ワグネルが反乱か。

プリゴジン氏の過激言動、プーチン氏の許容範囲超え…排除に向けて武装反乱の扇動容疑で捜査
 ロシアの最高検察庁は24日、ウクライナ侵略に参加する露民間軍事会社「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏(62)に対し、武装反乱を扇動した容疑で、露情報機関「連邦保安局」(FSB)が捜査を開始したと発表した。プーチン大統領がプリゴジン氏の過激な言動が許容範囲を超えたと判断し、排除に動き出したとみられる。

 プリゴジン氏とセルゲイ・ショイグ国防相らの対立が続いていたロシアの内紛は新たな局面を迎え、戦況に影響を与える可能性がある。
 プリゴジン氏は23日、複数回にわたってSNSにメッセージを投稿し、ショイグ氏がウクライナ侵略を巡って「プーチン氏や国民をだました」などと非難し、自称2万5000人のワグネル戦闘員や国民に「正義の行進」と称する決起を呼びかけた。露軍がワグネルの施設を攻撃したとも訴え、ロシアによるウクライナ侵略を公然と批判した。
 FSBは、この投稿が武装反乱の扇動にあたると判断。ワグネル戦闘員に対し、プリゴジン氏を拘束するよう求めた。ウクライナ侵略作戦の前総司令官のセルゲイ・スロビキン副司令官も動画メッセージで、ワグネル戦闘員にプリゴジン氏の呼びかけに応じず自制するよう呼びかけた。
 タス通信によると、露大統領報道官は、プーチン氏が検事総長からプリゴジン氏に対する捜査開始について報告を受けたことを明らかにした。
 FSBの発表によると、今回の武装反乱の扇動は禁錮12年から20年が科される可能性がある。プリゴジン氏は発見されれば身柄を拘束されるとみられるが、所在は明らかになっていない。プリゴジン氏は24日未明にSNSを更新し、ワグネル部隊がウクライナと接する露南部ロストフ州に進軍したと投稿した。
 モスクワでは軍などの車両が配備されて厳戒態勢が敷かれているが、これまでに騒乱の動きはない。
 プリゴジン氏はプーチン氏と同じ露西部サンクトペテルブルク出身。経営するレストランでプーチン氏と親しくなり「プーチン氏の料理人」の異名を持つ。
 プリゴジン氏が設立したワグネルは露軍にとって、兵員不足を補う貴重な戦力として重用され、ウクライナ侵略ではバフムトなど前線の激戦地で主力を担ってきた。しかし、露軍の劣勢が目立った昨年秋頃から、プリゴジン氏はショイグ氏ら露国防省を批判し始めた。最近ではワグネルなど非正規軍事組織が、7月1日までに露国防省と契約して傘下に入るよう求められたことに猛反発するなど対立が続いていた。
 プーチン氏はバフムト攻略で存在感を増すプリゴジン氏の政治的野心を警戒していると指摘されていた>(以上「読売新聞」より引用)


ワグネル創設者「ロ軍トップは嘘でプーチン氏をだまし、ウクライナ戦争を起こした」
 ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は23日(現地時間)、ロシアがウクライナに侵攻した理由について「ロシア軍トップが嘘でプーチン大統領をだましたからだ」と主張した。

