ウクライナに対する継続的な支援体制を米国とNATO諸国は議論せよ。

ウクライナ軍、バフムート近郊でロシア軍の陣地を占領
 ウクライナ国防省のマリャル次官は14日、激戦が続く東部ドネツク州の都市バフムート周辺で、ウクライナ軍がロシア軍の複数の陣地の占領に成功したと明らかにした。ニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」などが伝えた。
 マリャル氏のSNSへの投稿によると、ウクライナ軍は同日、バフムート近郊の南北にある10カ所以上のロシア軍の陣地を占領した。ロシア軍はバフムートの中にすべての兵力を結集させて周囲を破壊しながら前進しようとしており、依然として激しい戦いが続いていると報告している。
 ウクライナ軍はここ数日、ロシア軍が市内の9割以上を支配するバフムートで攻勢を強めている。

00:10(パリ14日17:10)
ゼレンスキー大統領がパリ訪問へ

 ウクライナのゼレンスキー大統領は14日夜、パリを訪問する。仏紙フィガロなどが伝えた。ロシアによるウクライナ侵攻後、ゼレンスキー氏がパリを訪問するのは今回で2回目になる。
 同紙によると、ゼレンスキー氏はパリ近郊の空軍基地に到着する予定で、フランス側からボルヌ首相とコロナ外相が出迎える。15日にはベルサイユ宮殿でマクロン大統領と会談する予定だという。
 ゼレンスキー氏は13日にイタリアを訪れ、メローニ首相やローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇と会談した。14日にはドイツの首都ベルリンで、ショルツ首相とも会談した。今月3日にはフィンランドで北欧諸国の首脳と相次いで会談している。
 ゼレンスキー氏が欧州を歴訪する背景には、ウクライナが準備を進める反転攻勢に向けて、欧州連合(EU)加盟国に改めて支援を求める狙いがあるとみられる。

00:08(キーウ14日18:08)
ウクライナ大統領府高官「バフムートの解放は反転攻勢の前触れにすぎない」

 ウクライナ大統領府長官顧問のポドリャク氏は14日までに、激戦が続く東部バフムートの解放について、「反転攻勢の前触れにすぎない」と述べた。ニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」が、同日に配信された独紙ビルトのインタビューを引用して伝えた。
 ポドリャク氏は、バフムートの戦況について「ウクライナが主導権を握っているが、バフムートが明日にも解放されるわけではない。激しい戦闘が続き、ロシア軍の戦闘力が衰え続けることになる」と話した。
 ウクライナ軍が準備を進めているとされる反転攻勢については、「一回きりではなく、何十、何百もの行動によるもので、そのうちのいくつかはすでに実行されつつある」と説明。バフムート以外のドネツク州の地域で、ウクライナ軍が「小規模の前進」を果たしたことも明らかにした。

■■■5月14日(日本時間)■■■
21:30(モスクワ15:30)
健康不安説のルカシェンコ大統領、5日連続で姿見せず ロシア有力紙
 ロシア有力紙コメルサントは14日、隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領(68)について、5日連続で公に姿を現していない、と報じた。「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ氏は9日にモスクワで開かれた戦勝記念パレードに出席して以降、健康不安説がささやかれている。
 ルカシェンコ氏はパレードの後に催されたプーチン大統領や他の旧ソ連圏首脳との昼食会を欠席したことなどから、体調不良が指摘されている。「重病」(ベラルーシの政治学者ボルクネツ氏)との見方もある。
 コメルサントによると、ルカシェンコ氏は14日に開かれた「国旗、国章、国歌の日」の記念式典を欠席。同国のゴロフチェンコ首相が代理で祝辞を読み上げたという。
 ベラルーシの独立系メディア「ナーシャ・ニーバ」は政府関係筋の話として、ルカシェンコ氏がインフルエンザに感染したとの見方が側近の間で出ていると報じている。13日にルカシェンコ氏が病院を訪れたとする一部メディアの報道もある。

19:00(ベルリン12:00)
ゼレンスキー氏、反転攻勢までに外国訪問必要

 ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、訪問先のドイツでショルツ首相らと会談した。ゼレンスキー氏は会談後の記者会見で、ロシアへの反転攻勢に必要な武器などの装備を集めるため、あと数回の国外訪問が必要との認識を示した。
 ゼレンスキー氏は反転攻勢に向けた支援を求め、5月初め以降、欧州各国を歴訪している。ドイツ政府は13日に27億ユーロ(約4千億円)相当の軍事支援を発表。ドイツ製の旧式戦車「レオパルト1」30両、戦闘車両「マルダー」20両、防空システム、200機の偵察用ドローンなどを供与する。
 ショルツ首相との会談後の会見で、反転攻勢に十分な装備がそろったかどうかを尋ねられたゼレンスキー氏は、「あと数回の訪問で十分になる」と答えた。
 ゼレンスキー氏は10日の欧州の公共放送とのインタビューでは反転攻勢について「もう少し時間が必要だ」と述べていた。

19:32(モスクワ13:32)
バフムート方面でロシア軍指揮官2人死亡 ロシア国防省

 ロシア国防省は14日、ウクライナ東部の激戦地バフムート方面での戦闘で、ロシア軍の指揮官2人が死亡したと発表した。ロシアが自軍の犠牲を認めるのは珍しい。
 ロシア国防省は、ウクライナ軍がバフムートでのロシア側の防御線を突破するため大規模な攻撃を仕掛けたが、「(ロシア軍が)全て撃退した」と発表。だが、戦闘の最中に第四自動車化狙撃旅団長のマカロフ大佐と、軍事・政治活動担当副軍団長のブロフコ大佐が死亡したという。
 ウクライナ軍はここ数日、ロシア軍が市内の9割以上を支配するバフムートで攻勢を強めている。

