ロシアの本音はホンネは「NATOの最新兵器に太刀打ちできない」
<ロシア国内のプロパガンダに異変…苦し紛れの“国家総動員”で露呈したロ軍のキュウキュウぶり
ロシア国内のプロパガンダに異変が生じている。プーチン大統領がウクライナ戦争の長期化に向け準備しているとささやかれる中、ロシア軍の苦境は拭い難いようだ。
ウクライナ国防省情報総局は10日、ロシア国内のプロパガンダについて〈ロシア軍が“無敵である”という社会の認識を変え、敗戦の可能性に備えるために、ロシアの国営メディアは、対ウクライナ戦争がEUやNATO加盟国との全面対決であると伝えるよう指示された〉と説明。〈最強の敵(ウクライナ)への敗北という汚辱をそそぐ〉ためとの見解を示した。
ウクライナ側の一方的な主張ではあるが、実際、ロシアの国営テレビ番組では、プーチン政権に都合の良い情報を流すはずのコメンテーターが“ロシア不利”を認めているという。
ロシアの国営メディアを監視する「ロシアン・メディア・モニター」の創設者で米ニュースサイト「デイリー・ビースト」のコラムニストであるジュリア・デイビス氏は9日、〈プーチンの操り人形がロシア軍の惨敗を認めた〉と題した記事で、次のように指摘した。
〈ロシア国営テレビの金曜日の放送で、軍事アナリストのコンスタンティン・シブコフ氏は「ロシアの今の経済システムは軍や国全体のニーズに合っていない」と主張。代わりに、土地や工場などを含めあらゆる戦略資源を政府の直轄に置く“軍事社会主義”を提唱した〉
ホンネは「NATOの最新兵器に太刀打ちできない」
劣勢を認識したロシアが「国家総動員」を呼び掛けているだけではない。西側諸国とまともに戦えないとのホンネも透ける。
デイビス氏によれば、ロシア退役軍人の元大佐が国営番組の生放送中に〈ロシア軍の兵器ではNATOの最新兵器に太刀打ちできず、時代遅れの武器で戦う人員を(戦線に)送っても逆効果である〉と認め、こう続けたという。
「もし今夜、新たな軍艦を建造せよとの命令が下ったら、いつ最初の一艦が完成するか? 2年後だ! 動員とはそういうものである。新たな戦車部隊を編成するという目標を立てた場合、いつ準備が整うか? 少なくとも90日はかかる。さらに言えば、その部隊に近代化された武器など装備できないだろう。予備などないからだ」
国家総動員を呼び掛けて国民にハッパをかける一方、戦闘長期化への余裕のなさがアリアリだ。いよいよロシア国内も「プーチンの戦争」に嫌気が差し始めたか>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
ロシア国内のプロパガンダに異変が生じている。プーチン大統領がウクライナ戦争の長期化に向け準備しているとささやかれる中、ロシア軍の苦境は拭い難いようだ。
ウクライナ国防省情報総局は10日、ロシア国内のプロパガンダについて〈ロシア軍が“無敵である”という社会の認識を変え、敗戦の可能性に備えるために、ロシアの国営メディアは、対ウクライナ戦争がEUやNATO加盟国との全面対決であると伝えるよう指示された〉と説明。〈最強の敵(ウクライナ)への敗北という汚辱をそそぐ〉ためとの見解を示した。
ウクライナ側の一方的な主張ではあるが、実際、ロシアの国営テレビ番組では、プーチン政権に都合の良い情報を流すはずのコメンテーターが“ロシア不利”を認めているという。
ロシアの国営メディアを監視する「ロシアン・メディア・モニター」の創設者で米ニュースサイト「デイリー・ビースト」のコラムニストであるジュリア・デイビス氏は9日、〈プーチンの操り人形がロシア軍の惨敗を認めた〉と題した記事で、次のように指摘した。
〈ロシア国営テレビの金曜日の放送で、軍事アナリストのコンスタンティン・シブコフ氏は「ロシアの今の経済システムは軍や国全体のニーズに合っていない」と主張。代わりに、土地や工場などを含めあらゆる戦略資源を政府の直轄に置く“軍事社会主義”を提唱した〉