 AFP通信やCNNなどによると、プリゴジン氏はテレグラムに動画を掲載し、その中で「ロシア国防省は『ウクライナとNATO(北大西洋条約機構)全体がロシアを攻撃する計画だ』として国民とプーチン大統領を動かし、警告することで昨年2月24日の『特別軍事作戦』が始まった」と主張した。
 プリゴジン氏は「ロシア国防省によるねつ造は日常の些細なことにも浸透している」と指摘し、プーチン政権が「侵略戦争はウクライナの非武装化、非ナチス化のため」とするプーチン政権が掲げる大義名分も一蹴した。 
 その上でプリゴジン氏は「ウクライナ戦争はショイグ国防相が元帥に昇進するために必要だっただけだ」「ウクライナを武装解除し、非ナチス化する戦争など必要なかった」と訴えた。  プリゴジン氏は「ロシア上層部の利益のためにもウクライナ戦争は必要だった」と主張した。 
 プリゴジン氏は「オリガリヒたちは戦争を必要としていた。今もロシアを実際に支配する勢力が戦争を望んだ」と批判した。 
 プリゴジン氏は「ロシアの戦争目的は、亡命中でプーチン大統領と親しい親ロシア派のメドヴェドチュクをウクライナの大統領とし、ウクライナを分割することにある」とも述べた。  プリゴジン氏はさらに「ロシアが戦争を実行に移す前にウクライナのゼレンスキー大統領と平和協定を締結する可能性が高かった」とも指摘し、「戦争によりロシア軍の最精鋭部隊を含む数万人の将兵が無駄に犠牲になった」と批判した>(以上「朝鮮日報 イ・ジェジュン記者」より引用)




 引用した読売新聞の記事と朝鮮日報の記事を読みんで気付くのは、ロシアは内部から崩壊しそうな兆しがあるということだ。
 読売新聞の記事では「ロシアの最高検察庁は24日、ウクライナ侵略に参加する露民間軍事会社「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏(62)に対し、武装反乱を扇動した容疑で、露情報機関「連邦保安局」(FSB)が捜査を開始した」と発表したという。朝鮮日報の記事では「ロシア軍トップが嘘でプーチン大統領をだましたからだ」とプリゴジン氏がショイグ国防相などを激しく批判したという。

 それらは敗戦濃厚な国に起こりがちな不協和音で片づけることの出来ない亀裂だ。しかも傭兵部隊の創始者と正規軍の最高幹部による対立激化であるだけに、プーチン氏の立場が微妙なものになっている。
 プリゴジン氏の傭兵部隊ワグネル約2万3千人はウクライナ東部からロシア国内ロストフ州へ入ってロストフ州政府や警察を掌握し、モスクワへ向かって進軍して隣接するボロネジ州も掌握している、という報道まである。

 ワグネルがロストフ州へ入るのに国境警備隊が何ら抵抗することもなかったようだし、ロストフ州の警察とも銃撃戦があったという報道もない。そして隣接するボロネジの警察と激突した、という報道もない。
 ただプリゴジン氏が激しく批判しているジョイグ国防省の屋敷がワグネルによって包囲され、留守で誰もいないと判明したためジョイグ氏の屋敷は焼き払われたという。その一方でプーチンの命令によりロシア空軍がワグネル本部の建物を攻撃して約2,000名の兵士を殺害した、という報道もある。その一方でロシア空軍は中立を保ち、進軍するワグネルを攻撃していない、という報道もある。

 プリゴジン氏はモスクワへ向かって進軍しているようで、ロストフからモスクワまで約1,000㎞の約半分に当たる500㎞を既に進んでいるという情報もある。モスクワの親衛部隊は地方へと延びる道路をすべて閉鎖し、厳戒態勢にあるという。しかし親衛部隊にワグネル2万3千人の兵力を鎮圧する能力はなく、モスクワ近在に展開するロシア軍に首都防衛を命じているようだ。
 ワグネルが鎮圧したボロネジは南部軍区指令本部が置かれ南部戦線の兵站本部のため、ウクライナ軍と対峙している南部戦線のロシア軍は苦境に陥っていると思われる。その一方でワグネルは充分な糧秣や兵器を手に入れたと思われる。

 軍事評論家の多くは間もなくロシア軍がワグネルを制圧すると見ているようだが、反プーチン勢力や少数民族主義者たちがワグネルに呼応して各地で独立闘争を始めないとも限らない。
 そうした事態に到れば、ロシア全土が騒乱状態に陥り、ロシア軍がウクライナ戦争遂行能力を喪失しかねない。ウクライナ侵攻ロシア軍は前線が各地で崩壊して総崩れとなり、敗走するか降伏するしかなくなる。望むべくはそうなって、呆気なくプーチンの戦争が終結することを期待する。現状ではワグネルが何処までプリゴジン氏の命に従って軍律を保って進軍するかにかかっている。

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