18:56(キーウ12:56)
ロシア南部の軍用機墜落、ウクライナ側は関与否定

 ウクライナと接するロシア南部ブリャンスク州でロシア軍の戦闘機とヘリコプターが13日に墜落し、乗組員らが死亡したとするロシアメディアの報道について、ウクライナ軍の報道官は14日、ウクライナ側は墜落に関与していないと主張した。ウクライナのメディア「RBCウクライナ」が伝えた。
 ロシア国防省は墜落について沈黙を守っているが、ロシアの一部メディアは戦闘機2機とヘリコプター2機が墜落し、乗組員9人が死亡したと報じていた。一部の軍用機はウクライナ軍のミサイルで撃墜されたとの見方も出ていた。
 これに対しウクライナ空軍のイフナート報道官は、ウクライナのテレビ番組でウクライナ軍の関与を否定。ロシア側の防空システムが誤って自軍機を撃墜した可能性があるとの見方を示した。また、墜落したのは戦闘機2機とヘリコプター3機の計5機だったと述べたという。
 イフナート氏はその後、現地メディア「フロマチケ」の取材に、ロシア側の防空システムによる撃墜の見方は、司会者の「冗談」に乗っただけだと訂正した。
>(以上「朝日新聞」より引用)




 ウクライナ軍は反転攻撃を開始したのか。ウクライナ軍は東部前線の各地でロシア軍に奪われていた領土を取り返す攻撃が始まっている。記事にある図を見れば北部と南部の両面でウクライナ軍がロシア軍を押し返しているのが見て取れる。
 しかしこれから実施される反転攻勢だけでロシア軍を全てウクライナ領内から撤退させることは出来ないだろう。次の攻勢に向けた兵器の供与についてNATO諸国や米国は計画を立て、供給体制を構築しておくべきだ。そうすることによって、ロシア内部で戦争継続反対世論を醸成する一助になるだろう。

 バフムトの10ヶ所余りで反転攻勢が始まっているというが、これまで激戦を繰り広げてロシア軍の主力が結集しているバフムトを完全掌握するまで攻勢をかけるとは思えない。ある程度まで攻勢をかけて、さらに周辺地域のロシア軍がバフムト支援に終結させてから、ウクライナ軍の主力部隊が本格的な反転攻勢を別の地点で行うだろう。
 ロシアは14~15万人の軍を展開しているというが、戦線は150㎞に及んでいる。しかも戦線の大部分は平坦な地で、何処からでもロシア軍の背後へ回り込める。なにも厳重な防衛線を敷いている火中へ飛び込む必要はない。手薄な所から防衛線を突破して、ロシア軍を側面から撃破して行く作戦を取るだろう。

 戦争を早期に終わらせるには、プーチンをクレムリンから排除すれば良い。それはテロなどによる物理的な排除でなくても、反戦の国民世論が盛り上がりプーチンが大統領の地位に留まれなくなって失脚することもあり得る。
 そうすると東部四州はプーチン後に登場するロシア指導者と交渉すれば良く、何が何でもクリミア半島の奪還を実現しておかなければならない。なぜならクリミア半島は2014年に併合したもので、今回のプーチンの戦争とは別だ、とロシア側が主張しかねないからだ。

 クリミア半島奪還を主眼とする作戦は東部と南部とを遮断し、南部クリミア半島の付け根からロシア軍占領地へ進軍するのではないか。つまり東部と南部とを二分する「楔作戦」と、南部クリミア半島の「奪還作戦」の二面作戦を同時に展開するのではないだろうか。
 NATO諸国は砲弾や兵器の増産体制に入ったという。ウクライナの反転攻勢を支えるには今回実施した兵器などの供与で終わりだ、というのであってはならない。砲弾やミサイルや兵器を枯渇させないように次々とウクライナ軍に供給されなければならない。中途半端な支援は却って戦争を長引かせて、犠牲者を増やすだけだ。ロシアで実施している40万人の徴兵が前線へ投入される前に、今次の作戦を終了させなければならない。さもなくば、碌な訓練設けていないロシア兵の死体の山が前線各地に出来るだろう。

 プーチンの満足のためだけにロシアの若者たちを戦地へ送ってはならない。たとえウクライナをすべて占領したとして、ロシア国民にどれほどの恩恵があるというのか。不涷港が必要だ、というのもロシアの勝手な妄想でしかない。全く港湾を持たない内陸国だって世界にはいくらでもある。それらの国は近隣諸国と友好関係を維持して、内陸部から道路や鉄道で港湾へ荷物を輸送している。
 ロシアに不涷港が必要だ、というのは十分条件だ。そして内陸国に軍港など不要だ。ましてやロシアに艦隊が必要だろうか。そうしたロシアにとって不要不急の軍備を保有することで、ロシア国民の福祉が遅れているとしたら、国家として本末転倒ではないか。

 ゼレンスキー政権も「腐敗」している、と批判する評論家がいるが、ゼレンスキー政権の腐敗とプーチンの侵略戦争を同列に論じることは出来ない。ましてやプーチンも「ワル」だが、ゼレンスキー氏も「ワル」だから「ドッチモドッチ」だというのは理論性を欠く。
 プーチンの侵略戦争は国際法に違反する重大犯罪で、ゼレンスキー政権の腐敗(それがあったとしても)はウクライナの国内問題だ。終戦後にウクライナ国民がウクライナの法律に基づいて不正を正し処断すれば良い。それたけの話だ。

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