泣き笑いの内に破滅する大阪。

<統一地方選では“維新の顔”として「身を切る改革」を訴えた大阪の吉村知事。2025年4月に開幕予定の「大阪・関西万博」は「身を切る」どころか、経費の水膨れが止まらない。その結果、入場料がみるみる跳ね上がっている。

 国が2019年12月にBIE(博覧会国際事務局・パリ)に提出した「登録申請書」では、大人の入場料は44ドル(当時の1ドル=110円換算で4840円)と想定されていた。
 ところが、昨年6月、「日本国際博覧会協会」が2割高の6000円で検討していることが判明。さらに27日、物価高騰や警備強化に伴う人件費増加に対応し、8000円前後で調整していることが分かったのだ。
 日本国際博覧会協会は日刊ゲンダイの取材に「6000円や8000円といった報道に驚いている。入場料金については何も決まっておらず、いつ決まるのかも申し上げられない」(広報部)と答えた。表向き、入場料は正式決定していない、ということなのだろうが、万博の経費が膨れ上がっているのは間違いない。

 経済ジャーナリストの井上学氏が言う。
「大人8000円で済まない可能性があります。上振れ要因がいくつもあるからです。資材価格の高騰は価格転嫁が十分ではなくまだまだ続く。また、建設業界は深刻な人手不足に陥っており、賃金を大幅に上げて、人手を集めなければならない。想定以上の工賃アップは避けられない。さらに、大阪万博は独創的なデザインにより、建設が難航し、開会式会場やテーマ館などの建設予定価格は大幅に引き上げられている。デザイン変更や突貫工事が相次げば、それも経費を膨らませます」
 さらなるコストを反映させれば、大人1万円を超えてもおかしくない。
「8000円でもそうですが、1万円を超えれば集客減は避けられない。かといって、コストアップ分を入場料に転嫁しなければ、収益は悪化する。経費膨張をめぐって、進むも地獄、退くも地獄のような状況が生まれつつあります」(井上学氏)
 統一地方選や補選では維新に追い風が吹いているが、万博の入場料問題がアダになり、大きな逆風を引き起こす可能性がある。入場券は今年11月末の販売を目指し、6月中旬に博覧会協会の理事会で料金が決定されるという。一体、いくらで決まるのか>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)



 大阪万博の入場料が8,000円になるという。いや最終的には1万円を超えるのではないか、という評論家までいる。2025年日本国際博覧会(Expo 2025 Osaka, Kansai, Japan)は、日本の大阪府大阪市此花区の夢洲で開催予定とされていて、 開催期間は2025年(令和7年)4月13日-10月13日の184日間と決まっている。しかしメイン会場の建設はこれからで、当初見込まれていた建設費から経費が高騰し、さらには人手不足から人件費が高騰している現状では入場料が8,000円では収まらないのではないか、といわれている。
 大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だそうで、コンセプトとしては以下の三点だという。
1,展示をみるだけでなく、世界80億人がアイデアを交換し、未来社会を「共創」(co-create)。
2,万博開催前から、世界中の課題やソリューションを共有できるオンラインプラットフォームを立ち上げ。
3,人類共通の課題解決に向け、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場に。
 とのことのようだ。

 しかしコンセプトを一読して「一体、何だろうか」と首を傾げざるを得ない。中身が一向に解らない言葉の羅列に主催者たちの頭脳空間の寒々しさだけが明確に伝わる。たとえば「万博開催前からオンラインプラットホーム」を立ち上げるとあるが、「世界中の課題やソリューション」とは何か。まさかCO2温暖化や地球環境といった、「環境ビジネス=補助金ぶら下がり利権野郎たち」の懐を肥やすための大騒ぎを演じよう、というのだろうか。あるいはグレタ氏の「展示物」版を大阪で大々的に見世物として料金を取って開催しようということなのだろうか。開催前から立ち上げる、とされているオンラインプラットホームは何処にあるのだろうか。せめてURLだけでも「開催告知」のホームページに貼り付けておいて欲しいものだ。

 ことにコンセプトの3に到っては噴飯ものだ。「人類共通の課題解決に向け、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場に。」とあるが、先端技術は各企業が常に開発しているし、その成果の一端は大阪万博に見に行くまでもなく、you tubeを閲覧すれば動画としてアップされ、丁寧な解説までされている。たとえば「合成燃料」をyou tubeで検索すれば、いろんな企業や研究機関が開発しているのが判るだろう。
 なにも大阪の夢洲に出掛けるまでもないし、8,000円もの入場料を払う必要もない。かつて1970年3月15日から9月13日までの183日間、大阪府吹田市の千里丘陵で開催された国際博覧会当時はyou tubeはなかってし、展示物を見るには現地へ行くしかなかった。しかし現代では仕事すらリモートで行うのが常識になっている。わざわざ大阪の夢洲へ出掛ける「情弱」がどれほどいると主催者たちは考えているのだろうか。

 大阪万博にかこつけて夢洲に地下鉄を引き、各種インフラを大阪万博の費用で行って、開催期間終了後に、夢洲で開発されるIRに売りつけて儲ければ良い、と考えるのなら、そうした商売も「アリ」だろう。似たような手法に「区画整理事業」というものがあるから、政治家諸氏もそうした誤魔化しの手法を使ったところで不思議に思わないのだろう。だがそれは税金の垂れ流しと、IRへの便宜供与になりはしないだろうか。
 大阪万博関係者には悪いが、今回の国際博覧会は大コケにコケるだろう。当初博覧会国際事務局・パリ)に提出されていた、大人の入場料は44ドル(当時の1ドル=110円換算で4840円)ですら高いと思う。せいぜい1,800円~2,000円ほどではないだろうか。それ以上の入場料を支払って夏場の厚い時期にパビリオンを見に行く物好きはそれほどいないだろう。

 さて大赤字が出たらどうするのか。大阪市と大阪府が負担するしかないだろうが、大阪の人たちは納得しているのだろうか。改革だけを叫ぶ維新が大阪市や大阪府の首長になってから、どれほど市民や府民の負担が減額されたのか。施設利用料や地下鉄などの公共サービスの料金がどれほど引き下げられた、というのだろうか。
 そうした「成果」がないまま、維新に市政や府政を任せている大阪の人たちも同罪だ。大阪万博が大コケにコケた場合、その負担が回って来ることを覚悟しておくが良い。そしてIRが出来た暁には、夢洲に通じる地下鉄の駅には近づかないことだ。人生を博奕で台無しにした連中がうようよしているから危険極まりないだろう。嘘だと思うなら、韓国のウォーカーヒル周辺を散策してみるが良い。それがIRの実態だ。

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