REUTERS」より引用)
UNRWAがハマスと関係していた、いや無関係だという議論が飛び交っている。だがイギリスのシンクタンク、国際戦略研究所が発行する「ミリタリー・バランス」によると、ハマスの軍事部門のカッサム旅団には1万5000人から2万人の戦闘員がいるという。断っておくが、前述の数字は戦闘員の数だ。ハマス全体の構成員数はその倍近いと思わなければならないだろう。それだけの戦闘員等を養うにはそれ相当の資金パイプがないと無理だ。
もちろんイランの支援は大きいだろうが、イランがハマスの資金需要を全て賄うのも無理ではないだろうか。そうすると国連組織を乗っ取って、そこに注がれる「ガザ地区難民支援」資金を横取りしているのではないか、という推理が十分に成り立つ。
「「全てがここから指揮された」...ガザで国連機関UNRWA施設の地下にトンネル、イスラエル軍「ハマス指揮所」と主張」と題しする記事をREUTERSが掲載した。現代戦には指揮系統を統括する「本部」が必要だ。さらに指揮系統を統括するには通信設備とサーバーを動かす電気も必要だ。そうした必要条件の全てを満たす場所が国連機関UNRWAの地下だったわけだ。
さらに地下本部はトンネルで学校や病院にも繋がっていて、戦闘員の出入りには学校や病院などを使用していたと思われる。そうすれば安全に出入りできるからだ。以前にも指摘したが、ハマスは決してガザ地区住民を守る守護神ではない。いわば破落戸やヤクザの類の連中だ。ガザ地区住民を代表しているのはパレスチナ政府だ。
国連機関は必ずしも「善意」に満ちた支援団体ではない。設立当初はそうだったかも知れないが、次第にヤクザな連中が組織内に入り込み、支援物資や支援金を掠め取るのを生業とし、ついには国連機関を乗っ取って働かずに地域全体を支配するようになる。
だからいつまでも「支援」するのは、その地域住民のためにはならない。地域住民の自立を促す団体でなければならない。UNRWA傘下には土木工事などを行う企業が約900社あるというが、それらの企業がガザ地区住民によって設立されガザ地区住民を雇用しているか、国連本部はチェックしたことがあるのだろうか。
地域の支援は人材育成の支援が中心でなければならない。国境なき医師団がいつまでも支援地域で支援を続けていては地域住民の中から医師や看護師が育たない。国境なき医師団が駐在するのは10年、と期間を切って支援し、その後は支援地域の子弟が医師となり看護士となって住民医療に当たるべきだ。
そのために必要なのは教育だ。教育機関を整備し、無料で子供たちに教育を与え学校給食を与えなければならない。難民の連鎖を今の世代で断ち切る、という明確な意思と行動プログラムで国連機関は活動すべきだ。いつまでもダラダラと援助していてはダニが国連組織に喰いついて食い物にするだけだ。そして住民はいつまでも自立できず、援助に縋る情けない民族に成り下がるだけだ。