テレビはプロパガンダを垂れ流している。その目的は何だろうか。

 昨日、実に嫌なTV番組を見てしまった。それはテレビ朝日「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」という番組だった。
 一つのテーマに関して普通の子供以上に知識を備えた子供が「博士」として登場し、専門的な知識や見解を披歴する番組で、子供が大人顔負けの知識を披歴するギャップの大きさが人気を獲得している。

 人類にとってどんな生物が脅威か、というテーマだった。そのランキングの何位かにシロクマ(正確には「ホッキョクグマ」だがシロクマと称する)が挙げられた。シロクマの動物としての強さなどをプレゼンスした後に、現在は地球温暖化により北極の氷が解けてだんだん生息域が狭まり、このままでは2100年には絶滅するのではないかと云われている、と解説した。
 そうすると先生役の立場で登場していた学者風の男性までも、地球温暖化によってシロクマが絶滅する危険性は高い、などとご神託を述べた。私は「ああ、またこの手のプロパガンダが始まったか」と嘆息を吐いた。

 試しにchatGPTに訊いてみた。
User
「温暖化すると北極の氷が全て溶けて、シロクマが絶滅する、というのは本当ですか。」
ChatGPT
「シロクマが2100年に絶滅するかどうかは、現在の科学的な知見では断定できません。しかし、気候変動による北極圏の温暖化が進むと、シロクマの生息地や狩りの場が変化し、その生存に影響を及ぼすことが懸念されています。
 国際自然保護連合(IUCN)によると、シロクマの個体数は減少傾向にあり、特に南部の個体数が減っているとされています。一方で、北極圏では個体数が安定しているとされています。しかし、将来の温暖化の影響が懸念され、シロクマの個体数が減少し続ける可能性があることは事実です。
 そのため、シロクマを保護するために、現在は多くの国や組織が取り組んでいます。たとえば、シロクマの生息地を守る保護区の設立や、漁業などによる彼らの餌の減少を防ぐための規制などが行われています。これらの取り組みが継続されることで、シロクマの絶滅を回避することができる可能性があります。」との回答だった。

 そこで意地悪く質問を重ねた。
User
「何万年も前からシロクマは北極圏に生息していたのか。」
ChatGPT
「はい、シロクマは何万年も前から北極圏に生息していました。実際、彼らの祖先は約100万年前に現れたと考えられており、その後、氷河期の終わりとともに北極圏に広がっていきました。彼らは厳しい環境に適応するため、毛皮の厚い体、長い爪、強い嗅覚など、特徴的な身体的特徴を発展させました。現在でも、シロクマは北極圏で生き続け、氷の上で狩りをし、海の中で餌を探しています。」
 この回答はAIにしては珍しくミスったようだ。なぜなら「彼らの祖先は約100万年前に現れたと考えられ」ると回答したからだ。

User
「過去百万年もの間に、間氷期はあったか。」
 と訊いた。なぜなら間氷期には地上のすべての氷河は消え失せ、北極の氷もすべて溶解しているからだ。
ChatGPT
「はい、過去百万年の間には、多数の間氷期がありました。間氷期とは、氷河時代の中で氷河期と氷河期の間に発生する比較的温暖な期間のことを指します。間氷期では、地球全体の気温がやや上昇し、氷河が後退し、氷床の縮小が起こることがあります。
 最も有名な間氷期の一つは、前12,000年から前7,000年頃に起こったホロセン温暖期です。この期間中には、地球全体の気温が上昇し、氷河が大幅に後退し、海面が上昇しました。これにより、人類は農耕や都市文明の発展を進めることができました。しかし、現在の気候変動による温暖化は、過去の間氷期とは異なり、人為的な要因によって引き起こされたものであると考えられています。」

 そこでAIを追い詰めるべく、次の質問を行った。
User
「温暖化すると北極の氷が全て溶けて、シロクマが絶滅する、というのは嘘ですか。」
ChatGPT
「北極の氷が全て溶けてしまうと、シロクマの生息地や狩りの場が失われるため、彼らが絶滅する可能性は高まります。ただし、シロクマが絶滅するというのは単純化された表現であり、実際にはより複雑な問題があります。
 温暖化が進むことで、北極海の氷が溶け、シロクマの狩りの場や生息地が失われることが懸念されています。しかし、シロクマは生息地が限られているため、他の野生動物に比べて気候変動の影響を受けやすいとされています。
 しかし、現在のところ、シロクマの絶滅が直ちに起こるわけではありません。彼らは適応力が高く、例えば陸地での生活や餌の種類の変化などに対応することができるかもしれません。さらに、国際的な保護の取り組みも進んでおり、シロクマの生息地や狩りの場を守るための取り組みが行われています。
 総じて言えるのは、温暖化によってシロクマが直面する問題は深刻であるということです。しかし、絶滅が必然的に起こるわけではなく、私たちの取り組みによって彼らを守ることができる可能性があるということです。」
 と、AIは上手く立ち回った。知見として与えられている「CO2温暖化=人による環境破壊で悪だ」という範疇を超えることはなかった。

 だがシロクマの生息数に関して、英 Global Warming Policy Foundation(2019/12/05)には次のような研究成果が報告されている。
1.ホッキョクグマは、いまも動物保護の一大成功事例です。40 年前よりホッキョクグマは増えています。
2.2010 年と比べて、減少している個体群は減りました(いまは公式には 1 群だけ)。データ不十分なのは 6 群だけです(かつては 9 群)
3.急激な夏の海氷減少でも、予想されたようなホッキョクグマの個体数への影響はありませんでした。海氷は 2007 年に 20 世紀半ばの水準まで減りましたが、言われていたようなホッキョクグマ壊滅は起こりませんでした。
4.2007 年以来、氷のない季節は伸びてきているのに、チュクチ海の個体群は大繁栄しています。
5.チュクチ海で夏に海氷が少ないおかげで、ホッキョクグマたちの獲物の数が十分に増えました。フイリアザラシは、主に氷のない季節にエサを探すからです。

 子供の「博士君」は何かを調べて、そのまま鸚鵡返しに云っているのだろう。基本的な個体調査や個体群の生息数の増減記録などに基づいて発言しているのではないだろう。だから「博士君」と称してテレビ出演している子供たちを責めることは出来ないが、先生役で登場している大人は、少なくとも研究とはいかなる手順を踏むべきものか。そして研究の成果として信頼性のあるデータとはいかなるものか、といった検証を行った上で発言すべきではないか。
 環境問題をテーマにするのなら、反対論者もスタジオに呼んでおくべきではないか。そうしないと、テレビがプロパガンダの道具として利用され、視聴者を誤った情報で洗脳してしまうだろう。今や環境は一大利権マターになっている。「環境」とさえ叫んでいれば国家予算が付くし、テレビ番組に出演出来てギャラが手に入る。これほど美味い話はない。CO2地球温暖化は原発利権に利用されている、ということが解らないのだろうか。もっと冷静に科学的に考えようではないか。

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