ホンネは「NATOの最新兵器に太刀打ちできない」
劣勢を認識したロシアが「国家総動員」を呼び掛けているだけではない。西側諸国とまともに戦えないとのホンネも透ける。
デイビス氏によれば、ロシア退役軍人の元大佐が国営番組の生放送中に〈ロシア軍の兵器ではNATOの最新兵器に太刀打ちできず、時代遅れの武器で戦う人員を(戦線に)送っても逆効果である〉と認め、こう続けたという。
「もし今夜、新たな軍艦を建造せよとの命令が下ったら、いつ最初の一艦が完成するか? 2年後だ! 動員とはそういうものである。新たな戦車部隊を編成するという目標を立てた場合、いつ準備が整うか? 少なくとも90日はかかる。さらに言えば、その部隊に近代化された武器など装備できないだろう。予備などないからだ」
国家総動員を呼び掛けて国民にハッパをかける一方、戦闘長期化への余裕のなさがアリアリだ。いよいよロシア国内も「プーチンの戦争」に嫌気が差し始めたか>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
ゲッペルスは「嘘を百回唱えれば本当になる」と言ったそうだが、「嘘を百回唱えれば洗脳できるが、いつかは真実に打ち負かされる」というのが本当ではないだろうか。
プーチン氏の大嘘をロシア・マスメディアは百回以上唱えただろうが、ウクライナで起きている「真実」を打ち負かすことは出来ない。なぜなら膨大な戦死者が無言の帰還をし、町や村の体育館が合同葬儀場になっているからだ。いかにプーチン氏が「勝っている」と強弁しようとも、膨大な兵士の死体が「負け戦」を物語っている。
未だにロシアを贔屓する評論家がいるのには驚く。ウクライナ侵攻の何をどう評価しても、ロシアを正当化することは出来ない。正常に判断するなら、ウクライナ侵攻はロシアによる侵略戦争でしかない。
多くの軍事評論家がウクライナは数日で白旗を掲げるだろう、と見ていた。しかし私は当初からロシアは継戦能力からいってウクライナに勝利できないだろうと予測していた。なぜならウクライナ軍20万人にロシア軍19万で攻め込むのは、余りにウクライナ軍を舐めているとしか思えなかったからだ。日本の戦国時代ですら「城攻め3倍」といわれていた。敵地へ攻め込むには3倍の軍勢が必要だといわれていた。現代戦では5倍は必要といわれている。
未確認情報だが、習近平氏が政治の表舞台から身を退く支度に入ったという。兄と恃むプーチン氏が苦境に立っているだけでなく、中国の軍備はすべてロシアの劣化コピー版だ。台湾進攻など夢のまた夢でしかない。習近平氏はウクライナ戦場の現実に冷や水を浴びせられ、夢から醒めたようだ。
ロシアの軍備がいかに時代遅れか、イヤというほど戦場のニュース画像で思い知らされたのではないか。「台湾を統一して一つの中国を実現する」と大口を叩き続けて来たが、そんなことなど出来はしない、と習近平氏はやっと悟ったのではないだろうか。そして習近平氏は高速鉄道に後ろ向きに座って遠ざかる景色を眺める乗客のように、急速に政治への興味を失ったのではないだろうか。
ロシア当局は三段論法の矛盾に苦しんでいるようだ。散々ロシア軍は世界最強だと豪語して来たが、1.ウクライナの戦況を打開するには兵の大量投入しかない。2.そのためには国家総動員令を発令して徴兵するしかない。3.そうすることはロシア軍が苦戦している現実を報せることになる、という矛盾だ。そうした矛盾に直面しているのがロシア政府の公報機関に堕しているロシアのマスメディアだという。
引用記事に「ロシア国内のプロパガンダについて〈ロシア軍が“無敵である”という社会の認識を変え、敗戦の可能性に備えるために、ロシアの国営メディアは、対ウクライナ戦争がEUやNATO加盟国との全面対決であると伝えるよう指示された〉と説明」しているという。いよいよプチンの戦争の幕引きが始まったというべきだろうか。