ハルキウ州要衝からロシア軍追い出しへ、ウクライナ軍「反撃に転じた」…米分析
<米政策研究機関「戦争研究所」は14日、ウクライナ軍が東部ハルキウ(ハリコフ)州の要衝イジュームからロシア軍を追い出すための反撃を行う可能性が高いとする分析を示した。一方、露軍が州都ハルキウ周辺で爆撃を続けているとの情報もあり、東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)を巡る両軍の攻防が続いている模様だ。
露軍はイジュームを、ドネツク州に北方から進軍し、制圧地域の拡大を図るための拠点としてきた。ハルキウ州知事は14日、ウクライナ軍がイジュームに向けて「反撃に転じた」と明かした。ウクライナ国営通信は15日、イジューム方面で戦闘が続いていると報じた。ハルキウ市内から露軍を押し戻したとみられるウクライナ軍は、南方のイジュームに向けても反転攻勢に出ている可能性がある。
一方、戦争研究所は14日、露軍はロシアからハルキウ州の北に入り、イジュームに至る補給路を維持しようとしているとの分析を示した。ハルキウ市長は14日、英BBCに「市内では5日間、砲撃がなかった」と露軍の撤退を示唆したが、地元当局は15日、ハルキウとロシア国境の間にある複数の集落などで、露軍による砲撃やヘリコプターからの空爆が相次いだと明かした。
13~14日にハルキウの北西や東方の幹線道路沿いの都市が爆撃にあったとの報道もある。ルハンスク州知事は15日、SNSで、同州のセベロドネツクで、露軍が病院や住宅、化学関連工場を砲撃し、民間人9人が負傷したと明らかにした。
また、ウクライナ国営通信は西部リビウ州の知事の情報として、15日午前に州内の軍事関連施設に露軍のミサイル4発が撃ち込まれ、施設が全壊したと伝えた>(以上「読売新聞」より引用)
露軍はイジュームを、ドネツク州に北方から進軍し、制圧地域の拡大を図るための拠点としてきた。ハルキウ州知事は14日、ウクライナ軍がイジュームに向けて「反撃に転じた」と明かした。ウクライナ国営通信は15日、イジューム方面で戦闘が続いていると報じた。ハルキウ市内から露軍を押し戻したとみられるウクライナ軍は、南方のイジュームに向けても反転攻勢に出ている可能性がある。
一方、戦争研究所は14日、露軍はロシアからハルキウ州の北に入り、イジュームに至る補給路を維持しようとしているとの分析を示した。ハルキウ市長は14日、英BBCに「市内では5日間、砲撃がなかった」と露軍の撤退を示唆したが、地元当局は15日、ハルキウとロシア国境の間にある複数の集落などで、露軍による砲撃やヘリコプターからの空爆が相次いだと明かした。
13~14日にハルキウの北西や東方の幹線道路沿いの都市が爆撃にあったとの報道もある。ルハンスク州知事は15日、SNSで、同州のセベロドネツクで、露軍が病院や住宅、化学関連工場を砲撃し、民間人9人が負傷したと明らかにした。
また、ウクライナ国営通信は西部リビウ州の知事の情報として、15日午前に州内の軍事関連施設に露軍のミサイル4発が撃ち込まれ、施設が全壊したと伝えた>(以上「読売新聞」より引用)
読売新聞が「ハルキウ州要衝からロシア軍追い出しへ、ウクライナ軍「反撃に転じた」…米分析」と大見出しで報じた。これまで米政策研究機関「戦争研究所」はウクライナ軍の反転攻勢は6月以降だろう、との観測を示してきた。
確かにロシア軍の第二作戦の東部二州占領作戦のロシア軍の進捗状態は計画より遅れている、と発表してきたが、ここに来て一気にウクライナ東部戦線の戦況判断を変化させた。「ハルキウ市内から露軍を押し戻したとみられるウクライナ軍は、南方のイジュームに向けても反転攻勢に出ている可能性がある」というのだ。
一方「露軍はロシアからハルキウ州の北に入り、イジュームに至る補給路を維持しようとしている」という。東部戦線を挟んで熾烈な激闘が繰り返されているが、兵站に問題を抱えたままのロシア軍に対して、先進自由主義諸国から支援を受けるウクライナ軍とでは勢いに差がある。
英国当局の分析では第一作戦でウクライナに投じられたロシア軍は、その1/3を損耗したそうだ。本国から兵員や武器の補給を行わなければロシア軍は苦しい戦いを強いられるが、国内の他の部隊をウクライナに仕向けるのにも限界があり、国内で行っている徴兵が思うように進んでないようだ。シリアで募った傭兵は前線へ行くのを拒み、1万5千人の殆どが一月分の手当てを懐に入れて帰国したという。
多くの軍事専門家は長期戦になると予想しているが、ロシア経済は逼塞して長期間に亘り戦争を支えられる状態ではない。経済評論家の中にはウクライナを支援している国は14ヶ国程度で、他の殆どは中立か親ロシアだ、と評している者がいるが、G7諸国が一致協力してウクライナ支援していることを忘れてはならない。
世界経済を支配するG7が一致協力すれば、いかにロシアが資源大国と云えども対抗することは不可能だ。プーチン氏の一の乾分を自認している習近平氏ですら、ロシアと距離を取っているではないか。人口比で新ウクライナ諸国対親ロシア諸国とでは圧倒的に親ロシア派の方が多い、と「世界全人類多数決」が正しいとするバカな主張をする御仁までいるが、それこそロシアのプロパガンダに洗脳された人たちだ。1憶4千万人のロシアと5千万人のウクライナが多数決で戦争の勝敗を決めれば、ロシアの方が勝つに決まっているではないか。それと同じほどバカバカしい論理だ。
元々ウクライナ政府は6月に反転攻撃に出る、と宣言していた。来月になれば先進自由主義諸国が供与した武器弾薬がウクライナの各戦線へ到達する。それから本格的な反撃戦が展開される、としていたが、早くも東部ハルキユ州では反転攻勢に移ったという。
一応の決着がついて停戦を見るまで、今年一杯かかるのではないか、と軍事専門家の多くが予想しているが、そんなに掛かりはしないだろう。おそらくロシア軍はウクライナ軍が反転攻勢に出れば総崩れとなって、この夏までには決着がつくのではないだろうか。ロシア軍は前線から逃亡する兵士を督戦隊が機関銃で射殺しているようだが、そんなことでは戦意高揚など図れない。むしろロシア軍内に厭戦気分を蔓延させるだけだ。いつか督戦隊が逃亡するロシア兵によって殲滅されかねない。いずれにせよ、何ら益をもたらさない戦争など早期決着するに越したことはない。そのためにも先進自由主義諸国はしっかりとウクライナを支援する必要がある。