ビッグモーターの企業としてのあり方が問われている。

<顧客から預かった修理車を故意に傷つけ、保険金請求額を水増ししていたビッグモーター。5年以上前から横行していたという不正について、創業者の兼重宏行前社長は25日の会見で「知らなかった」と言っていたが、本当なのか。元社員からは「トカゲの尻尾切り」「潰れないと変わらない」といった声が飛び交っている。

 同社の売上高はこの5年で急拡大。2017年9月期の1738億円から、22年9月期には5200億円へと実に3倍増だ。水増し請求によって“蓄財”してきたのなら、とても許されないだろう。兼重氏も知らぬ存ぜぬは通らないのではないか。
 驚くのは、都内にある兼重氏の自宅があまりに“豪華”すぎることだ。登記簿によると、敷地面積は約500坪もある。もともと、ソニー創業者の一人である盛田昭夫氏が所有していた土地を、16年に兼重氏の資産管理会社が購入。20年に建物を新築した。週刊誌「フラッシュ」電子版によると、土地と建物合わせて60億円は下らないという。

■閑静な住宅街で異彩を放ち
 日刊ゲンダイ記者は実際に兼重氏の豪邸を訪問した。場所は私鉄の最寄り駅から徒歩約15分。豪邸が並ぶ閑静な住宅街の中でも、ひときわ異彩を放っている。グレーの外壁の高さは8メートルほどで、まるで要塞のよう。周囲に威圧感を与えるほどのド迫力だ。敷地内には地上2階、地下1階の家屋に噴水や茶室まで設置されているというが、表ゲートは固く閉ざされ、内側をうかがい知ることはできない。
 兼重氏は本当に不正を知らなかったのか。改めて話を聞くため、インターホンを複数回鳴らしたが応答はなかった。このまま、ダンマリを決め込むつもりなのか>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)




 世間を騒がしているビッグモーターの創業者・兼重宏行前社長の自宅が要塞を思わせる豪邸で、土地・家屋で60億円を下らないといわれている。グレーの外壁の高さは8メートルほどあるというから、要塞というより刑務所ではないか。
 その土地はソニー創業者の一人・盛田昭夫氏が所有していたというから驚きだ。顧客を騙し、損保会社を騙して企業利益を上げて、蓄財した成果なのだろうか。それにしても「成功者=豪邸」とは分かり易い図式だ。

 テレビ番組でも豪邸をそこそこ成功したタレントが買うか買わないか、案内するという番組がある。いかにも薄っぺらなテレビにふさわしい「成功者=豪邸」という図式を視聴者に見せる番組だが、日本国民はいつから卑しい国民に成り果てたのだろうか。
 金持ちはブランドで身を固め、高級車に乗り、豪邸に住むという図式は何とも薄っぺらで卑しくないか。それは貧しさの裏返しでしかなく、心の中に貧困の残滓が残っている証拠ではないか。

 「人生の勝利者」とは何だろうか。そして「人生の敗者」とは何だろうか。かつて某党の元幹事長が「金目」という言葉を流行らせて顰蹙を買ったが、人生も「金目」で測るものだろうか。
 少なくとも、テレビや雑誌で「人生の勝者」として紹介されるのは「金目」を基準として測っているようだ。だからなのか、地方出身の創業社長が「成功」したなら、判で押したように東京都内に豪邸を建てる。同じように山口県の一店舗から世界に出店している服飾産業の創業社長も東京に100億円は下らないという豪邸を建てている。

 同じように、国民の富を搾取する独裁者も豪邸が好きだ。プーチンは「別荘」として部屋数さえわからないような王宮を建てている。オイルマネーを一人占めしているアラブの王族も豪邸に暮らし贅の限りを尽くしている。
 しかし日本には「起きて半畳 寝て一畳 天下取っても二合半」という古い言葉がある。人一人が必要とする屋敷の広さはせいぜい畳一枚程度の広さで、食事も一度に食べられるのは白米換算で二合半でしかない、と贅を戒めている。そうした教えにより、軍事力による支配をしていた江戸時代でも、概ね武士階級は質素な暮らしをしていた。

 兼重宏行前社長は「金目」を心から愛しているようだが、会社や社員たちは彼の「金目」欲を満たす道具でしかなかったのだろうか。信賞必罰は組織論の基礎だが、しかしそれが行き過ぎると組織運営は上手く行かなくなる。「金目」を稼ぎ出す社員は企業にとって優秀かも知れないが、企業の社会的存在として許容範囲でなければならないのは云うまでもない。
 ビッグモーターは企業利益最優先の余り、公序良俗に反していたのか。そうだとすれば、淘汰されて社会から消えるべきだが。

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