いい加減にしろ、プーチン。

<消耗しきったロシア軍にはバフムトを越えて進撃する余力がない上、ウクライナ軍は要塞を築いて待ち構えている>
 ロシア軍は激しく消耗しており、ウクライナ東部の要衝で勝利したとしても、大きな代償を払うことになる可能性が高い――米シンクタンクの戦争研究所(ISW)が、こう指摘した。 
 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は3月7日、米CNNとのインタビューの中で、もしもウラジーミル・プーチン大統領率いるロシア軍がバフムトでの戦いに勝利すれば、ロシアが国内のその他の主要都市に進軍する「道が開かれる」ことになると語った。 だが戦争研究所は同日に発表した分析の中で、ロシア軍には、バフムトを制圧してウクライナのその他の主要都市に進軍するだけの「能力が不足」していると指摘した。 同シンクタンクは報告書の中で、「ロシア軍はバフムト占領後、2つに分岐した進軍ルートのうち、どちらかを選ばなければならないだろう」と指摘した。「ロシア軍は消耗しており、進軍成功の可能性を少しでも高めるためには、どちらか一方のみを優先しなければならない可能性が高い。だがロシア軍の司令官は、ウクライナへの軍事侵攻を開始してから繰り返し、複数の進軍ルートに部隊を配備してきた。手を広げすぎだ」
  ISWはさらに、ウクライナ側は「これら2つのルートの両方を要塞化し、国土の奥深くに続く補給線も確保している」と指摘。「ロシアが進軍を試みれば、大損害を被る可能性が高い」と分析した。 バフムト陥落でもロシアの勝利は遠い 米情報機関のある当局者は以前、本誌に対して、ロシアがウクライナでの戦いに敗れるのは時間の問題だと語った。またロイド・オースティン米国防長官も6日、バフムトはプーチンにとって「戦略や作戦上の価値というよりも、象徴的な意味が大きい場所」だと述べ、陥落したとしても戦況が大きく変わることはないとの見方を示した。 
 またアメリカの複数の当局者は、ロシア軍がウクライナの前線で失う兵士の数が、最大で全体の70%にものぼると推定している。 戦争研究所は7日の分析の中で、ロシア軍には、バフムトを越えて進軍するのに必要な「機械化部隊がない可能性が高い」とも指摘。ロシア政府は機動戦よりも、要塞地帯の正面攻撃に適した大隊規模の「突撃分遣隊」に頼るようになってきているとの見方を示した。 同研究所は報告書の中で、「ロシア軍は、より簡略化された戦術を用いる小規模な突撃分遣隊に戦闘を任せることが増えている。このことと、実戦の準備ができている兵士の犠牲が増えていることを合わせて考えると、ロシア軍がバフムト制圧後に開かれる進軍ルートにおいて、有効な作戦を展開できる能力は、大幅に制限されることになる可能性が高い」と指摘した。>(以上「NEWS week」より引用)



 バフムトをロシアが完全制圧したようだ。しかし、「それがどうした」と訊きたい。世間にはバフムト陥落を欣喜雀躍して喜ぶ一塊の人たちがいるが、彼らは日本もロシアのように一人の独裁者によって統治される方が良いとでも考えているのだろうか。
 制圧したというが、ロシア軍当局は現在の破壊された街に如何なる役割を担わせるつもりなのだろうか。文字通りバフムトがウクライナ東部の交通の要衝として、ロシア軍がウクライナ全土へ進軍する「兵站」としてバフムトの一部にせよ都市機能を復興させるのか。

 しかしバフムトの側面をウクライナ軍が反攻し、ロシア軍勢力を押し返している現状から、バフムトはむしろ孤立する可能性すらある。完全制圧したことから、ロシア軍はむしろバフムトから却って撤退し辛くなったのではないか。
 各地の戦況に一喜一憂してはならない。それぞれの作戦にはそれぞれの意図が隠されている。ロシア軍にはロシア軍の、ワグネルにはワグネルの、そしてウクライナ軍にはウクライナ軍の意図があっての撤退や進攻だ。

 常識として攻め込む方が守る勢力の三倍以上の軍勢が必要だ、とされている。ウクライナ軍が総勢約3万人の機械化部隊で反撃するのなら、ロシア軍は約一万人の軍勢で守れば足りることになる。
 ウクライナ戦線へ駆り出されているロシア軍は約20万人で、車両等の数でもウクライナ軍の約二倍もの軍備を有している。大平原で一列になって戦うのなら、当然ウクライナ軍に勝ち目はない。しかしロシア軍が防衛する前線は約150㎞にも及ぶ。

 戦線の単位を1㎞として、ロシア軍が満遍なく前線を守備するとすれば200,000人/150㎞となり、約1㎞当たりの兵士は1,333人となる。だから20万人の軍事勢力で前線を守備しているとしても、大した軍兵数ではないということになる。
 一方のウクライナ軍は何も敵軍が密集して待ち構えている要衝へ突撃する必要はない。手薄な個所から敵陣へ侵入して、敵陣地の側面なり背後を突けば良い。そうすると1,333人のロシア軍に対して、3万人のウクライナ軍ということになり、ロシア軍の防衛線を撃破するのは決して困難ではない。

 そしてロシア軍の兵站を破壊し、補給線を破壊すれば、ロシア軍は撤退も出来なくなる。人はマトモな食事なくして三日と持たない。現状ですら不足がちな武器弾薬が払底しては、前線の兵士たちは素手で戦うしかなくなる。
 ロシア軍の「死の後退」が始まることになる。かつてナチス・ドイツ兵が死の撤退をしたように、ロシア軍もウクライナ領土から「死の撤退」をするしかなくなる。プーチン一人の名誉欲のために更に20万人ものロシアの若者たちがウクライナの地で命を落とすことになる。いい加減にしろ、プーチンよ。

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