長いモノに巻かれてはならない。

<お笑いタレントの大竹まことが28日、パーソナリティーを務める文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」に出演。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題をめぐる自民党・世耕弘成参院幹事長の「猫の手も借りたい」発言に憤慨した。

 世耕氏は26日、BS放送の番組で旧統一教会の友好団体が国政選挙で自民党国会議員に事実上の〝政策協定〟となる推薦確認書に署名を求めていた問題について「党の政策と反していなければ、選挙で猫の手も借りたいような議員は、こういう普通のことならサインするというレベルだ」と述べた。また、「現実には断った方もいるという話だ。日韓トンネルには賛成できないから断ったという人も、私はちらほら聞いている」とも語った。 
 これに大竹は「『ちらほら聞いている』ってどんな聞き方だよ!」と怒り心頭。さらに「推薦確認書? 政策協定? これを交わして、その中にLGBTの問題とか入ってるわけでしょ。それに署名してるわけでしょ。しかもこれが全部出てきてるわけじゃないよね。まだ誰が署名してるかわからない状態。(政策協定を交わしたと)言ったの1人だけだよね」と問題のさらなる追求を求めた。 
 またアシスタントの室井佑月氏は「世耕さんって、この問題話すとき最初苦しい感じ、言い訳みたいだったんだけど、だんだん報道が少なくなると大胆なこと言い出してるよね」と苦笑いしていた>(以上「東スポWeb」より引用)



 何度も書いたことだが政教分離原則とは、国家(政府)と教会(宗教団体)の分離の原則をいう。日本国憲法20条は、1項で「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」と、3項で「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」と定めている。
 この原則は先の大戦で「国家神道」が国民の思想統制に使われたことを反省して、憲法規定に「政教分離原則」が明文化されたものだ。云うまでもなく、憲法規定の対象は「国民」ではなく、「政治家」の行動を縛るためのものだ。憲法第20条を精読するまでもなく、憲法の規定に照らせば報じられる統一教会と政治家とが「政策協定」を確約していた事実が憲法に抵触するのは明らかだ。

 選挙では「猫の手も借りたい」とは何事だろうか。自民党・世耕弘成参院幹事長の認識は同じ和歌山県選出の二階俊博元自民党幹事長の「選挙で応援する者がいれば断るバカはいない」と発言したのと同レベルだ。「猫」が日本国民に厄災をもたらす「反社会的団体」だったら応援を断るのが当然だし、「応援する」と申し出た者が反社会的団体の構成員だったらご遠慮願うのが国民としての務めではないだろうか。
 和歌山県にそうした認識の者が多いというのではあるまいが、和歌山県民はこのような人物を国会へ送ってはいけない。国会議員にも信仰の自由はあるが、選挙に宗教団体の力を借りてはならない。なぜなら政治と宗教は別物であって、信仰の自由はもちろん信者個々人にあるが、思想信条の自由も各個々人の信者に保障されなければならないからだ。「信仰の自由」と「思想信条の自由」とは別物だ。それぞれの自由を侵害してはならないし、信者の「思想信条の自由」を踏み躙る宗教者は「現生利益」を謳う似非・宗教者でしかないことを肝に銘じるべきだ。

 創価学会と公明党の関係は日本国憲法に抵触していないだろうか。私は明らかに抵触していると考える。創価学会を侵攻するのは信者個々人の自由だが、いかなる政治を望むかは信者個々人の「思想信条の自由」の範疇であって、宗教団体が信者に「強制」するものであってはならないと考えるからだ。
 創価学会は公明党候補者に投票すべきと強制してはいないだろうか。「宗教」の名を借りて、あるいは「教団」の名を借りて、公明党候補者への投票を信者に呼び掛けているとしたら、信者個々人に保障されている「思想信条の自由」を侵害していることになる。特に宗教は思考停止を信者に求めるため、「思想信条の自由」侵害を容易ならしめる環境にある。むしろ宗教団体もしくは宗教者の方から「世俗」に属する政治の世界から距離を置くのが身の処し方ではないだろうか。

 長いモノには巻かれろ、では千年河清を待つのと同じだ。創価学会と公明党の関係も統一教会と自民党の関係と同じく、憲法学者や評論家諸氏は議論の俎上に載せるべきだ。それとも長いモノに巻かれたまま惰眠を貪る方が「楽ちん」だと考えているのだろうか。

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