明日の天気は変えられないが、明日の政治は「投票」で変えられる。

<衆院長崎4区と参院徳島・高知選挙区の両補欠選挙は22日、投票が行われた。第2次岸田再改造内閣の発足後初めての国政選挙で、ともに事実上の与野党対決となった。結果は岸田首相の政権運営に影響を与えそうだ。

 衆院補選には、立憲民主党公認の末次精一・前衆院議員(社民党推薦)と、自民公認で新人の金子容三氏(公明党推薦)の2人が立候補した。参院補選は、無所属で前立民衆院議員の広田 一はじめ 氏と、自民公認で新人の前高知県議、西内健氏(公明推薦)の2人が争った。
中谷・自民高知県連会長「前職の参院議員の不祥事が強烈に影響」
 参院徳島・高知選挙区の補欠選挙で、自民党高知県連会長の中谷元・衆院議員は「前職の参院議員の不祥事が強烈に影響した。この点で県連への批判があったと認識している」と述べ、「次の通常の参院選で議席を奪還すべく、捲土重来を期したい」と話した。

衆院長崎4区、自民新人の金子容三さんが当選確実
 与野党による一騎打ちとなった衆院長崎4区補欠選挙は、自民党新人、金子容三さん(40)が当選を確実にした。
衆院長崎4区の投票率は42・19%…過去最低
 長崎県選挙管理委員会は午後10時1分、衆院長崎4区補欠選挙の投票率が42・19%だったと発表した。
参院徳島・高知の投票率、両県とも過去最低
 参院徳島・高知選挙区の補欠選挙の投票率は、徳島県が23・92%、高知県は40・75%で、両県とも参院選としては戦後最低に落ち込んだ>(以上「読売新聞」より引用)




 注目された補選は与野党一勝一敗に終わった。残念だ。岸田自公政権の支持率低下にも拘わらず、それが選挙結果に反映されなければ、岸田自公政権が承認されたことになる。
 残念なのは結果だけではない、投票率の低さにこそある。国民が政治に直接関与できる「投票」を棄権するとは何事だろうか。「自分が投票しても政治は変わらない」という有権者が積もり積もって「投票率23.92%」という信じられない事態になっている。

 海外には棄権した者に罰金を科す国もあるし、オーストラリアでは投票率50%未満の選挙結果は認められず、再選挙が実施される。日本でも投票率が50%に満たない選挙は無効として、再選挙を実施すべきなのかも知れない。
 ことに若者の投票率の低さが問題だ。なぜなら政治は明日の日本を決めるが、明日の日本の選択に若者の関心がなければ、高齢者による高齢者のための政治が続くことになるからだ。

「明治国家建国の父」たちの明治改元(1868年)時の年齢は、西郷隆盛が42歳、大久保利通が39歳、木戸孝允が36歳、伊藤博文が28歳、山県有朋が31歳だった。ことに明治憲法制定から議会開設と、明治政府を牽引した伊藤博文が維新当時28歳だったことは特筆に値する。
 彼らは新日本建設のために文字通り死力を尽くした。広く見識を海外から学び、欧米諸国と伍して日本のために働いた。昨今の若者たちに人生のヒントを与える雑誌やテレビ番組では「海外で働いた方が儲かる」といった特集が目に付く。若者に「日本を捨てよ」と呼び掛けるとは何事だろうか。

 日本を良くするために言論活動があるのなら、日本の政治を批判し日本社会のあり様を変えるようにしなければならないだろう。根源的な問いかけをマスメディアが成さず、娯楽やスポーツばかりを報じるようになったら、まさにローマ帝国の「パンとサーカス」そのものではないか。それを「愚民政策」と呼ぶ。
 高齢者は普通に考えれば若者よりも早くこの世を去る。つまり若者たちが責任を持って日本を動かす時代は必ず来る。その時までに若者たちは民主主義に対する訓練をしていなければならない。若者たちの代表がタレント人気を背景とした者やスポーツ選手だった広い認知を背景にした者たちばかりでは高邁な政治は期待できない。若者たちは自分たちの政治とは何かを、まず考えよう。そしてこれまで日本の政治を牽引して来た先輩政治家から何かを学ぼう。

このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。